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アメリカ 移民

アメリカの移民制度を完全解説。移民の種類、ビザと永住権の仕組み、移民の歴史、現在の移民政策、日本人移民の現状、申請プロセス、移民法の基礎知識まで詳しくご案内します。

Daniel Aydin

Daniel Aydin

Plansera AI 創業者 / 法学士・移民法実務家

36 min read
アメリカ移民制度解説。永住権・グリーンカード情報

アメリカ 移民

アメリカは建国以来「移民の国」として発展してきた世界最大の移民受入国です。アメリカの移民制度は、家族ベース・雇用ベース・抽選(DV)・難民の4つの主要カテゴリーに分かれ、毎年約100万人が合法的に永住権(グリーンカード)を取得しています。

この記事では、アメリカの移民制度の全体像を日本語でわかりやすく解説します。移民の定義と種類、移民の歴史、現在の移民政策、日本人移民の現状、申請プロセス、関連する政府機関、そしてよくある質問まで、アメリカ移民に関するすべてを網羅的にまとめました。

情報の根拠: 本記事の内容は、USCIS(米国市民権・移民業務局)公式サイト(uscis.gov)、米国国務省(travel.state.gov)、米国国勢調査局(census.gov)、およびMigration Policy Institute(migrationpolicy.org)の公開情報に基づいています。最終確認日: 2026年3月15日。


「移民」とは何か?——定義と基本的な分類

アメリカにおける「移民(Immigrant)」とは、米国移民国籍法(Immigration and Nationality Act / INA)において永住の意思をもって合法的に入国する外国人を指します。一時的な滞在を目的とする「非移民(Non-immigrant)」とは法的に明確に区別されています。

アメリカの在留資格は大きく以下の3つに分類されます。

区分英語名説明
合法永住者(移民)Lawful Permanent Resident (LPR)グリーンカード保持者。永住権を持ち、無期限に米国に居住・就労可能グリーンカード取得者
非移民(一時滞在者)Non-immigrant特定の目的で一時的に滞在する外国人H-1B、F-1、B-2、E-2ビザ保持者
米国市民U.S. Citizen出生または帰化により市民権を持つ者。選挙権・公職就任権あり帰化市民、米国生まれの市民

合法永住者(グリーンカード保持者)は、就労制限なく米国内で働くことができ、税金の納付や選択徴兵登録の義務を負います。ただし、連邦選挙での投票権はありません。永住者が米国市民になるには、通常5年以上の居住後に帰化申請(Naturalization)を行う必要があります。


アメリカ移民の歴史——建国から現代まで

アメリカの移民の歴史は、すなわちアメリカそのものの歴史です。1776年の建国以来、アメリカは世界中から移民を受け入れ、多様な文化と労働力によって国力を築いてきました。

エリス島の時代(1892年〜1954年)

1892年にニューヨーク港に開設されたエリス島移民局は、アメリカ移民史の象徴です。1892年から1954年の閉鎖までに、約1,200万人の移民がエリス島を通過してアメリカに入国しました。この時代はヨーロッパからの移民が中心で、イタリア、アイルランド、東欧諸国からの移住者が大多数を占めていました。

エリス島での入国審査は通常数時間で完了し、健康診断と簡単な面接を経て約98%の移民が入国を許可されました。当時の移民法は現在と比較して大幅に緩やかであり、特定の伝染病患者や犯罪者を除き、ほぼ誰でもアメリカに移住することができました。

出身国別割当制度の時代(1924年〜1965年)

1924年に制定された移民法(Johnson-Reed Act)は、出身国ごとに移民の受入数を制限する「国別割当制度(National Origins Quota System)」を導入しました。この制度は西欧・北欧からの移民を優遇し、アジア諸国からの移民を事実上禁止するものでした。日本からの移民も1924年以降、この法律によって原則的に認められなくなりました。

1965年移民国籍法改正——歴史的転換点

1965年の移民国籍法改正(Hart-Celler Act)は、アメリカ移民史における最大の転換点です。この法律は出身国別の差別的な割当制度を廃止し、家族の呼び寄せ(Family Reunification)と職業技能(Employment Skills)を基準とする新制度を確立しました。

