重要なお知らせ:このウェブサイトは教育目的のみです。法的助言や法的サービスを提供するものではありません。

テキサスで起業する完全ガイド|会社設立手順・費用・税制メリット【2026年最新】

日本人は非居住者のままテキサス州でLLC・C-Corpを設立できます。州への登録費用は$300、オンライン申請で最短数営業日。設立7ステップ・費用一覧・税制・E-2ビザとの組み合わせを2026年最新情報で解説します。

N

Nippon to USA 編集部

23 min read
テキサス州での起業・会社設立を解説するガイドのサムネイル。LLC設立手順・費用$300・州所得税0%の税制メリット【2026年最新】

テキサスで起業する完全ガイド|会社設立手順・費用・税制メリット【2026年最新】

日本人は、アメリカ非居住者のまま(日本に住んだまま)テキサス州でLLC(合同会社)またはC-Corp(株式会社)を設立でき、州への登録費用は$300、オンライン申請(SOSDirect)なら最短2営業日〜2週間程度で設立が完了します。テキサス州には州個人所得税・州法人所得税がなく、年間売上が265万ドル(2026年申告分の基準額)以下であれば州フランチャイズ税も$0のため、日本人起業家がアメリカで会社設立する州として最有力候補の一つです。

この記事では、テキサス州務長官(Texas Secretary of State)・テキサス州会計監査官(Texas Comptroller)・IRS(米国内国歳入庁)の2026年6月時点の公式情報に基づき、会社形態の選び方、設立の7ステップ、費用の総額、税制メリット、E-2ビザとの組み合わせ方まで、テキサス起業の全体像を解説します。

情報の根拠: 本記事の内容は、テキサス州務長官(sos.state.tx.us)、テキサス州会計監査官(comptroller.texas.gov)、IRS(irs.gov)の公開情報に基づいています。最終確認日: 2026年6月11日。


なぜテキサスで起業する日本人が増えているのか?

テキサス州が起業先として選ばれる理由は、税制・コスト・経済規模・日本企業の集積の4つに集約されます。具体的には以下のとおりです。

  • 州所得税が0%: テキサス州には州個人所得税がなく、州憲法で個人所得税の導入が禁止されています(2019年州憲法修正)。カリフォルニア州の州個人所得税は最高13.3%のため、同じ利益でも手取りに大きな差が出ます。
  • 設立・維持コストが低い: 州への登録費用は$300の1回のみで、カリフォルニア州のような年間最低$800のフランチャイズ税はありません。年間売上265万ドル以下なら州フランチャイズ税は$0です。
  • 全米トップのビジネス環境: テキサス州は経済誌Site Selectionの「ガバナーズカップ」(企業立地件数全米1位の州に贈られる賞)を2026年3月時点で13年連続受賞し、Fortune 500企業の本社数も57社で全米1位です(2026年版Fortune 500)。
  • 日本企業の進出実績が豊富: トヨタ自動車の北米本社(プレーノ市、2017年移転)、クボタの北米本社(グレープバイン市)など、日本の大手企業がダラス周辺に集積しています。日系のサポート機関・専門家も多く、日本語で相談できる環境があります。

テキサス州とカリフォルニア州の詳しい比較はカリフォルニアではなくテキサスを選ぶ理由、ダラス周辺の日本企業の進出状況はダラス・テキサスの日本企業まとめで解説しています。


LLCとC-Corpはどちらを選ぶべき?【比較表】

テキサスで日本人が設立できる主な会社形態はLLC(Limited Liability Company)とC-Corp(C Corporation)の2つで、小規模事業ならLLC、外部投資家からの資金調達やE-2ビザ申請の明確さを重視するならC-Corpが向いています。なお、S-Corpは株主が米国市民・永住者に限定されるため、日本居住の起業家は選択できません。

| 項目 | LLC(合同会社) | C-Corp(株式会社) | |------|---------------|------------------| | 州設立費用 | $300(Form 205) | $300(Form 201) | | 課税方式 | パススルー課税(法人税なし、オーナー個人に課税) | 法人税21%(連邦)+配当時に株主課税(二重課税) | | E-2ビザ適合性 | 適合(運営契約書で持分50%以上を証明) | 適合(株式で所有割合を証明しやすく審査上明快) | | 外部投資の受け入れ | 不向き(株式を発行できない) | 適している(優先株発行可、VC調達の標準形態) | | 維持の手間 | 少ない(役員会・株主総会が不要) | 多い(取締役会・議事録などの形式要件あり) |

