L-1ビザの申請手続きの流れについて教えてください?
L-1ビザの申請は、米国移民局(USCIS)への申請書類提出から始まり、面接、そしてビザ発給という流れになります。各ステップで必要な準備と注意点について解説します。

Daniel Aydin監修
Plansera AI 創業者 / 法学士・移民法実務家
回答
L-1ビザの申請手続きの流れ
L-1ビザは、日本を含む海外の企業からアメリカの関連会社へ従業員を転勤させる際に利用されるビザです。申請手続きは複雑で、多くの書類と時間が必要となります。本記事では、L-1ビザの申請プロセスをステップごとに詳しく解説し、スムーズな申請をサポートします。
L-1ビザ申請の全体像
L-1ビザの申請は、大きく分けて以下のステップで進みます。
- 申請資格の確認: 申請者(企業および従業員)がL-1ビザの要件を満たしているか確認します。
- 申請書類の準備: 必要な書類を収集し、正確に記入します。
- 請願書の提出 (I-129): 米国移民局(USCIS)に請願書(Form I-129)を提出します。
- 面接(該当する場合): 米国大使館または領事館での面接を受けます。
- ビザ発給: ビザが承認され、パスポートにビザが貼付されます。
詳細な申請手続き
1. 申請資格の確認
まず、L-1ビザの申請資格を満たしているか確認します。L-1Aビザ(管理職・経営者向け)とL-1Bビザ(特殊知識を持つ従業員向け)で要件が異なります。
- 企業側の要件:
- 米国に親会社、子会社、支店、関連会社を持っていること
- 米国と海外の事業体との間に適格な関係(親子関係、関連会社関係など)があること
- 米国で事業活動を行っていること(単なる事務所開設準備段階ではないこと)
- 従業員側の要件:
- 申請前の3年間のうち、継続して1年間、海外の関連会社で管理職、経営者、または特殊知識を持つ従業員として雇用されていたこと
- 米国で管理職、経営者、または特殊知識を持つ従業員として働く予定であること
- L-1Aの場合は、管理職または経営者としての職務内容を明確に説明できること
- L-1Bの場合は、特殊知識が企業の運営に不可欠であることを証明できること
2. 申請書類の準備
必要な書類は、L-1AとL-1Bで共通するものと、それぞれ固有のものがあります。以下は主な書類のリストです。
- 共通書類:
- Form I-129(Petition for a Nonimmigrant Worker):請願書
- 会社の組織図
- 米国法人と海外法人の関係を証明する書類(登記簿謄本、株式保有比率など)
- 従業員の職務内容を詳細に記述した書類
- 従業員の学歴・職務経歴を証明する書類(卒業証明書、職務経歴書など)
- 従業員の給与明細
- パスポートのコピー
- 過去の米国ビザのコピー(お持ちの場合)
- L-1Aビザ固有の書類:
- 米国の組織における管理職または経営者としての職務内容を詳細に説明する書類
- 組織図(管理職としての地位を示すもの)
- L-1Bビザ固有の書類:
- 特殊知識が企業の運営に不可欠であることを証明する書類(専門家からの意見書、技術資料など)
- 特殊知識の具体的な内容を説明する書類
3. 請願書の提出 (I-129)
必要な書類が揃ったら、Form I-129(請願書)をUSCISに提出します。提出先は、USCISのウェブサイトで確認できます。申請料金は、USCISのウェブサイトで確認してください。2023年現在、基本料金は$705です。
- 提出先: USCISの指定するサービスセンター
- 申請料金: USCISのウェブサイトで確認 (Form I-129の料金)
- 提出方法: 郵送またはオンライン申請 (USCISアカウントが必要)
USCISは、提出された書類を審査し、追加情報の提出を求めることがあります(Request for Evidence: RFE)。RFEが発行された場合は、指定された期日までに回答する必要があります。
4. 面接(該当する場合)
請願書が承認されると、米国大使館または領事館で面接を受ける必要があります。面接は、通常、申請者が居住する国の米国大使館または領事館で行われます。面接の予約は、オンラインで行うことができます。
- 面接場所: 申請者が居住する国の米国大使館または領事館
