グリーンカード(アメリカ永住権)の取り方|条件・費用・抽選を完全解説【2026年最新】
グリーンカード(アメリカ永住権)の取得ルートは雇用・家族・DV抽選の3つ。2026年最新の申請条件・費用(I-485 $1,440など)・期間・抽選の応募方法を、USCISの公式情報に基づき徹底解説します。

Daniel Aydin
Plansera AI 創業者 / 法学士・移民法実務家

グリーンカード(アメリカ永住権)の取り方|条件・費用・抽選を完全解説【2026年最新】
グリーンカード(正式名称: Permanent Resident Card / 米国永住者カード)は、外国人がアメリカに無期限に居住・就労できる「永住権」を証明する身分証で、取得ルートは雇用ベース(EB-1〜EB-5)・家族ベース(結婚を含む)・DV抽選プログラムの3つに大別されます。政府に支払う申請費用は、結婚・家族ベース(米国内申請)で合計約$2,115(I-130請願費$675+I-485申請費$1,440)、EB-5投資ベースでは請願費だけで$11,160です(2026年6月時点)。
この記事では、USCIS(米国市民権・移民業務局)の手数料表G-1055(2026年5月29日改訂版)と米国国務省の公式情報に基づき、グリーンカードの取得条件・申請ステップ・費用・抽選(DVプログラム)の応募方法を比較表付きで解説します。
情報の根拠: 本記事は、USCIS公式サイト(uscis.gov、手数料表G-1055)、米国国務省ビザサービス(travel.state.gov)、DV抽選公式サイト(dvprogram.state.gov)の公開情報に基づいています。最終確認日: 2026年6月11日。
グリーンカード(アメリカ永住権)とは?市民権との違いは?
グリーンカードとは、アメリカの合法的永住者(Lawful Permanent Resident / LPR)であることを証明するカードで、保持者は就労先・居住地の制限なくアメリカで生活できます。カードの有効期間は10年間(更新制)ですが、永住資格そのものはカードの期限が切れても失われません。
グリーンカード保持者と米国市民の違いは以下のとおりです。日本は二重国籍を認めていないため(国籍法第11条)、日本国籍を維持したままアメリカに住み続けたい方にとって、永住権は市民権よりも現実的な選択肢です。
| 項目 | グリーンカード(永住権) | 米国市民権 |
|---|---|---|
| 日本国籍 | 維持できる | 原則喪失 |
| 投票権 | なし | あり |
| 国外退去リスク | 重罪等であり | なし |
| 海外長期滞在 | 制限あり(後述) | 制限なし |
| 更新 | 10年ごと(Form I-90) | 不要 |
永住権と市民権のどちらを目指すべきかの詳しい比較は、永住権 vs 市民権【2026年版】で解説しています。
グリーンカードの取り方は?4つの主要ルート比較【一覧表】
日本人がグリーンカードを取得する現実的なルートは、雇用ベース(EB-1〜EB-3)・投資(EB-5)・家族/結婚ベース・DV抽選の4つです。2026会計年度(FY2026)の年間発給上限は、家族ベース226,000件、雇用ベース140,000件、DV抽選最大55,000件です(INA §201-203)。
| ルート | 主な条件 | 取得までの期間目安 | 政府費用の目安(2026年6月時点) |
|---|---|---|---|
| 雇用ベース(EB-1〜EB-3) | 雇用主スポンサー+学歴・職歴(EB-1は卓越能力で自己請願可) | 1〜5年 | I-140 $715+I-485 $1,440(またはDS-260 $345) |
| 投資(EB-5) | $800,000〜$1,050,000の投資+雇用10人創出 | 2〜5年 | I-526E $11,160+I-485 $1,440 |
| 家族・結婚ベース(IR/CR/F) | 米国市民・永住者の親族(配偶者・親・子は優先) | 直系親族1〜2年、兄弟姉妹(F4)は10年以上 | I-130 $675+I-485 $1,440(またはDS-260 $325) |
| DV抽選 | 高卒以上の学歴 または 対象職種で2年の職歴 | 当選後、同会計年度内(約1年) | 応募$1+当選後$330 |
雇用ベース(EB-1〜EB-5)の違いは?
雇用ベース移民ビザは優先順位別に5カテゴリーあり、日本人の利用が多いのはEB-2(修士号以上・NIW)とEB-3(学士号・熟練労働者)です。EB-2/EB-3は原則として雇用主による労働認証(PERM)が必要で、PERMだけで1年以上かかります。EB-1(卓越能力者・多国籍企業役員)とEB-2 NIW(国益免除)はPERM不要です。
EB-5は、TEA(対象雇用地域)で$800,000、それ以外で$1,050,000を投資し10人以上の雇用を創出することで、スポンサーなしで永住権を取得できる投資家向けルートです。詳細はEB-5投資永住権プログラム解説をご覧ください。
E-2ビザ(投資家ビザ)でアメリカ事業を運営しながら、EB-5やEB-2 NIWで永住権を目指す2段階戦略も日本人投資家に多いルートです。具体的な切り替え戦略はE-2ビザからグリーンカードへの道筋【2026年版】で解説しています。
家族・結婚ベースの仕組みは?