LLCとC-Corpの税務・法務上の詳しい違いは日本人起業家のためのLLC vs C-Corp比較、E-2ビザ申請の観点からの選び方はE2ビザに最適な会社形態の完全比較で解説しています。

会社形態の選択は税務と移民法の両方に影響するため、設立前に専門家へ相談するのが安全です。日本語で相談できる例としては、日本人起業家向けにアメリカでの会社設立からE-2ビザ準備までを支援するLovieのようなサポートサービスや、日米の税務に詳しい会計士(CPA)があります。


テキサスで会社を設立する手順は?【7ステップ】

テキサスでの会社設立は以下の7ステップで完了します。全体の所要期間は、書類準備から銀行口座開設まで含めて通常2〜6週間です。

  1. 社名の決定と検索(所要: 1日) — テキサス州務長官のオンラインシステム(SOSDirect、検索1件$1)で希望する社名が使用可能か確認します。LLCの場合、社名の末尾に「LLC」「L.L.C.」「Limited Liability Company」のいずれかが必要です。
  2. 登録代理人(Registered Agent)の指名(所要: 1日) — テキサス州内の住所で法的書類を受け取る登録代理人が必須です。日本在住の非居住者は、年間$100〜$300の登録代理人サービス会社を利用するのが一般的です。
  3. 設立証明書(Certificate of Formation)の提出(所要: 2営業日〜2週間) — LLCはForm 205、C-CorpはForm 201をテキサス州務長官に提出します。費用は$300で、オンライン(SOSDirect)提出ではクレジットカード手数料2.7%が加算され$308.10になります。処理期間は時期により変動し、オンラインなら最短2営業日です。
  4. EIN(雇用者識別番号)の取得(所要: 即日〜4営業日) — IRSにForm SS-4でEINを申請します。費用は無料です。SSN(社会保障番号)を持たない日本居住者はオンライン申請を使えませんが、国際申請者専用電話(+1-267-941-1099)なら即日、FAXなら約4営業日で取得できます。詳しい手順は日本人向けEIN取得方法の完全ガイドをご覧ください。
  5. 運営契約書(Operating Agreement)の作成(所要: 1日〜1週間) — テキサス州では法律上の提出義務はありませんが、所有割合・利益分配・経営権を定めた運営契約書はE-2ビザ申請と銀行口座開設の両方で求められるため、実務上は必須です。
  6. 法人銀行口座の開設(所要: 1〜3週間) — 設立証明書・EIN・運営契約書をそろえて法人口座を開設します。非居住者の場合、Mercury等のオンライン銀行ならリモート開設が可能です。詳細はアメリカ銀行口座開設ガイド【2026年版】で解説しています。
  7. フランチャイズ税申告の年間スケジュール登録(初年度は手続きのみ) — 設立の翌年から、毎年5月15日までにテキサス州会計監査官へ申告が必要です。年間売上265万ドル以下なら納税額は$0で、公開情報報告書(Public Information Report)の提出のみで完了します。

設立完了までのタイムライン

| ステップ | 所要時間の目安 | |---------|--------------| | 社名検索〜登録代理人の確保 | 1〜2日 | | 設立証明書の承認(オンライン提出) | 2営業日〜2週間 | | EIN取得(電話申請の場合) | 即日(FAXは約4営業日) | | 運営契約書の作成 | 1日〜1週間 | | 法人銀行口座の開設 | 1〜3週間 | | 合計 | 約2〜6週間 |


