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K-1ビザ(婚約者ビザ)完全ガイド|申請条件・手続き・費用・面接対策【2026年最新】

K-1ビザ(婚約者ビザ)の申請条件、手続きの流れ、費用、面接対策を2026年最新情報で徹底解説。アメリカ市民との結婚を予定している方のための完全ガイドです。

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Nippon to USA 編集部

41 min read
K-1ビザ徹底ガイド。婚約者ビザ申請の条件・手続きを解説【2026年最新】

k-1 visa

アメリカ市民と結婚を予定しているけれど、まだ入籍していない——そんな状況の方が最初に検討すべきビザが**K-1ビザ(婚約者ビザ/フィアンセビザ)**です。K-1ビザは、アメリカ市民の婚約者が渡米し、入国後90日以内に結婚することを条件に発給される非移民ビザです。

「アメリカ人のパートナーと結婚したいけど、どのビザを選べばいいの?」「手続きにどのくらい時間がかかるの?」「費用は全部でいくら?」——こうした疑問をお持ちの方のために、この記事ではK-1ビザの申請条件から手続きの流れ、費用、面接対策、そして日本人特有の注意点まで、2026年最新の情報をもとに徹底解説します。

アメリカのビザ制度全般についてはアメリカビザ完全ガイドもあわせてご覧ください。

K-1ビザ(婚約者ビザ)とは何か

K-1ビザは、正式にはNonimmigrant Visa for Fiancé(e) of U.S. Citizenと呼ばれ、米国移民国籍法(INA)セクション101(a)(15)(K)(i)に基づいて発給されます。

このビザの最大の特徴は、「まだ結婚していないが、アメリカに入国してから結婚する」という前提で発給される点です。通常の配偶者ビザ(CR-1/IR-1)は結婚後に申請しますが、K-1ビザは結婚前に取得できるため、「アメリカで結婚式を挙げたい」「パートナーの家族や友人に囲まれて結婚したい」という希望がある方にとって理想的な選択肢となります。

K-1ビザの基本的な仕組み

  • 請願者(Petitioner): アメリカ市民のみが請願できます(永住権保持者は不可)
  • 受益者(Beneficiary): 外国人の婚約者
  • 入国後の義務: 90日以内にアメリカ国内で結婚すること
  • ビザの有効期間: 発給から6ヶ月以内に入国する必要があります
  • 入国回数: 1回限りの入国(シングルエントリー)

K-1ビザで入国した後、90日以内に結婚し、その後**ステータス調整(Adjustment of Status)**を申請してグリーンカード(永住権)を取得するのが一般的な流れです。

K-1ビザの申請条件

K-1ビザを申請するには、請願者と受益者の双方がいくつかの条件を満たす必要があります。

請願者(アメリカ市民)の条件

  1. アメリカ市民であること: 永住権保持者(グリーンカード保持者)はK-1ビザの請願ができません。市民権の証明として、米国パスポート、出生証明書、帰化証明書などが必要です。
  2. 法的に結婚できる状態であること: 過去の婚姻がある場合は、離婚証明書や死亡証明書により婚姻が法的に解消されていることを証明する必要があります。
  3. 過去2年以内に直接対面していること: I-129F請願書の提出前2年以内に、少なくとも1回は直接会っていなければなりません。ただし、宗教的・文化的な理由や極度の困難がある場合は免除されることがあります。
  4. 結婚の真正な意思があること: 入国後90日以内に結婚する真正な意思を持っていることが求められます。

受益者(外国人婚約者)の条件

  1. アメリカ市民の婚約者であること: 真正な恋愛関係に基づく婚約であること。
  2. 法的に結婚できる状態であること: 請願者と同様に、過去の婚姻が解消されている必要があります。
  3. 入国不適格事由に該当しないこと: 犯罪歴、特定の感染症、過去のオーバーステイなどがある場合、ビザが発給されない場合があります(ウェイバー申請が可能な場合もあります)。