1965年改正の結果、アジア・中南米からの移民が急増し、アメリカの人口構成は劇的に変化しました。移民の出身地域はヨーロッパ中心からアジア・中南米中心へとシフトし、現在のアメリカの多民族・多文化社会の基盤が形成されました。

1986年移民改革統制法(IRCA)

1986年に制定された移民改革統制法(Immigration Reform and Control Act / IRCA)は、2つの重要な措置を導入しました。第一に、約300万人の非合法滞在者に対する合法化プログラム(いわゆる「アムネスティ」)を実施しました。第二に、雇用主が不法就労者を雇用することを連邦犯罪と定め、I-9フォームによる雇用資格確認を義務化しました。

2001年以降——9.11テロ後の変化

2001年9月11日のテロ事件は、アメリカの移民政策に根本的な変化をもたらしました。2002年に国土安全保障省(Department of Homeland Security / DHS)が新設され、移民管理機能がDHS傘下の3つの機関(USCIS、CBP、ICE)に再編されました。

入国審査はより厳格になり、ビザ申請時の身元調査が強化されました。SEVIS(学生・交流訪問者情報システム)が導入され、留学生の在籍状況がリアルタイムで追跡されるようになりました。

近年の移民政策の変遷

近年のアメリカ移民政策は、政権交代のたびに大きく変動しています。

政策・出来事概要
2012年DACA(若年入国者に対する国外退去の延期措置)子供の頃に不法入国した若者に一時的な在留・就労許可を付与
2017年渡航禁止令(Travel Ban)イスラム圏を中心とする複数国からの入国を制限
2019年Public Charge Rule(公的扶助ルール)の厳格化公的給付を受ける可能性のある移民のビザ・永住権取得を制限
2020年COVID-19による移民手続き停滞在外米国大使館のビザ発給が大幅に遅延
2021年移民改革法案の提出非合法滞在者への市民権取得の道を提案(議会で審議中)
2025年〜移民執行の強化不法入国対策の強化、国境警備の拡充、合法移民の審査厳格化

現在のアメリカ移民制度の全体像

アメリカの移民制度は複数のカテゴリーに分かれており、それぞれ異なる資格要件と手続きがあります。永住権(グリーンカード)を取得するための主要な4つの経路を解説します。

家族ベースの移民(Family-Based Immigration)

家族ベースの移民は、アメリカの移民制度の中で最も利用者が多いカテゴリーです。毎年発行されるグリーンカードの約6割が家族関係に基づいています。

家族ベースの移民は2種類に分かれます。

即時親族(Immediate Relatives) は年間の発行上限がなく、比較的迅速に永住権を取得できます。

  • 米国市民の配偶者
  • 米国市民の21歳未満の未婚の子供
  • 米国市民の両親(申請者が21歳以上の場合)

家族優先カテゴリー(Family Preference Categories) は年間の発行上限があり、待機期間が発生します。

  • F1: 米国市民の21歳以上の未婚の子供(年間23,400件)
  • F2A/F2B: 永住権保持者の配偶者および子供(年間114,200件)
  • F3: 米国市民の既婚の子供(年間23,400件)
  • F4: 米国市民の兄弟姉妹(年間65,000件)

家族優先カテゴリーの待機期間は、出身国とカテゴリーにより数年から20年以上に及ぶ場合があります。

雇用ベースの移民(Employment-Based Immigration)

雇用ベースの移民は年間約140,000件のグリーンカードが割り当てられており、5つの優先カテゴリーに分かれています。

カテゴリー名称対象者年間割当数
EB-1優先労働者卓越した能力を持つ者、著名な教授・研究者、多国籍企業の管理職約40,040件
EB-2高学歴・特殊能力者修士号以上の学歴、または学士号+5年の経験を持つ専門家約40,040件
EB-3熟練労働者・専門職学士号保持者、2年以上の経験を持つ熟練労働者約40,040件
EB-4特別移民宗教従事者、米軍翻訳者など特定の分類約9,940件
EB-5投資移民80万〜105万ドルの投資を行い10人以上を雇用する投資家約9,940件

