永住権の同時申請はどうなりますか?
永住権(グリーンカード)の同時申請とは、特定の条件を満たす場合に、永住権申請(I-485)と他の関連申請を同時に行うことができる手続きです。これにより、手続きの効率化と迅速な永住権取得が期待できます。

Daniel Aydin監修
Plansera AI 創業者 / 法学士・移民法実務家
回答
永住権の同時申請とは?
永住権の同時申請とは、米国移民法に基づき、特定の条件を満たす申請者が、I-485(永住権申請)とその他の関連申請(例えば、労働許可証や再入国許可証の申請)を同時にUSCIS(米国市民権移民局)に提出できる制度です。この同時申請は、通常、米国国内に合法的に滞在している人が、米国での身分調整(Adjustment of Status)を通じて永住権を取得する際に利用されます。同時申請を行うことで、個々の申請を別々に行うよりも、時間と労力を節約できる可能性があります。
同時申請が可能かどうかは、申請者の現在のビザステータス、雇用ベースの永住権カテゴリー、家族関係など、様々な要因によって異なります。弁護士に相談して、ご自身の状況で同時申請が可能かどうか、またどのような書類が必要になるかを確認することが重要です。
同時申請が可能なケース
同時申請が認められる主なケースは以下の通りです。
- 家族ベースの永住権申請: 米国市民の配偶者、親、または21歳未満の未婚の子は、I-130(家族請願)とI-485を同時に申請できる場合があります。ただし、I-130が承認されるまでI-485の審査は保留されることがあります。
- 雇用ベースの永住権申請: 特定の雇用ベースのカテゴリー(例えば、EB-1A、EB-1B、EB-2の一部、EB-3の一部)では、I-140(外国人労働者請願)とI-485を同時に申請できる場合があります。ただし、ビザの空き状況(ビザ番号)が利用可能であることが条件となります。
同時申請を行うためには、I-485の申請資格を満たしている必要があります。これは、米国に合法的に入国し、有効なビザステータスを維持していること、犯罪歴がないこと、公衆の負担にならないことなどが含まれます。
同時申請に必要な書類
同時申請を行う際には、以下の書類が必要となる場合があります。
- I-485(永住権申請書): 申請者の個人情報、家族情報、学歴、職歴などを記載します。
- I-130またはI-140の承認通知: 家族ベースまたは雇用ベースの請願が承認されている必要があります。
- パスポートのコピー: 有効なパスポートの身分事項ページのコピーが必要です。
- 出生証明書: 出生証明書の原本または認証されたコピーが必要です。
- 結婚証明書(該当する場合): 配偶者を通じて申請する場合は、結婚証明書の原本または認証されたコピーが必要です。
- I-94(出入国記録): 米国への入国記録を証明する書類です。
- ビザのコピー: 現在のビザのコピーが必要です。
- 無犯罪証明書: 16歳以上の申請者は、居住国および過去に6ヶ月以上滞在した国の無犯罪証明書を提出する必要があります。
- 健康診断書(I-693): USCISが指定した医師による健康診断を受け、I-693を提出する必要があります。
- 経済証明書(I-864またはI-944): 申請者が米国で生活できるだけの経済力があることを証明する必要があります。
- 写真: パスポートサイズの写真が複数枚必要です。
これらの書類に加えて、申請者の状況に応じて追加の書類が必要となる場合があります。例えば、過去に逮捕歴がある場合は、逮捕記録や裁判記録を提出する必要があります。
同時申請のメリットとデメリット
同時申請には、以下のようなメリットとデメリットがあります。
メリット:
- 手続きの迅速化: 個々の申請を別々に行うよりも、手続きが迅速に進む可能性があります。
- 時間と労力の節約: 複数の申請を同時に行うことで、時間と労力を節約できます。
- 労働許可証と再入国許可証の取得: I-485を申請すると、労働許可証(EAD)と再入国許可証(Advance Parole)を申請できるようになります。これにより、永住権取得までの間、米国で働くことや海外旅行をすることが可能になります。
デメリット:
- 申請資格の制限: 同時申請は、特定の条件を満たす申請者のみに認められています。
- 審査の遅延: ビザの空き状況によっては、I-485の審査が遅延する可能性があります。
- 申請費用の負担: I-485の申請には、高額な申請費用がかかります。
よくある誤解
- 同時申請をすれば必ず永住権が取得できる: 同時申請は、永住権取得を保証するものではありません。USCISの審査の結果、申請が却下されることもあります。
- 弁護士なしで同時申請ができる: 同時申請は複雑な手続きであり、法的知識が必要です。弁護士に相談することをお勧めします。
- 同時申請をすればすぐに労働許可証が取得できる: 労働許可証の申請は、I-485の申請と同時に行うことができますが、審査には時間がかかります。通常、数ヶ月かかることがあります。
まとめ
永住権の同時申請は、条件を満たす申請者にとって、永住権取得への効率的な手段となり得ます。しかし、申請資格、必要書類、手続きの流れを正確に理解し、必要に応じて専門家の助けを借りることが重要です。同時申請を行うことで、時間と労力を節約し、スムーズな永住権取得を目指しましょう。
次のステップ
- ご自身の状況を確認する: 弁護士に相談し、ご自身の状況で同時申請が可能かどうか、またどのような永住権カテゴリーが適しているかを確認しましょう。
- 必要書類を準備する: I-485、I-130またはI-140の承認通知、パスポート、出生証明書など、必要な書類を揃えましょう。
- I-485を申請する: USCISのウェブサイトからI-485の申請書をダウンロードし、必要事項を記入して、必要な書類とともにUSCISに提出しましょう。
- 労働許可証と再入国許可証を申請する: I-485を申請したら、労働許可証(I-765)と再入国許可証(I-131)を申請しましょう。これにより、永住権取得までの間、米国で働くことや海外旅行をすることが可能になります。
- USCISからの通知を待つ: I-485の申請後、USCISから面接の通知や追加書類の提出依頼が届くことがあります。指示に従って、速やかに対応しましょう。
この回答の監修者

Daniel Aydin(ダニエル・アイディン)
Plansera AI 創業者 / 法学士・移民法実務家
Daniel Aydin(ダニエル・アイディン)は、AIによる事業計画書作成サービス「Plansera AI」の創業者です。Eastern Mediterranean University 法学部卒(法学士)。米国テキサス州ダラスの移民法律事務所で LegalTech・成長責任者を務め、E-2ビザをはじめとする数多くの移民・起業案件の実務に携わってきました。さらに Gusto(Y Combinator 出身のユニコーン企業)や RemoteTeam.com で国際労務・コンプライアンスの法務コンサルタントを歴任。法律とテクノロジーの両分野の知見を活かし、日本人起業家のアメリカ進出を支援しています。
免責事項
この回答は教育目的のみであり、法的助言を構成するものではありません。具体的な移住やビジネスの決定については、必ず認可された専門家(弁護士、会計士など)にご相談ください。情報は執筆時点のものであり、法律や規制は変更される可能性があります。