米国市民の配偶者・21歳未満の未婚の子・親(直系親族 / IR)には年間発給上限がなく、最短ルートです。米国市民の兄弟姉妹(F4)や永住者の家族(F2)は年間上限があり、待機期間は数年〜15年以上に及びます。
米国市民との結婚による取得では、婚姻期間2年未満で承認された場合に2年有効の「条件付きグリーンカード(CR-1)」が発行され、失効90日前からForm I-751($750)で条件解除を申請します。必要書類と偽装結婚審査への対策は結婚によるグリーンカード取得ガイドで解説しています。
永住権の条件は?【全ルート共通の要件】
永住権の取得条件は、「ルート別の資格要件」と「全申請者共通の入国適格性(Admissibility)」の2層で審査されます。ルート別要件を満たしても、共通要件で不適格となれば永住権は取得できません(INA §212)。
全ルート共通の条件:
- 犯罪歴: 重罪・道徳的堕落に関わる犯罪(詐欺・窃盗等)・薬物犯罪がないこと
- 健康: USCIS指定医(Civil Surgeon)による健康診断(Form I-693)に合格すること
- 公的扶助(Public Charge): 生活保護に依存する可能性が低いこと。家族ベースではスポンサーが連邦貧困ガイドライン125%以上の収入を証明する扶養宣誓書(Form I-864)が必須
- 移民法違反歴: 不法滞在(180日超で3年、1年超で10年の入国禁止)や虚偽申告がないこと
ルート別の主な条件: 雇用ベースは雇用主スポンサーとPERM労働認証、結婚ベースは婚姻の真実性の証明、EB-5は投資額と雇用創出、DV抽選は学歴または職歴の要件をそれぞれ満たす必要があります。
グリーンカード抽選(DVプログラム)とは?応募条件と当選確率は?
グリーンカード抽選(DVプログラム / Diversity Visa Program)は、年間最大55,000件の永住権を無作為抽選で配分する米国国務省のプログラムで、日本国籍者(日本生まれ)にも応募資格があります。応募条件は「高校卒業以上の学歴」または「過去5年以内に、2年以上の訓練・経験を要する職種での2年以上の職歴」のいずれかです。
- 応募期間: 例年10月初旬〜11月初旬の約1ヶ月間。ただしDV-2027は登録開始が延期されており、2026年6月11日時点で開始日は未発表です(国務省2025年11月5日発表。当選者のビザ申請期間2026年10月1日〜2027年9月30日は変更なし)
- 費用: 登録料$1(2025年10月導入。それまで応募は無料)+当選後のビザ申請費$330
- 当選確率: 毎年2,200万件以上の応募に対し選出者は約8万〜10万人で、当選確率は0.24%〜0.47%程度です。最終的に永住権を取得できるのは年約5万人です
- 注意点: 応募は公式サイトdvprogram.state.govからのみ可能です。「政府公認代行」を名乗る詐欺サイトや高額代行業者に注意してください。当選通知がメールで届くことはなく、結果は公式サイトのEntrant Status Checkでのみ確認できます
応募手順・写真規格・当選後の手続きはグリーンカード抽選(DVプログラム)徹底解説とDVプログラムの基礎知識で詳しく解説しています。
グリーンカード申請のステップと期間は?