日本人にとって最も一般的な雇用ベースの移民経路は、EB-2またはEB-3カテゴリーです。通常、米国の雇用主がスポンサーとなり、労働認定(PERM Labor Certification)を経て移民請願(I-140)を提出します。

多様性ビザ抽選プログラム(DV Program)

多様性ビザプログラム(DV Program、通称「グリーンカード抽選」)は、アメリカへの移民が少ない国の国民に年間最大55,000件のグリーンカードを抽選で付与する制度です。日本は対象国に含まれており、日本人も応募できます。

DV抽選の応募条件は以下のとおりです。

  • 対象国の出身であること(日本は対象)
  • 高校卒業以上の学歴、または過去5年以内に2年以上の職業経験があること
  • 応募期間は毎年10月〜11月の約1ヶ月間
  • 応募はオンラインで無料(dvprogram.state.gov
  • 当選確率は応募者全体で約1%未満

難民・亡命者(Refugees and Asylees)

アメリカは国際法上の義務として、迫害を逃れた難民(Refugee)や亡命希望者(Asylee)を受け入れています。難民は米国入国前に海外で認定を受け、亡命者は米国到着後に保護を申請します。

難民受入数は大統領が毎年設定する「難民受入上限(Presidential Determination)」により決まり、2026年度は125,000人に設定されています。難民・亡命者は認定から1年後にグリーンカードを申請できます。

一時保護資格(Temporary Protected Status / TPS)

TPSは、母国が自然災害・武力紛争・その他の特別な事情により安全な帰国ができない状態にある外国人に対して、米国での一時的な在留と就労を許可する制度です。TPSは永住権ではありませんが、指定期間中は強制退去から保護されます。


アメリカの移民に関する統計データ

アメリカの移民の現状を数字で理解することは、移民制度の全体像を把握する上で重要です。

移民人口の全体像

項目数値出典
米国の外国生まれ人口約4,700万人(総人口の約14%)米国国勢調査局(2024年推計)
毎年のグリーンカード新規発行数約100万件USCIS年次報告(2024年度)
帰化による新規米国市民約87万人/年USCIS(2024年度)
非移民ビザ発行数約1,050万件/年米国国務省(2024年度)
推定不法滞在者数約1,100万人Pew Research Center(2024年推計)

移民の出身国上位(グリーンカード取得者)

2024年度のグリーンカード取得者の出身国上位は以下のとおりです。

  1. メキシコ — 約16万人
  2. インド — 約8.5万人
  3. 中国 — 約7万人
  4. ドミニカ共和国 — 約5.5万人
  5. フィリピン — 約5万人

日本人の移民統計

日本からアメリカへの移民は、全体に占める割合としては小さいものの、着実に存在しています。

  • 在米日本人の数(永住者+長期滞在者): 約42万人(外務省「海外在留邦人数調査統計」2024年版)
  • 日本人のグリーンカード年間取得者: 約4,000〜5,000人
  • DV抽選プログラムからの日本人当選者: 年間約300〜500人
  • 在米日系人(日系アメリカ人を含む): 約150万人

アメリカ移民の申請プロセス——基本的な流れ

アメリカへの移民(永住権取得)プロセスは、カテゴリーにより異なりますが、基本的な流れは以下のとおりです。

ステップ1: 請願書の提出

移民のスポンサー(家族ベースの場合は米国市民/永住者の親族、雇用ベースの場合は米国の雇用主)がUSCISに移民請願書を提出します。

  • 家族ベース: フォームI-130(Petition for Alien Relative)
  • 雇用ベース: フォームI-140(Immigrant Petition for Alien Worker)
    • EB-2/EB-3の場合は事前にPERM Labor Certification(労働認定)が必要

ステップ2: 優先日の確定と待機

請願書の受理日が「優先日(Priority Date)」となります。ビザ番号(移民枠)が利用可能になるまで待機します。即時親族カテゴリーは待機なし、その他は数ヶ月〜数年の待機が発生します。

ステップ3: ビザ番号が利用可能になった後の手続き

ビザ番号が利用可能になると、以下の2つの方法のいずれかで永住権を申請します。

米国内にいる場合: ステータス変更(Adjustment of Status)