K-1ビザ vs K-3ビザ vs CR-1/IR-1ビザの比較

「結婚ベースのビザ」にはいくつかの種類があり、自分たちの状況に最適なビザを選ぶことが重要です。

| 比較項目 | K-1ビザ(婚約者ビザ) | K-3ビザ(配偶者ビザ) | CR-1/IR-1ビザ(移民ビザ) | | :--- | :--- | :--- | :--- | | 申請タイミング | 結婚前 | 結婚後(海外で結婚済み) | 結婚後 | | 請願者 | アメリカ市民のみ | アメリカ市民のみ | アメリカ市民またはLPR | | 請願フォーム | I-129F | I-130 + I-129F | I-130 | | 入国後の結婚 | 必要(90日以内) | 不要(既婚) | 不要(既婚) | | 入国時のステータス | 非移民 | 非移民 | 永住者(グリーンカード) | | 入国後の追加手続き | AOS(I-485)が必要 | AOS(I-485)が必要 | 入国時にグリーンカード発行 | | 就労許可 | AOS申請後にEAD取得 | AOS申請後にEAD取得 | 入国時から就労可能 | | 現在の発給状況 | 通常通り発給 | 事実上ほぼ発給されていない | 通常通り発給 |

どちらを選ぶべきか?

K-1ビザが向いている方:

  • まだ結婚していない(アメリカで結婚式を挙げたい)
  • できるだけ早くアメリカに渡りたい
  • パートナーがアメリカ市民である

CR-1/IR-1ビザが向いている方:

  • すでに結婚している(海外で入籍済み)
  • 入国時にすぐグリーンカードを取得したい
  • 入国後にAOS手続きをしたくない
  • 渡米後すぐに就労したい

なお、K-3ビザは制度としては存在しますが、2026年現在、事実上ほとんど発給されておらず、CR-1/IR-1ビザの処理が迅速化されたためK-3を申請するメリットはほぼありません。

K-1ビザ申請手続きの流れ(ステップ・バイ・ステップ)

K-1ビザの申請プロセスは複数の政府機関が関与し、全体で12〜18ヶ月程度かかるのが2026年の標準的な期間です。以下の各ステップを順に解説します。

ステップ1:I-129F請願書の提出(USCIS)

アメリカ市民の請願者が、米国移民局(USCIS)に**Form I-129F(Petition for Alien Fiancé(e))**を提出します。これはK-1ビザプロセスの出発点です。

I-129F提出時の主な必要書類:

  • Form I-129F(記入済み)
  • 請願者の米国市民権の証明(パスポートコピー、出生証明書など)
  • 婚約者との関係を証明する書類(写真、通信記録、航空券の記録など)
  • 過去2年以内に直接対面した証拠
  • 過去の婚姻が終了した証明(該当する場合)
  • 証明写真(ビザ規格)
  • 申請料$535

USCISは請願書を審査し、関係の真正性や条件の充足を確認します。2026年現在、I-129Fの審査に約6〜10ヶ月かかるのが一般的です。

ステップ2:NVC(ナショナルビザセンター)への転送

I-129Fが承認されると、ケースは国務省の**NVC(National Visa Center)**に転送されます。NVCでは、受益者の居住国にある米国大使館・領事館にケースを送る手続きが行われます。

NVCでの処理には通常数週間〜2ヶ月かかります。

ステップ3:大使館での手続き開始

NVCからケースが在外米国大使館に届くと、受益者は以下の手続きを行います。

  1. DS-160(オンライン非移民ビザ申請書)の提出: オンラインで個人情報、渡航情報、セキュリティ質問などを入力
  2. ビザ申請料の支払い: $265のビザ申請料
  3. 面接予約: 大使館から面接日時が通知されます

ステップ4:健康診断の受診

面接前に、大使館が指定する医療機関で**健康診断(Medical Examination)**を受ける必要があります。

日本での指定医療機関:

  • 東京:聖母病院など大使館指定の医療機関
  • 日本国内では東京に指定医療機関が集中しています

健康診断の内容には、身体検査、予防接種(ワクチン)の確認、胸部X線検査、血液検査などが含まれます。費用は約3万〜5万円程度です。

ステップ5:大使館でのビザ面接

K-1ビザプロセスのハイライトとも言えるビザ面接です。日本人申請者の場合、**在日米国大使館(東京・赤坂)**で面接が行われます。

面接時に持参する書類:

  • 有効なパスポート(渡米予定日から6ヶ月以上有効)
  • DS-160確認ページ
  • 面接予約確認書
  • 健康診断の結果(封印された状態)
  • I-129F承認通知(NOA2)
  • 証明写真(2枚)
  • I-134(扶養宣誓供述書)+ 請願者の財務書類
  • 関係性を証明する追加書類
  • 戸籍謄本(英語翻訳付き)
  • 警察証明書(犯罪経歴証明書)

面接では、領事が関係の真正性を確認するための質問をします。「いつ・どこで出会ったか」「どのくらいの頻度で連絡を取っているか」「結婚後の計画」など、具体的な質問に自信を持って答えられるように準備しておきましょう。

ステップ6:ビザ発給と渡米

面接で承認されると、通常1〜2週間でビザが貼付されたパスポートが返送されます。K-1ビザの有効期間は発給日から6ヶ月です。この期間内にアメリカに入国する必要があります。

ステップ7:90日以内の結婚

アメリカ入国後、90日以内に請願者と結婚しなければなりません。この90日間は厳格に適用されます。90日以内に結婚しなかった場合、K-1ステータスは失効し、不法滞在となります。

結婚はアメリカの州法に従って行う必要があります。多くの州では、Marriage Licenseの取得に数日かかりますので、早めに手続きを始めることをお勧めします。

ステップ8:ステータス調整(AOS)の申請

結婚後、**Form I-485(Application to Register Permanent Residence or Adjust Status)**を提出して、グリーンカード(永住権)を申請します。

AOS申請時の主な書類:

  • Form I-485
  • Form I-864(Affidavit of Support /扶養宣誓供述書)
  • 結婚証明書
  • Form I-693(健康診断書、Civil Surgeon指定医による)
  • 証明写真
  • 結婚式の写真、共同生活の証拠

AOS申請中は、**Form I-765(就労許可申請)Form I-131(渡航許可申請)**を同時に提出することで、グリーンカード審査中も就労や一時的な海外渡航が可能になります。

K-1ビザの必要書類一覧

全プロセスを通じて必要となる書類を整理します。

I-129F請願書段階(請願者が準備)

| 書類 | 説明 | | :--- | :--- | | Form I-129F | 婚約者請願書本体 | | 米国市民権の証明 | パスポート、出生証明書、帰化証明書 | | 関係の証拠 | 写真、メール・LINE・ビデオ通話の記録、手紙 | | 対面の証拠 | 航空券、パスポートのスタンプ、ホテルの予約記録 | | 婚姻終了の証明 | 離婚判決書、死亡証明書(該当する場合) | | 証明写真 | パスポートサイズ |

ビザ面接段階(受益者が準備)

| 書類 | 説明 | | :--- | :--- | | 有効なパスポート | 渡米予定日から6ヶ月以上有効 | | DS-160確認ページ | オンライン申請の確認書 | | 健康診断結果 | 指定医による封印された診断書 | | 警察証明書 | 犯罪経歴証明書(日本では各都道府県警で取得) | | I-134 + 財務書類 | 請願者の扶養能力の証明 | | 戸籍謄本 | 英語翻訳付き(認証翻訳が推奨) | | 関係の追加証拠 | 直近の写真、通信記録、将来の結婚計画 |

K-1ビザの処理期間(2026年最新)

2026年現在のK-1ビザの標準的な処理期間は以下の通りです。

| プロセス | 期間の目安 | | :--- | :--- | | I-129F審査(USCIS) | 6〜10ヶ月 | | NVC処理 | 数週間〜2ヶ月 | | 大使館手続き(DS-160〜面接) | 1〜3ヶ月 | | ビザ発給 | 面接後1〜2週間 | | 合計 | 約12〜18ヶ月 |

処理期間は申請するUSCISのサービスセンター、大使館の混雑状況、追加書類の要求(RFE: Request for Evidence)の有無によって大きく変動します。

USCISの公式ウェブサイトでは、I-129Fの処理期間を確認できるツールが提供されています。定期的にチェックして、自分のケースの進捗を把握することが大切です。

処理を早める方法

  • 書類の不備をなくす: RFE(追加証拠要求)が出ると数ヶ月の遅延になります
  • 議員への相談(Congressional Inquiry): 通常の処理期間を大幅に超えている場合、地元の連邦議員事務所に相談する方法があります
  • USCISへの問い合わせ: 処理時間を超過している場合、e-Requestで問い合わせ可能