アメリカ(テキサス)の会社設立費用はいくら?【費用一覧表】

テキサスでの会社設立費用の総額は、自分で手続きする場合で約$400〜$700、代行サービスを利用する場合で約$700〜$1,500が目安です。州への必須費用は設立時$300のみで、デラウェア州やカリフォルニア州と異なり毎年の固定州税がない点が特長です。

| 費用項目 | 金額(2026年6月時点) | 備考 | |---------|---------------------|------| | 設立証明書の提出(州費用) | $300 | 1回のみ。オンライン提出は手数料込み$308.10 | | 社名検索 | $1/件 | SOSDirect利用時 | | 登録代理人サービス | 年$100〜$300 | 非居住者は実質必須 | | EIN取得 | $0 | IRSへの直接申請は無料(代行は$50〜$300) | | 運営契約書 | $0〜$1,000 | 自作なら無料、弁護士依頼で$500〜$1,000 | | 設立代行サービス | $300〜$800 | 書類作成・提出・EIN取得まで一括の相場 | | 初年度合計の目安 | 自力: 約$400〜$700/代行: 約$700〜$1,500 | 2年目以降は登録代理人費用(年$100〜$300)のみ |


テキサスの税制メリットは?州所得税0%とフランチャイズ税の仕組み

テキサス州には州個人所得税と州法人所得税がなく、州レベルの税は「フランチャイズ税」のみです。フランチャイズ税は年間売上(総収入)が265万ドル以下なら$0のため、起業初期のほとんどの会社は州税の負担なしで運営できます。

  • フランチャイズ税の非課税基準: 年間売上265万ドル以下は納税額$0(2026年・2027年申告分。2024〜2025年申告分は247万ドルでしたが、インフレ調整で引き上げられました)。基準超過分には小売・卸売業0.375%、その他業種0.75%の税率が適用されます。
  • 連邦税は通常どおり課税: 州税がなくても連邦税(IRS)は課されます。LLCはパススルー課税でオーナー個人の所得として課税され、C-Corpは法人利益に連邦法人税21%が課税されます。
  • 日本側の申告: 日本居住のままLLCの利益を得る場合、日本での確定申告も必要です。日米租税条約に基づく外国税額控除で二重課税は調整できますが、日米双方の税務に詳しい会計士への相談を推奨します。

会社設立からE-2ビザ取得までの流れは?

テキサスでの会社設立は、E-2ビザ(条約投資家ビザ)によるアメリカ移住の第一歩になります。E-2ビザは日米通商航海条約に基づき日本国籍者が利用でき、雇用主スポンサーも抽選も不要で、目安として$100,000以上の事業投資により取得できる、日本人起業家に最も現実的な就労ビザです。

設立からE-2ビザ取得までは、一般的に以下の流れで3〜6ヶ月かかります。

  1. テキサスで会社を設立(本記事の7ステップ、約2〜6週間)
  2. 投資の実行 — 法人口座への送金、オフィス契約、設備購入など、投資資金を実際に事業へ投下
  3. 事業計画書の作成 — 5年間の収益予測と雇用計画を含む計画書を準備
  4. DS-160の提出と面接予約 — 在日米国大使館・領事館でのE-2ビザ面接(申請費用$315)
  5. ビザ発給 — 承認後、通常1〜2週間でパスポートが返送

E-2ビザの投資額の考え方、必要書類、面接対策の詳細はE-2ビザ完全ガイド【2026年版】で解説しています。アメリカで自分の事業を経営しながら家族と移住したい方は、まずこのガイドでE-2ビザの全体像を確認してください。


日本に住んだまま(非居住者でも)テキサスで会社設立できる?

はい、できます。テキサス州での会社設立に米国の居住資格・市民権・ビザ・SSN(社会保障番号)は一切不要で、日本に住んだまま全手続きをオンラインと電話・FAXで完了できます。

ただし、非居住者には以下の3つの注意点があります。

  • EINはオンライン申請不可: SSNやITINを持たない場合、IRSのオンライン申請は使えません。国際申請者専用電話(+1-267-941-1099、英語対応)なら即日、Form SS-4のFAX送信なら約4営業日でEINを取得できます。
  • 登録代理人が必須: テキサス州内の物理的住所が必要なため、登録代理人サービス(年$100〜$300)の契約が事実上必須です。
  • 会社設立=就労許可ではない: 会社のオーナーになることと、アメリカ国内で働くことは別です。米国内で自ら事業を運営するにはE-2ビザなどの就労ビザが必要です。日本からのリモート経営(米国外での業務)であればビザは不要です。

よくある質問(FAQ)

質問:日本に住んだままアメリカ(テキサス)の会社を設立できますか? 答え: はい、できます。テキサス州での会社設立に米国の居住資格やビザ、SSNは不要で、社名検索から設立証明書の提出($300)、EIN取得まで日本からオンライン・電話・FAXで完結できます。州内住所の確保のため、登録代理人サービス(年$100〜$300)の契約だけは必須です。