  • フォームI-485をUSCISに提出
  • 指紋採取(バイオメトリクス)
  • 面接(USCISの現地事務所)
  • 承認後、グリーンカードが郵送される

米国外にいる場合: 領事手続き(Consular Processing)

  • National Visa Center(NVC)での書類審査
  • 在日米国大使館でのビザ面接
  • 移民ビザ発給
  • 米国入国時にグリーンカードの処理が開始

処理期間の目安

カテゴリー典型的な処理期間
即時親族(IR)12〜18ヶ月
家族優先F2A2〜3年
家族優先F415〜23年
EB-11〜2年
EB-2/EB-3(日本出身)2〜4年
EB-52〜5年
DV抽選当選後約8〜12ヶ月

移民関連の主要政府機関

アメリカの移民制度は複数の連邦政府機関によって管理・運営されています。それぞれの機関の役割を正確に理解することは、移民手続きを進める上で重要です。

機関名略称所属省庁主な役割
米国市民権・移民業務局USCIS国土安全保障省(DHS)移民請願・永住権申請・帰化申請の審査と承認
税関・国境警備局CBP国土安全保障省(DHS)空港・港湾・国境での入国審査、国境警備
移民・関税執行局ICE国土安全保障省(DHS)移民法違反の捜査・逮捕、強制退去の執行
国務省領事局DOS/CA国務省海外の米国大使館・領事館でのビザ発給
移民裁判所EOIR司法省強制退去手続き・亡命申請の審理

USCISの公式ウェブサイトuscis.gov)では、申請書のダウンロード、ケースステータスの確認、申請費用の確認、処理時間の目安確認が可能です。


アメリカの日本人移民——歴史と現在

日本人のアメリカ移民には、150年以上の歴史があります。日本人移民の歴史を知ることは、現在の日系アメリカ人コミュニティを理解する上で欠かせません。

日本人移民の歴史

日本人のアメリカ移民は1868年の「元年者」(ハワイへの最初の日本人移民労働者約150人)に始まります。その後、1880年代から1920年代にかけて、ハワイのサトウキビ農園やカリフォルニアの農業への労働移民が急増し、日系一世の時代を形成しました。

しかし、1924年の排日移民法(Japanese Exclusion Act)により日本からの移民は事実上禁止されました。さらに、1942年には日系人強制収容(Japanese American Internment)が行われ、約12万人の日系アメリカ人が内陸部の収容所に送られるという悲劇が起きました。

戦後、1952年のマッカラン・ウォルター法により日本人の帰化が再び可能になり、1965年の移民法改正で日本人の移民機会が大幅に拡大しました。

現在の在米日本人コミュニティ

現在の在米日本人は、以下のような多様な背景を持っています。

  • 駐在員とその家族: 日本企業の米国法人に赴任(E、L、Hビザ)
  • 留学生: 大学・大学院に留学中(F-1ビザ)
  • 永住者: グリーンカードを取得して永住
  • 国際結婚による移住: 米国市民との結婚による移民
  • 起業家・投資家: E-2ビザやEB-5で事業を展開

在米日本人が多い都市は、ロサンゼルス、ニューヨーク、ホノルル、サンフランシスコ、シカゴ、ヒューストン、ダラスです。特にロサンゼルスのリトル東京やトーランス地区には大規模な日本人コミュニティが存在します。


移民関連の重要用語集(日英対照)

アメリカの移民制度を理解する上で知っておくべき重要な用語をまとめました。

日本語英語説明
永住権 / グリーンカードGreen Card / Permanent Resident Card合法永住者の身分証明書。正式名称はForm I-551
帰化Naturalization外国人が米国市民権を取得する手続き
移民請願Immigration Petition移民ビザまたは永住権申請の第一段階(I-130またはI-140)
優先日Priority Date移民請願の受理日。ビザ番号の割当順序を決定する基準日
ビザ番号Visa Number移民ビザの割当枠。利用可能になるまで待機が必要
ステータス変更Adjustment of Status (AOS)米国内でのビザステータスから永住者への切替手続き
領事手続きConsular Processing (CP)海外の米国大使館で移民ビザを取得する手続き
労働認定PERM Labor Certification雇用ベース移民の前提条件。米国人労働者が見つからないことの証明
強制退去 / 国外追放Deportation / Removal移民法違反者を米国から退去させる法的手続き
市民権テストCivics Test帰化申請の一環として行われる米国の歴史・政府に関する試験
不法滞在Unlawful Presenceビザの有効期間を超えて米国に滞在すること
移民裁判所Immigration Court強制退去や亡命申請を審理する行政裁判所