在日米国大使館でのK-1ビザ面接

日本人のK-1ビザ申請者は、東京の在日米国大使館で面接を受けます。

面接の流れ

  1. 大使館到着: 予約時間の15分前に到着。電子機器の持ち込みは制限あり。
  2. セキュリティチェック: 荷物検査と金属探知機による検査。
  3. 書類確認窓口: 提出書類の確認と受理。
  4. 指紋採取: 電子指紋スキャン。
  5. 領事面接: 英語または日本語(通訳あり)で質問に回答。
  6. 結果通知: 承認の場合はパスポートの返送方法を案内。却下の場合はその場で理由が伝えられます。

面接でよく聞かれる質問

  • パートナーとどこでいつ出会いましたか?
  • どのくらいの頻度で会っていますか?
  • 最後に会ったのはいつですか?
  • どのように連絡を取り合っていますか?
  • 結婚後、どこに住む予定ですか?
  • パートナーの仕事は何ですか?
  • パートナーの家族に会ったことはありますか?
  • プロポーズはどのように行われましたか?

面接対策のポイント:

  • パートナーとの出会いから現在までの経緯を時系列で整理しておく
  • 二人の関係を示す写真やメッセージのコピーを整理して持参する
  • 緊張せず、正直に、具体的に回答する
  • 「知らない」「覚えていない」より、具体的なエピソードで答える

ビザの面接対策や申請手続きに不安がある場合は、移民弁護士への相談を検討してください。専門家のサポートにより、書類の不備や面接での失敗リスクを大幅に減らすことができます。

90日ルールの詳細

K-1ビザの最も重要な条件が、入国後90日以内の結婚です。

90日ルールで知っておくべきこと

  • 90日は厳格: 入国日から正確に90日間です。延長は認められません。
  • 結婚相手は請願者のみ: I-129Fで請願したアメリカ市民とのみ結婚できます。別の人と結婚することはできません。
  • アメリカ国内で結婚: 結婚式はアメリカ国内の州で行う必要があります。
  • 期限内に結婚しない場合: K-1ステータスが失効し、不法滞在(unlawful presence)が始まります。最悪の場合、強制退去の対象になります。
  • 関係が破綻した場合: 90日以内に結婚せず出国する場合、自主的に出国すればペナルティはありません。

結婚手続きの準備

州によって結婚手続きの要件は異なりますが、一般的に以下が必要です:

  • Marriage Licenseの申請(州・郡のClerk's Officeで取得)
  • 待機期間(州によって0〜数日)
  • 有効な身分証明書(パスポート)
  • Marriage Licenseの有効期間内にセレモニーを行う
  • 資格のある司式者(Minister、Judge、Justice of the Peaceなど)

入国後すぐにMarriage Licenseの取得手続きを始めることをお勧めします。

ステータス調整(AOS)の詳細

結婚後のAOS(Adjustment of Status)は、K-1ビザ保持者がグリーンカードを取得するための重要なステップです。

AOS申請の主なフォーム

| フォーム | 名称 | 目的 | | :--- | :--- | :--- | | I-485 | Application to Adjust Status | 永住権への身分変更申請 | | I-864 | Affidavit of Support | 経済的支援の宣誓供述 | | I-765 | Application for EAD | 就労許可証の申請(任意) | | I-131 | Application for Travel Document | 渡航許可証の申請(任意) | | I-693 | Medical Examination | 健康診断書(米国Civil Surgeon指定医) |

条件付きグリーンカード

結婚から2年未満の時点でグリーンカードが承認された場合、**条件付き永住権(CR-1)**が付与されます。有効期間は2年間です。

条件付き永住権の期限が切れる前の90日間に、**Form I-751(Petition to Remove Conditions on Residence)**を提出して条件を解除し、10年間の正式なグリーンカードを取得する必要があります。