- 予約方法: 米国大使館または領事館のウェブサイトでオンライン予約
- 面接時に必要な書類:
- パスポート
- DS-160申請書(オンライン申請)の確認ページ
- 面接予約確認書
- 請願書(Form I-129)の承認通知(I-797)
- その他、大使館・領事館が指定する書類
面接では、L-1ビザの申請資格、職務内容、米国での滞在目的などが質問されます。面接官の質問に正確かつ明確に答えることが重要です。
5. ビザ発給
面接に合格すると、ビザが発給されます。ビザはパスポートに貼付され、米国への入国が可能になります。ビザの有効期限は、通常、最長3年です。L-1Aビザは最長7年、L-1Bビザは最長5年まで延長が可能です。
ブランケットL申請について
一定の要件を満たす大規模な企業は、個々の従業員ごとに請願書を提出する代わりに、ブランケットL申請を行うことができます。ブランケットL申請が承認されると、企業は、承認された範囲内で、適格な従業員を迅速に米国に転勤させることができます。ブランケットL申請の要件は、USCISのウェブサイトで確認できます。
よくある誤解
- L-1ビザは簡単に取得できる: L-1ビザの申請は、多くの書類と時間が必要で、審査も厳格です。十分な準備が必要です。
- L-1ビザがあれば永住権(グリーンカード)を取得できる: L-1ビザは非移民ビザであり、直接的に永住権につながるものではありません。ただし、L-1Aビザ保持者は、永住権の申請が比較的容易になる場合があります。
- L-1Bビザの特殊知識は曖昧でも良い: L-1Bビザの特殊知識は、企業の運営に不可欠であり、明確に証明できる必要があります。
まとめ
L-1ビザの申請は複雑ですが、適切な準備と正確な書類作成を行うことで、スムーズに進めることができます。本記事が、L-1ビザ申請の一助となれば幸いです。L-1ビザは、米国での事業展開において非常に重要な役割を果たすビザであり、戦略的に活用することで、企業の成長を加速させることができます。
次のステップ
- 弁護士への相談: L-1ビザの申請は専門知識が必要となるため、移民法専門の弁護士に相談することをお勧めします。
- 申請書類の準備: 弁護士のアドバイスを受けながら、必要な書類を収集し、正確に記入します。
- USCISへの申請: 準備が整ったら、USCISに請願書を提出します。
- 面接の準備: 面接が必要な場合は、面接対策をしっかりと行いましょう。
- ビザ取得後の手続き: ビザを取得したら、米国への入国手続きを行い、米国での生活をスタートさせましょう。IRS(内国歳入庁)への納税者番号(Social Security NumberまたはIndividual Taxpayer Identification Number)の申請も忘れずに行いましょう。テキサス州でビジネスを行う場合は、テキサス州務長官のウェブサイトで必要な情報を確認しましょう。例えば、ビジネスに関するライセンスや許可が必要な場合があります。参考情報として、USCISのウェブサイト(www.uscis.gov)や、米国大使館・領事館のウェブサイトも確認してください。また、米国での銀行口座開設や住居探しなども、早めに進めておきましょう。
この回答の監修者

Daniel Aydin(ダニエル・アイディン)
Plansera AI 創業者 / 法学士・移民法実務家
Daniel Aydin(ダニエル・アイディン)は、AIによる事業計画書作成サービス「Plansera AI」の創業者です。Eastern Mediterranean University 法学部卒(法学士)。米国テキサス州ダラスの移民法律事務所で LegalTech・成長責任者を務め、E-2ビザをはじめとする数多くの移民・起業案件の実務に携わってきました。さらに Gusto(Y Combinator 出身のユニコーン企業)や RemoteTeam.com で国際労務・コンプライアンスの法務コンサルタントを歴任。法律とテクノロジーの両分野の知見を活かし、日本人起業家のアメリカ進出を支援しています。
免責事項
この回答は教育目的のみであり、法的助言を構成するものではありません。具体的な移住やビジネスの決定については、必ず認可された専門家(弁護士、会計士など)にご相談ください。情報は執筆時点のものであり、法律や規制は変更される可能性があります。