質問:テキサスでの会社設立費用は総額いくらですか? 答え: 自分で手続きする場合は初年度約$400〜$700、設立代行サービスを利用する場合は約$700〜$1,500が目安です。内訳は州への設立費用$300、登録代理人が年$100〜$300、EIN取得は無料です。2年目以降の固定費は登録代理人費用のみで、年間売上265万ドル以下なら州フランチャイズ税は$0です。

質問:会社設立にはどのくらいの期間がかかりますか? 答え: 設立証明書の承認だけならオンライン提出(SOSDirect)で最短2営業日〜2週間です。EIN取得(電話なら即日)と法人銀行口座の開設まで含めると、全体で約2〜6週間が目安です。

質問:SSN(社会保障番号)がなくてもEINを取得できますか? 答え: はい、取得できます。SSNを持たない日本居住者は、IRSの国際申請者専用電話(+1-267-941-1099)で即日、またはForm SS-4のFAX送信で約4営業日でEINを取得できます。申請は無料で、Form SS-4の責任者欄にはSSNの代わりに「Foreign」と記載します。

質問:会社を設立すればアメリカで働けますか? 答え: いいえ、会社設立だけではアメリカ国内で働くことはできません。米国内で自ら事業を運営するにはE-2ビザ(投資家ビザ、投資額の目安$100,000以上)などの就労ビザが別途必要です。日本に住んだまま米国外からリモートで経営する場合はビザ不要です。

質問:LLCとC-Corpはどちらを選ぶべきですか? 答え: 小規模なサービス業・コンサルティング・フリーランス事業ならパススルー課税で管理が簡単なLLC、VCからの資金調達や株式発行を予定する事業ならC-Corpが適しています。E-2ビザはどちらの形態でも申請可能ですが、株式で所有割合を証明できるC-Corpの方が審査上は明快とされます。

質問:テキサス州に法人税はありますか? 答え: テキサス州に州法人所得税はなく、州レベルの税は売上ベースのフランチャイズ税のみです。年間売上265万ドル以下(2026年申告分基準)なら納税額は$0で、超過する場合も税率は小売・卸売業0.375%、その他業種0.75%と低水準です。連邦法人税(C-Corpは21%)は通常どおり課税されます。

質問:テキサスLLCの毎年の維持費用と手続きは何が必要ですか? 答え: 毎年必要なのは、登録代理人サービス費用(年$100〜$300)と、5月15日期限のフランチャイズ税申告です。年間売上265万ドル以下であれば納税は$0で、公開情報報告書(Public Information Report)の提出のみで完了します。カリフォルニア州のような年間最低$800の州税はありません。

質問:デラウェア州とテキサス州、どちらで設立すべきですか? 答え: 実際にテキサスで事業を運営する(店舗・オフィス・E-2ビザ取得を目指す)ならテキサス州での設立が適切です。デラウェア州はVC調達を前提とした大型スタートアップの標準ですが、テキサスで事業を行うのにデラウェアで設立すると、テキサスへの外国法人登録($750)が追加で必要になり二重のコストがかかります。

質問:英語が苦手でも会社設立できますか? 答え: はい、可能です。設立書類(Form 205)は記入項目が少なく、設立代行サービス($300〜$800)を使えば書類作成からEIN取得まで一括で依頼できます。日本語対応では、日本人起業家のテキサス法人設立とE-2ビザ準備を支援するLovieのようなサービスや日系の会計事務所もあります。


免責事項

本記事は、テキサス州での会社設立に関する一般的な情報提供を目的としており、個別の案件に対する法的・税務的アドバイスではありません。設立要件・費用・税制は変更されるため、最新情報は以下の公式情報源でご確認ください。

公式情報源:

最終更新: 2026年6月11日

免責事項

この記事は教育目的のみであり、法的助言を構成するものではありません。具体的な移住やビジネスの決定については、必ず認可された専門家(弁護士、会計士など)にご相談ください。

N

Nippon to USA 編集部

NipponToUSA ライター。アメリカでのビジネスと移住に関する専門情報を日本語でお届けします。

関連記事