K-2ビザ:K-1申請者の子供のためのビザ

K-1ビザ申請者に21歳未満の未婚の子供がいる場合、その子供はK-2ビザで同行することができます。

K-2ビザのポイント

  • 対象: K-1ビザ受益者の21歳未満の未婚の子供
  • 申請方法: I-129F請願書にK-2申請者の情報を含めて提出
  • 追加の請願書: 不要(親のI-129Fに含まれる)
  • 入国後: 親の結婚後、子供もAOSを申請してグリーンカードを取得可能
  • 注意: 子供が21歳に達するとK-2の資格を失う場合があります(Child Status Protection Actの適用あり)

K-1ビザの経済的要件

K-1ビザの申請において、請願者は受益者を経済的に支援する能力があることを証明しなければなりません。

I-134(Affidavit of Support / 扶養宣誓供述書)

K-1ビザの面接段階では、Form I-134を提出します(結婚後のAOS段階ではForm I-864を提出)。

I-134で証明すべき内容:

  • 請願者の年収が連邦貧困ガイドラインの125%以上であること
  • 2026年のガイドライン(48州 + DC)では、2人世帯で年収約$25,550以上が目安

2026年 連邦貧困ガイドライン125%の目安

| 世帯人数 | 125%ガイドライン(年収) | | :--- | :--- | | 2人 | $25,550 | | 3人 | $32,225 | | 4人 | $38,900 | | 5人 | $45,575 |

: アラスカ州とハワイ州は基準が異なります。最新の数値はUSCISの公式サイトで確認してください。

収入が足りない場合

  • 共同スポンサー(Joint Sponsor): 別のアメリカ市民または永住権保持者がスポンサーになれます
  • 資産の活用: 貯蓄や不動産などの資産を収入の代わりに提示できます(資産額は不足分の3倍が目安)
  • 受益者の収入: 受益者自身の収入や資産も考慮される場合があります

K-1ビザの費用の内訳

K-1ビザの取得にかかる費用は、公的な申請料だけでなく、さまざまな付随費用があります。

費用の全体像

| 項目 | 費用の目安 | | :--- | :--- | | I-129F申請料(USCIS) | $535 | | DS-160ビザ申請料(国務省) | $265 | | 健康診断(日本での指定医療機関) | 約3万〜5万円 | | 警察証明書(犯罪経歴証明書) | 無料〜数百円 | | 戸籍謄本の翻訳・認証 | 約5,000〜15,000円 | | 渡米の航空券 | 10万〜20万円 | | AOS申請料(I-485) | $1,440 | | I-765(EAD申請) | I-485に含まれる | | I-131(渡航許可申請) | I-485に含まれる | | I-693(米国での健康診断) | $200〜$500 | | 合計(概算) | 約$2,500〜$3,000 + 渡航費等 |

弁護士に依頼する場合は、別途**弁護士費用($1,500〜$5,000程度)**が加わります。費用はケースの複雑さや弁護士事務所によって異なります。

K-1ビザが却下される主な理由

K-1ビザの申請が却下される主な理由と、その対策を把握しておくことが重要です。

よくある却下理由

| 却下理由 | 詳細 | 対策 | | :--- | :--- | :--- | | 関係の真正性への疑い | 偽装結婚の疑い、関係の証拠不足 | 写真、通信記録、渡航記録を豊富に提出 | | 経済的支援能力の不足 | I-134の基準を満たしていない | 共同スポンサーの追加、資産の証明 | | 対面要件の未充足 | 過去2年以内に会っていない | 対面の証拠を確実に準備(写真、航空券等) | | 犯罪歴 | 受益者または請願者の犯罪歴 | 該当する場合はウェイバー申請を検討 | | 過去の移民法違反 | オーバーステイ、不法入国の履歴 | 弁護士に相談してウェイバーの可能性を確認 | | 書類の不備 | フォームの記入ミス、書類の不足 | 提出前にチェックリストで入念に確認 | | 健康上の理由 | 指定ワクチン未接種、特定疾患 | 健康診断前に予防接種を確認・完了する | | 面接での矛盾 | 請願者と受益者の証言が一致しない | 二人で共通の事実を確認しておく |