グリーンカード申請は、どのルートでも基本的に以下の6ステップで進みます。米国内で申請する場合はForm I-485(ステータス調整)、日本から申請する場合はDS-260(領事館手続)を使います。
- ルートの決定と資格確認 — 雇用・家族・投資・抽選のどれで申請するかを決め、要件を確認する
- 移民請願書の提出 — 家族ベースはI-130、雇用ベースはI-140、EB-5はI-526EをUSCISに提出。承認されると受理日が「優先日(Priority Date)」になる
- 優先日の待機とビザブリテン確認 — 年間上限のあるカテゴリーでは、国務省が毎月発行するVisa Bulletinで自分の優先日が「現在処理中」に達するまで待機する
- 本申請の提出 — 米国内ならI-485($1,440)、米国外ならDS-260($325〜$345)+扶養宣誓書審査費$120を提出
- バイオメトリクス・健康診断・面接 — 指紋採取、指定医の健康診断、USCISまたは在日米国大使館での面接を受ける
- 承認・カード受領 — 領事館手続の場合は米国入国前にUSCIS移民費用$235を支払い、入国後にカードが郵送される
取得までどのくらいかかる?ルート別タイムライン
| ルート | 請願審査 | 優先日の待機 | 合計目安 |
|---|---|---|---|
| 米国市民の配偶者・親(IR) | I-130: 約12ヶ月 | なし(上限なし) | 1〜2年 |
| 米国市民の兄弟姉妹(F4) | 約12ヶ月 | 15年以上 | 15年以上 |
| EB-1 | 6〜12ヶ月 | 日本生まれはほぼなし | 1〜2年 |
| EB-2/EB-3 | PERM+I-140で1.5〜2年 | 日本生まれは短い(変動あり) | 2〜4年 |
| EB-5 | I-526E: 2〜4年 | ほぼなし(TEA優先枠) | 2〜5年 |
| DV抽選 | — | 当選年度の9月30日まで に完了必須 | 当選後約1年 |
優先日の待機期間は出生国で決まります。INA §202により1カ国あたり年間発給数の約7%が上限のため、中国・インド・メキシコ・フィリピン生まれの申請者は待機が長期化しますが、日本生まれの申請者はほとんどのカテゴリーで待機が短いのが大きな利点です。
グリーンカード申請の費用はいくら?【2026年最新】
グリーンカード申請の政府費用は、結婚・家族ベース(米国内申請)で合計約$2,115、雇用ベースで約$2,155、EB-5投資ベースで$12,600以上です(2026年6月時点、USCIS手数料表G-1055に基づく)。
| 費用項目 | 金額(2026年6月時点) | 備考 |
|---|---|---|
| I-130(家族請願) | $675(オンライン申請は$625) | 米国市民・永住者が提出 |
| I-140(雇用請願) | $715 | 雇用主が提出 |
| I-526E(EB-5請願) | $11,160 | 投資家が提出 |
| I-485(ステータス調整) | $1,440 | 米国内申請。生体認証費込み |
| DS-260(移民ビザ申請) | 家族$325/雇用$345/DV$330 | 米国外(領事館)申請 |
| 扶養宣誓書(I-864)審査費 | $120 | 領事館手続のみ |
| USCIS移民費用 | $235 | 移民ビザ承認後・入国前に支払い |
| 健康診断 | $200〜$500 | 指定医により異なる |
移民ビザ申請者は、2025年7月成立の法律で新設された$250の「ビザインテグリティ費用」の対象外です(同費用は非移民ビザのみに適用予定)。
政府費用に加えて、弁護士費用(結婚ベース$3,000〜$6,000、雇用・投資ベース$5,000〜$15,000)、翻訳費用(1ページ$20〜$50)が一般的にかかります。弁護士は必須ではありませんが、RFE(追加証拠要求)や却下のリスクを下げる効果があります。
グリーンカード取得後の権利と義務は?
グリーンカード取得後は、就労先・居住地の制限なくアメリカで生活でき、取得から5年後(米国市民の配偶者は3年後)に市民権を申請する資格を得ます。一方で、永住権を維持するための義務もあります。
- 居住義務: 6ヶ月を超える海外滞在は永住権放棄とみなされるリスクがあり、1年以上の滞在は原則失効扱いです。長期の日本滞在予定がある場合は出国前に再入国許可証(Form I-131、$630)を申請します
- 納税義務: 日本での収入を含む全世界所得について米国で確定申告が必要です
- 更新・届出: カードは10年ごとにForm I-90で更新し、引っ越し後10日以内にUSCISへ住所変更(Form AR-11)を届け出ます
取得後の生活設計(税金・社会保障・子供の教育)はグリーンカード取得後の生活ガイド、移住全体の費用と準備はアメリカ移住完全ガイドで解説しています。
よくある質問(FAQ)
質問:グリーンカードとは何ですか? 答え: グリーンカードとは、アメリカの永住権(合法的永住者の資格)を証明する身分証で、正式名称はPermanent Resident Cardです。保持者は就労先や居住地の制限なくアメリカに無期限に住むことができます。カード自体は10年ごとの更新制です。
質問:日本人がグリーンカードを取る方法で最も現実的なのはどれですか? 答え: 雇用ベース(EB-2/EB-3)、米国市民との結婚、DV抽選の3つが日本人の主要ルートです。雇用主や米国市民の家族といったスポンサーがいない場合は、応募$1のDV抽選か、$800,000以上を投資するEB-5が自力で申請できる選択肢です。