アメリカの現在の移民問題と議論

アメリカの移民政策は常に政治的な議論の中心にあります。日本人がアメリカ移民について理解する際に知っておくべき主要な論点を整理します。

不法移民問題

アメリカには推定約1,100万人の非合法滞在者がいます。その多くは長年にわたり米国で生活し、税金を納め、地域社会に根付いています。不法移民への対応をめぐっては、「国境管理の強化」と「在住者への合法化の道」の間で政治的な対立が続いています。

DACA(若年入国者の救済措置)

DACA(Deferred Action for Childhood Arrivals)は、子供の頃に親に連れられて不法入国した若者(「ドリーマーズ」と呼ばれる)に一時的な在留・就労許可を与えるプログラムです。約60万人がDACAの恩恵を受けていますが、法的基盤が不安定であり、恒久的な立法措置が求められています。

移民制度改革の議論

現行の移民制度に対しては、以下のような改革議論があります。

  • ポイント制の導入: カナダやオーストラリアのように、学歴・職歴・英語力などに基づくポイント制移民の提案
  • 雇用ベース移民の拡大: 年間140,000件の上限引き上げ、STEM分野の優遇
  • 家族カテゴリーの見直し: 兄弟姉妹カテゴリー(F4)の廃止・縮小の提案
  • ビザバックログの解消: 数百万人が待機リストに載っている現状の改善

移民がアメリカの日常生活に与える影響

移民はアメリカ社会のあらゆる側面に深く関わっています。アメリカで生活する際に、移民の影響を日常的に実感する場面は多くあります。

経済への貢献

移民はアメリカ経済の重要な担い手です。米国労働力人口の約17%を移民が占めており、特にテクノロジー、医療、農業、建設、飲食サービスの分野で大きな役割を果たしています。シリコンバレーのテック企業の創業者の約55%が移民または移民の子供であるというデータもあります。

食文化と多様性

アメリカの豊かな食文化は移民によって形成されました。中華料理、メキシコ料理、イタリア料理、インド料理、日本料理、韓国料理、タイ料理——アメリカの都市部では世界中の料理を楽しむことができます。日本食レストランは全米に約28,000店舗以上あり、寿司やラーメンはアメリカの主流食文化の一部となっています。

教育と研究

アメリカの大学には約100万人の留学生が在籍しており、その多くが卒業後にアメリカで就労し、一部は永住者・市民になります。ノーベル賞受賞者の約35%がアメリカへの移民であり、移民はアメリカの学術・研究水準の維持に不可欠な存在です。


よくある質問(FAQ)

アメリカに移民するにはどのくらいの費用がかかりますか?

アメリカへの移民(永住権取得)にかかる費用は、カテゴリーにより大きく異なります。家族ベースの場合、USCIS申請費用として約1,500〜2,500ドル(フォームI-130、I-485、健康診断費用を含む)が目安です。雇用ベースの場合は雇用主が大部分を負担しますが、PERM申請からI-485承認まで合計5,000〜15,000ドル程度(弁護士費用込み)かかる場合があります。EB-5投資移民の場合は投資額(80万〜105万ドル)に加え、申請関連費用が約5万〜8万ドルです。

グリーンカードと市民権(国籍)の違いは何ですか?

グリーンカード(永住権)は米国に永住し無制限に就労する権利を与えますが、投票権はなく、重大犯罪を犯した場合は強制退去の可能性があります。米国市民権は、選挙権、公職就任権(大統領を除く帰化市民の場合)、米国パスポートの取得、海外在住でも市民権を失わない権利を含みます。永住者は通常5年(米国市民の配偶者は3年)の居住後に帰化申請が可能です。

日本人がアメリカに移民する最も一般的な方法は何ですか?