日本人のK-1ビザ申請:特有の注意点

日本国籍の方がK-1ビザを申請する際の、日本特有のポイントを解説します。

戸籍謄本について

日本の**戸籍謄本(Koseki Tohon)**は、K-1ビザ申請において非常に重要な書類です。

  • 出生証明の代わり: 日本には出生証明書の制度がないため、戸籍謄本が出生・家族関係の公的証明となります
  • 婚姻状況の証明: 戸籍謄本により、現在の婚姻状態(未婚・離婚済み等)が確認されます
  • 英語翻訳が必須: 認証翻訳(Certified Translation)が必要です。翻訳者の署名と日付が入った翻訳証明書を添付します
  • 発行から6ヶ月以内: 新しい戸籍謄本を取得してください

警察証明書の取得

日本では、各都道府県の警察本部で**犯罪経歴証明書(警察証明書)**を取得します。

  • 申請から発行まで約2〜3週間かかります
  • 在日米国大使館からの指示書が必要な場合があります
  • 封印されたまま提出してください(開封すると無効)

在日米国大使館(東京)の特徴

  • 日本はビザ面接の通過率が比較的高い国の一つです
  • 面接は英語で行われますが、必要に応じて通訳が利用可能です
  • 面接日の予約は比較的取りやすい傾向にあります

遠距離恋愛の証拠を強化するコツ

K-1ビザの審査で最も重視されるのが関係の真正性です。特に国際遠距離恋愛のカップルは、以下の方法で証拠を充実させましょう。

効果的な証拠の種類

  1. 写真: 一緒に旅行した写真、家族や友人との写真、日常的な写真(日付入りが望ましい)
  2. 通信記録: LINE、WhatsApp、メールのやり取り(スクリーンショット)、ビデオ通話の記録
  3. 渡航記録: 航空券の予約確認書、搭乗券、パスポートのスタンプ、ホテルの予約記録
  4. 手紙・カード: 手書きの手紙やグリーティングカード
  5. プレゼントの記録: オンラインでのギフト購入記録、配送記録
  6. 共同の計画: 結婚式の準備記録、住居の下見、婚約指輪の購入記録
  7. 第三者の証言: 家族や友人からの宣誓供述書(二人の関係を知る人からの証言)
  8. SNS: 二人が一緒に写っているSNS投稿(ただし、プライバシー設定に注意)

証拠整理のポイント

  • 時系列順に整理: 出会いから現在まで、関係の発展を示す
  • 量より質: 少数の強力な証拠が、大量の弱い証拠より効果的
  • 一貫性: すべての書類・証拠が矛盾なく一致していることが重要
  • 継続性: 定期的な連絡と訪問の記録を示す

2026年のK-1ビザ処理に関する最新情報

2026年のK-1ビザに影響する最新の動向をまとめます。

処理期間の傾向

  • USCISのI-129F処理期間は、2024年以降やや改善傾向にありますが、依然として6〜10ヶ月程度かかっています
  • NVCの処理は比較的安定しており、大きな遅延は報告されていません
  • 在日米国大使館での面接予約は比較的スムーズに取れる状況が続いています

申請料の変更

  • 2026年4月以降、一部のUSCIS申請料が改定される可能性があります。最新の料金はUSCIS公式サイトで確認してください

デジタル化の進展

  • USCISのオンライン申請システムが拡充されており、I-129Fのオンライン提出も一部対応が始まっています
  • ケースの進捗確認がmyUSCISアカウントでより詳細に行えるようになっています

よくある質問(FAQ)

Q1: K-1ビザの申請から渡米まで、全体でどのくらい時間がかかりますか?

2026年現在、I-129F請願書の提出から渡米まで、約12〜18ヶ月が標準的な期間です。ケースの複雑さやRFE(追加証拠要求)の有無によって前後します。

Q2: K-1ビザで入国した後、結婚する前に働くことはできますか?

いいえ、K-1ビザのステータスでは就労は認められません。結婚後にAOS(I-485)を申請し、同時にEAD(就労許可証、Form I-765)を申請することで、EAD承認後に就労が可能になります。EADの審査にも数ヶ月かかるため、その間の生活費の計画が必要です。

Q3: 90日以内に結婚できなかった場合はどうなりますか?

90日以内に結婚しなかった場合、K-1ステータスは自動的に失効し、不法滞在となります。自主的に出国すれば大きなペナルティはありませんが、不法滞在が180日以上になると、3年間の入国禁止(180日〜1年未満の不法滞在の場合)または10年間の入国禁止(1年以上の不法滞在の場合)が課される可能性があります。

Q4: K-1ビザと結婚ビザ(CR-1/IR-1)、どちらが早いですか?