質問:永住権の申請条件は何ですか? 答え: 永住権の条件は、ルート別の資格要件(雇用主スポンサー、米国市民との婚姻、$800,000以上の投資、抽選当選のいずれか)と、全員共通の入国適格性(犯罪歴・健康・公的扶助に頼らない経済力・移民法違反歴がないこと)の2つを両方満たすことです。
質問:グリーンカード抽選の当選確率はどのくらいですか? 答え: DV抽選の当選確率は0.24%〜0.47%程度です。毎年2,200万件以上の応募に対して選出者は約8万〜10万人で、最終的に永住権を取得できるのは年間約5万人です。費用は登録料$1のみなので、条件を満たす方は毎年応募する価値があります。
質問:グリーンカード抽選はいつ応募できますか? 答え: 例年は10月初旬から11月初旬の約1ヶ月間に、公式サイトdvprogram.state.govで応募を受け付けます。ただしDV-2027の登録開始は延期されており、2026年6月時点で開始日は未発表です。公式サイト以外からの応募はできず、代行をうたう詐欺サイトに注意が必要です。
質問:グリーンカード申請の費用は合計いくらかかりますか? 答え: 政府費用の合計は、結婚・家族ベース(米国内申請)で約$2,115(I-130 $675+I-485 $1,440)、雇用ベースで約$2,155、EB-5では$12,600以上です(2026年6月時点)。これに弁護士費用$3,000〜$15,000と健康診断費$200〜$500が加わるのが一般的です。
質問:グリーンカード取得までどのくらい時間がかかりますか? 答え: 米国市民の配偶者・親なら1〜2年、EB-1なら1〜2年、EB-2/EB-3なら2〜4年、EB-5なら2〜5年が目安です。日本生まれの申請者は国別待機がほとんどないため、中国・インド生まれの申請者より大幅に早く取得できます。
質問:日本国籍のままグリーンカードを保持できますか? 答え: はい、保持できます。グリーンカードは永住権であって国籍ではないため、日本国籍はそのまま維持されます。一方、米国市民権(国籍)を取得すると日本の国籍法第11条により日本国籍を失うため、日本国籍を残したい方は永住権までに留めるのが一般的です。
質問:グリーンカードを持ったまま日本にどのくらい滞在できますか? 答え: 6ヶ月以内の滞在であれば通常問題ありません。6ヶ月を超えると永住権放棄を疑われるリスクが生じ、1年以上の滞在は原則として永住権失効扱いとなります。1年以上日本に滞在する予定がある場合は、出国前に再入国許可証(Form I-131、$630、最長2年有効)を取得してください。
質問:結婚によるグリーンカードの「条件付き2年」とは何ですか? 答え: 婚姻期間が2年未満の時点で永住権が承認されると、2年有効の条件付きグリーンカード(CR-1)が発行されます。失効の90日前から夫婦共同でForm I-751($750)を提出し、婚姻が真実であることを証明して条件を解除すると、10年有効の正式なカードに切り替わります。
質問:永住権の申請中にアメリカで働けますか? 答え: はい、働けます。米国内でI-485を提出した後、就労許可申請(Form I-765)を行いEAD(就労許可証)を取得すれば、グリーンカードの審査中でも合法的に就労できます。EADの審査期間は通常3〜6ヶ月です。
免責事項と公式情報源
本記事は、アメリカ永住権制度に関する一般的な情報提供を目的としており、個別の案件に対する法的アドバイスではありません。申請要件・費用・処理期間は頻繁に変更されるため、申請前に以下の公式情報源で最新情報をご確認ください。個別のケースは移民法弁護士にご相談ください。
公式情報源:
- USCIS(グリーンカード総合案内): uscis.gov/green-card
- USCIS手数料表(G-1055): uscis.gov/g-1055
- 米国国務省 移民ビザ案内: travel.state.gov
- DV抽選公式サイト: dvprogram.state.gov
- ビザブリテン(優先日確認): travel.state.gov/visa-bulletin
最終更新: 2026年6月11日
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免責事項
この記事は教育目的のみであり、法的助言を構成するものではありません。具体的な移住やビジネスの決定については、必ず認可された専門家(弁護士、会計士など)にご相談ください。
この記事の監修・執筆者

Daniel Aydin(ダニエル・アイディン)
Plansera AI 創業者 / 法学士・移民法実務家
Daniel Aydin(ダニエル・アイディン)は、AIによる事業計画書作成サービス「Plansera AI」の創業者です。Eastern Mediterranean University 法学部卒(法学士)。米国テキサス州ダラスの移民法律事務所で LegalTech・成長責任者を務め、E-2ビザをはじめとする数多くの移民・起業案件の実務に携わってきました。さらに Gusto(Y Combinator 出身のユニコーン企業)や RemoteTeam.com で国際労務・コンプライアンスの法務コンサルタントを歴任。法律とテクノロジーの両分野の知見を活かし、日本人起業家のアメリカ進出を支援しています。


