E-2ビザからEB-5投資永住権への切り替えは可能ですか?
E-2ビザ保持者がEB-5投資永住権に切り替えることは可能です。E-2ビザの非移民ステータスから、EB-5を通じて永住権(グリーンカード)を取得するためのステップと注意点について解説します。

Daniel Aydin監修
Plansera AI 創業者 / 法学士・移民法実務家
回答
E-2ビザからEB-5投資永住権への切り替えについて
E-2ビザは、米国と通商条約を結んでいる国の国民が、米国で事業を投資・経営するために取得できるビザです。一方、EB-5投資永住権は、米国経済に一定額以上の投資を行い、雇用を創出することで永住権(グリーンカード)を取得できる制度です。E-2ビザ保持者がEB-5への切り替えを検討するケースは多く、適切なステップを踏むことで実現可能です。
この記事では、E-2ビザからEB-5への切り替えに必要な条件、手続き、注意点について詳しく解説します。
E-2ビザとEB-5の違い
まず、E-2ビザとEB-5投資永住権の基本的な違いを理解することが重要です。
- E-2ビザ:
- 非移民ビザ
- 米国と通商条約を結んでいる国の国民が対象
- 事業への「実質的な」投資が必要(明確な金額規定はないが、一般的に10万ドル以上が目安)
- 事業を積極的に経営・指揮する必要がある
- 更新可能だが、永住権ではない
- EB-5投資永住権:
- 移民ビザ(永住権)
- 投資額: TEA(特定雇用地域)の場合は80万ドル、それ以外の場合は105万ドル(2024年現在)
- 10人以上の雇用創出が必要
- 投資リスクを伴う
E-2ビザは比較的取得しやすいビザですが、永住権ではありません。一方、EB-5は投資額が高額であるものの、永住権取得につながります。
E-2ビザからEB-5への切り替えステップ
E-2ビザ保持者がEB-5に切り替える場合、以下のステップで進めます。
- EB-5の条件を満たす投資先の選定:
- TEA(特定雇用地域)またはTEA以外の地域への投資を決定します。TEAは失業率が高い地域であり、投資額が低く設定されています。
- リージョナルセンターを通じて投資するか、直接投資するかを選択します。リージョナルセンターは、USCIS(米国移民局)の承認を受けた事業体で、EB-5投資家を集めてプロジェクトを運営します。
- 投資先の事業計画、実績、リスクなどを慎重に評価します。弁護士やファイナンシャルアドバイザーに相談することをお勧めします。
- I-526E請願書の提出:
- 投資がEB-5の要件を満たしていることを証明する書類(事業計画、資金源の証明など)を添付して、I-526E請願書をUSCISに提出します。
- I-526Eの審査期間は、USCISの処理状況によって異なりますが、通常12ヶ月から36ヶ月程度かかります。
- I-485申請書の提出(米国在住の場合)または移民ビザ申請(米国国外在住の場合):
- I-526Eが承認されたら、I-485申請書(米国在住の場合)または移民ビザ申請(米国国外在住の場合)を行います。
- I-485申請書は、米国国内でステータスを調整し、永住権を取得するための申請です。
- 移民ビザ申請は、米国大使館・領事館で面接を受け、移民ビザを取得する手続きです。
- 条件付き永住権の取得:
- I-485申請または移民ビザ申請が承認されると、条件付き永住権(Conditional Permanent Residence)が付与されます。これは2年間有効です。
- I-829請願書の提出:
- 条件付き永住権の有効期限が切れる90日前から、I-829請願書をUSCISに提出します。
- I-829請願書では、投資が実際に雇用を創出したことなどを証明する必要があります。
- 無条件の永住権の取得:
- I-829請願書が承認されると、無条件の永住権(Permanent Residence)が取得できます。
E-2ビザ保持者の注意点
E-2ビザからEB-5への切り替えにあたっては、以下の点に注意が必要です。
- 資金源の証明: EB-5投資資金の出所を明確に証明する必要があります。E-2ビザで設立した事業からの利益を投資資金とする場合、その利益が合法的に得られたものであることを証明する必要があります。
- E-2ビザの維持: I-526E請願書が審査期間中は、E-2ビザのステータスを維持する必要があります。E-2ビザの更新を怠ると、米国に合法的に滞在できなくなる可能性があります。
- 投資リスク: EB-5投資はリスクを伴います。投資先の事業が失敗した場合、永住権を取得できないだけでなく、投資資金を失う可能性もあります。
- 弁護士の活用: EB-5の手続きは複雑であるため、経験豊富な移民弁護士に相談することをお勧めします。弁護士は、適切な投資先の選定、書類作成、USCISとのやり取りなどをサポートしてくれます。
よくある誤解
- 誤解1: E-2ビザの事業を売却すればEB-5の要件を満たせる。
- E-2ビザの事業売却益をEB-5投資に充当することは可能ですが、それだけでEB-5の要件を満たすわけではありません。EB-5の投資額、雇用創出などの要件を満たす必要があります。
- 誤解2: リージョナルセンターへの投資は安全。
- リージョナルセンターはUSCISの承認を受けていますが、投資リスクがないわけではありません。リージョナルセンターの事業計画、実績などを慎重に評価する必要があります。
- 誤解3: EB-5投資をすれば必ずグリーンカードが取得できる。
- EB-5投資はグリーンカード取得の可能性を高めますが、必ず取得できるとは限りません。USCISの審査、投資先の事業状況などによって結果は異なります。
まとめ
E-2ビザからEB-5への切り替えは、永住権取得を目指す上で有効な手段です。しかし、高額な投資、複雑な手続き、投資リスクなど、慎重に検討すべき点も多くあります。専門家のアドバイスを受けながら、慎重に進めることが重要です。
次のステップ
- 移民弁護士に相談する: EB-5の要件、手続き、リスクについて詳しく説明を受け、自身の状況に合ったアドバイスをもらいましょう。
- EB-5投資セミナーに参加する: EB-5に関する最新情報を収集し、投資先の情報を比較検討しましょう。
- 自己資金の準備: EB-5投資に必要な資金を準備し、資金源を証明できる書類を揃えましょう。
- 投資先の選定: 信頼できるリージョナルセンターまたは直接投資先を選定し、事業計画を慎重に評価しましょう。
- I-526E請願書の提出準備: 弁護士と協力して、I-526E請願書に必要な書類を準備し、USCISに提出しましょう。
この回答の監修者

Daniel Aydin(ダニエル・アイディン)
Plansera AI 創業者 / 法学士・移民法実務家
Daniel Aydin(ダニエル・アイディン)は、AIによる事業計画書作成サービス「Plansera AI」の創業者です。Eastern Mediterranean University 法学部卒(法学士)。米国テキサス州ダラスの移民法律事務所で LegalTech・成長責任者を務め、E-2ビザをはじめとする数多くの移民・起業案件の実務に携わってきました。さらに Gusto(Y Combinator 出身のユニコーン企業)や RemoteTeam.com で国際労務・コンプライアンスの法務コンサルタントを歴任。法律とテクノロジーの両分野の知見を活かし、日本人起業家のアメリカ進出を支援しています。
免責事項
この回答は教育目的のみであり、法的助言を構成するものではありません。具体的な移住やビジネスの決定については、必ず認可された専門家(弁護士、会計士など)にご相談ください。情報は執筆時点のものであり、法律や規制は変更される可能性があります。