一般的に、K-1ビザの方がCR-1/IR-1ビザよりも渡米までの期間は短い傾向にあります。ただし、K-1ビザは入国後にAOS手続きが必要なため、グリーンカード取得までの全体期間を考えると、CR-1/IR-1の方がトータルで早い場合もあります。

Q5: 婚約者と過去2年間一度も会えていない場合、K-1ビザは申請できませんか?

原則として、I-129F提出前の2年以内に少なくとも1回は直接対面している必要があります。ただし、宗教的・文化的な慣習により対面が困難な場合や、対面が極度の困難をもたらす場合には、**免除(Waiver)**が認められることがあります。免除を申請する場合は、その理由を詳細に説明する書面と証拠が必要です。

Q6: K-1ビザ申請中に婚約者が日本に来ることはできますか?

はい、K-1ビザの審査中であっても、請願者(アメリカ市民)が日本を訪問することに制限はありません。むしろ、審査期間中にも定期的に会っている記録は、関係の真正性を示す強力な証拠になります。

Q7: K-1ビザの申請に弁護士は必要ですか?

法律上は弁護士なしでも申請できます。しかし、以下のような場合は弁護士への相談を強くお勧めします:

  • 過去に移民法違反やオーバーステイの履歴がある
  • 犯罪歴がある(請願者または受益者)
  • 過去にビザ申請が却下されたことがある
  • 複雑な家族状況(子供の同行、過去の婚姻歴など)
  • 書類の準備に不安がある

移民弁護士の選び方と費用について詳しくはこちらの記事をご覧ください。

Q8: K-1ビザで入国後、日本に一時帰国することはできますか?

K-1ビザはシングルエントリー(1回限りの入国)ビザです。一度出国すると、K-1ビザで再入国することはできません。結婚後にAOSを申請し、**Advance Parole(渡航許可証、Form I-131)**が承認された後であれば、一時的な海外渡航が可能です。AOS申請前やAdvance Parole承認前に出国すると、申請が放棄されたとみなされる可能性があるため注意が必要です。

Q9: 同性カップルもK-1ビザを申請できますか?

はい、2015年の最高裁判決(Obergefell v. Hodges)以降、同性カップルも異性カップルと同じ条件でK-1ビザを申請できます。手続きや要件に違いはありません。

Q10: K-1ビザが却下された場合、再申請はできますか?

はい、K-1ビザが却下されても再申請は可能です。ただし、却下理由を正確に把握し、その理由に対応する追加の証拠や書類を準備した上で再申請することが重要です。永続的な入国不適格事由に該当する場合は、ウェイバー(免除)申請が認められるかどうかを弁護士に相談してください。

まとめ

K-1ビザ(婚約者ビザ)は、アメリカ市民と結婚を予定している外国人が、渡米して90日以内に結婚するためのビザです。手続きは複数の政府機関にまたがり、全体で12〜18ヶ月程度かかりますが、ステップを一つずつ確実に進めていけば、決して乗り越えられない壁ではありません。

大切なのは、以下の3点です:

  1. 早めの準備: 必要書類の収集と整理は早めに始める
  2. 正確な書類: 不備のない書類を提出することで、RFEや遅延を防ぐ
  3. 関係の証拠を充実させる: 二人の真正な関係を証明する豊富な証拠を用意する

不安な点がある場合は、移民弁護士への相談を検討してください。専門家のアドバイスにより、スムーズな申請と高い承認率が期待できます。

皆さまの新しい生活のスタートが、順調に進むことを心よりお祈りしています。


免責事項: 本記事は一般的な情報提供を目的としており、法的助言を構成するものではありません。個別の状況に基づく判断については、必ず資格を有する移民弁護士にご相談ください。移民法は頻繁に変更されるため、最新の情報はUSCIS公式サイトおよび国務省公式サイトでご確認ください。

最終更新日: 2026年3月14日

アメリカのビザの種類と選び方移民弁護士の選び方

免責事項

この記事は教育目的のみであり、法的助言を構成するものではありません。具体的な移住やビジネスの決定については、必ず認可された専門家(弁護士、会計士など)にご相談ください。

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