日本人のアメリカ移民で最も一般的な経路は、(1) 米国市民との結婚による家族移民、(2) 米国企業にスポンサーされた雇用ベース移民(EB-2/EB-3)、(3) E-2投資ビザからの長期滞在、(4) DV抽選プログラムの4つです。E-2ビザは永住権ではありませんが、日本人が比較的容易に取得でき、無制限に更新可能なため、実質的な長期滞在手段として広く利用されています。

アメリカの移民申請にどのくらいの時間がかかりますか?

処理期間はカテゴリーにより大きく異なります。米国市民の配偶者(即時親族)は12〜18ヶ月、雇用ベースEB-2/EB-3(日本出身)は2〜4年、DV抽選は当選後8〜12ヶ月が目安です。家族優先カテゴリーF4(兄弟姉妹)は15〜23年の待機が発生する場合があります。USCISの処理時間はケースにより変動するため、最新の情報はUSCIS Processing Timesで確認してください。

移民弁護士に依頼すべきですか?

移民弁護士への依頼は法律上の義務ではありませんが、強く推奨されます。アメリカの移民法は非常に複雑であり、書類の不備や手続きの誤りがビザ却下や永住権申請の遅延につながる可能性があります。特に、雇用ベース移民、犯罪歴がある場合、過去に入国拒否の経験がある場合は、経験豊富な移民弁護士に相談することを強くお勧めします。弁護士費用は案件により2,000〜10,000ドル程度です。

永住権(グリーンカード)を取得した後、日本国籍はどうなりますか?

グリーンカードの取得だけでは日本国籍に影響はありません。日本国籍を維持したまま米国永住者として暮らすことができます。ただし、米国に帰化(市民権取得)した場合は、日本の国籍法(第11条)により日本国籍を自動的に喪失します。日本は二重国籍を原則として認めていないため、米国市民権を取得するかどうかは慎重に検討する必要があります。

不法滞在になるとどうなりますか?

ビザの有効期間を超えて米国に滞在する「不法滞在(Unlawful Presence)」は、深刻な法的結果をもたらします。180日以上の不法滞在で3年間の入国禁止、1年以上の不法滞在で10年間の入国禁止が科されます(INA §212(a)(9)(B))。また、不法滞在中に就労した場合は、将来のビザ申請や永住権申請に重大な悪影響を及ぼします。不法滞在の状態にある場合は、速やかに移民弁護士に相談してください。


まとめ

アメリカは世界最大の移民受入国であり、移民制度は家族ベース・雇用ベース・多様性ビザ・難民の4つの主要カテゴリーから構成されています。毎年約100万人がグリーンカードを取得してアメリカの永住者となり、そのうち約4,000〜5,000人が日本人です。

アメリカの移民制度は複雑ですが、自分に適したカテゴリーを正確に理解し、正しい手続きを踏むことで、合法的にアメリカへの移住を実現することが可能です。移民の種類や申請プロセスについて不明な点がある場合は、USCISの公式サイトで最新情報を確認するか、経験豊富な移民弁護士に相談することをお勧めします。

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免責事項

この記事は教育目的のみであり、法的助言を構成するものではありません。具体的な移住やビジネスの決定については、必ず認可された専門家(弁護士、会計士など)にご相談ください。

この記事の監修・執筆者

Daniel Aydin

Daniel Aydinダニエル・アイディン

Plansera AI 創業者 / 法学士・移民法実務家

Daniel Aydin(ダニエル・アイディン)は、AIによる事業計画書作成サービス「Plansera AI」の創業者です。Eastern Mediterranean University 法学部卒(法学士)。米国テキサス州ダラスの移民法律事務所で LegalTech・成長責任者を務め、E-2ビザをはじめとする数多くの移民・起業案件の実務に携わってきました。さらに Gusto(Y Combinator 出身のユニコーン企業)や RemoteTeam.com で国際労務・コンプライアンスの法務コンサルタントを歴任。法律とテクノロジーの両分野の知見を活かし、日本人起業家のアメリカ進出を支援しています。

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