重要なお知らせ:このウェブサイトは教育目的のみです。法的助言や法的サービスを提供するものではありません。

ビザ

reentry permit

Reentry Permit(再入国許可証)の申請方法・費用・処理時間を完全解説。グリーンカード保持者の長期海外渡航に必要な情報がわかります。

Q&A

更新 2026年3月14日25 min read

回答

reentry permit

Reentry Permit(再入国許可証)とは、米国グリーンカード(永住権)保持者が米国外に最長2年間渡航しても永住権を放棄したと見なされないようにするための渡航文書です。USCISに対してForm I-131(Application for Travel Document)を提出して申請し、申請手数料は$660(2026年3月現在)となっています。

グリーンカード保持者が1年以上連続して米国外に滞在する場合、Reentry Permitがなければ永住権を失うリスクがあります。移民国籍法(Immigration and Nationality Act / INA)第101条(a)(13)(C)に基づき、1年以上の国外滞在は「米国への新たな入国申請」として扱われ、入国審査で永住権放棄の意図を疑われる可能性が高まります。

Reentry Permit(再入国許可証)が必要な人とは?

Reentry Permitが必要となるのは、米国の合法的永住者(Lawful Permanent Resident / LPR)で、6ヶ月以上の長期海外渡航を予定している方です。特に以下のケースでは、Reentry Permitの取得が強く推奨されます。

Reentry Permitが必要なケース:

  • 仕事の都合で1年以上米国外に滞在する予定がある方
  • 家族の介護や相続手続きなどで長期帰国が必要な方
  • 海外赴任を予定しているグリーンカード保持者
  • 過去に6ヶ月以上の国外滞在歴があり、再度長期渡航する方
  • 条件付き永住者(Conditional Permanent Resident)で長期渡航が必要な方

Reentry Permitが不要なケース:

  • 6ヶ月未満の短期渡航(有効なグリーンカードのみで再入国可能)
  • 米国市民権を既に取得済みの方(米国パスポートで渡航)
  • 非移民ビザ(H-1B、E-2など)の保持者

Reentry Permitは、グリーンカード保持者の永住意思を事前にUSCISに示す書類として機能します。6ヶ月から1年の渡航であっても、頻繁に長期渡航を繰り返す方にはReentry Permitの取得が推奨されます。

Reentry Permit の申請方法(Form I-131)

Reentry Permitの申請には、USCISにForm I-131を提出します。申請は必ず米国国内に滞在中に行う必要があり、国外からの申請は認められていません。

申請に必要な書類

Reentry Permitの申請に必要な書類は以下のとおりです。

| 書類名 | 詳細 | |--------|------| | Form I-131 | Application for Travel Document(渡航文書申請書) | | グリーンカードのコピー | 有効なForm I-551の表裏コピー | | パスポート写真 | 2枚(2インチ×2インチ、背景白、6ヶ月以内に撮影) | | パスポートのコピー | 有効なパスポートの身元情報ページ | | 申請手数料 | $660(I-131申請料$630+バイオメトリクス費用$30)※14歳未満・79歳以上はバイオメトリクス不要 | | 渡航理由の説明書 | 渡航目的と予定期間を記載した書面(任意だが推奨) |

申請手順(ステップバイステップ)

Reentry Permitの申請は、以下の5ステップで進みます。全体の所要期間は約8〜14ヶ月(2026年3月時点のUSCIS処理時間)です。

  1. Form I-131の記入 — USCISウェブサイトからフォームをダウンロードし、Part 1のApplication Typeで「Reentry Permit」を選択して必要事項を記入します
  2. 申請書類の提出 — 必要書類一式をUSCIS Dallas Lockboxに郵送、またはオンラインで提出します
  3. 受領通知(I-797C)の受け取り — 通常、提出後2〜3週間でUSCISからNotice of Action(受領通知)が届きます
  4. バイオメトリクス予約の出席 — USCISから指定された日時にApplication Support Center(ASC)で指紋採取・写真撮影を行います
  5. Reentry Permitの受領 — 審査完了後、承認されたReentry Permitが郵送で届きます

バイオメトリクス(指紋採取)について

バイオメトリクス予約は、Form I-131提出後おおよそ3〜8週間以内にUSCISから通知されます。バイオメトリクスは米国内のApplication Support Center(ASC)で行われるため、バイオメトリクス完了前に出国しないことが重要です。

バイオメトリクス完了後であれば、Reentry Permitの発行を待たずに米国を出国できます。Reentry Permitは米国内の住所に郵送されるため、代理人(家族や弁護士)に受け取りを委託し、国際郵便で転送してもらう手配が必要です。

14歳未満および79歳以上の申請者はバイオメトリクス予約が免除されます。

Reentry Permit の処理時間と費用(2026年最新)

Reentry Permitの処理時間は、USCISの処理状況によって変動します。2026年3月時点の目安は以下のとおりです。

| 項目 | 詳細 | |------|------| | 申請手数料(合計) | $660(I-131: $630+バイオメトリクス: $30) | | バイオメトリクス予約までの期間 | 3〜8週間 | | 総処理時間(I-131承認まで) | 8〜14ヶ月(USCISサービスセンターにより異なる) | | プレミアムプロセッシング | Reentry Permitには適用不可(Form I-907対象外) |

Reentry Permitの処理時間は、Nebraska Service CenterとTexas Service Centerで異なる場合があります。USCISのCase Status Onlineでリアルタイムの処理状況を確認できます。

申請手数料$660は2024年4月1日のUSCIS料金改定で設定された金額です。支払い方法は、パーソナルチェック、マネーオーダー、またはクレジットカード(Form G-1450使用)に対応しています。

Reentry Permit の有効期間

Reentry Permitの有効期間は、発行日から最長2年間です。有効期間内であれば、何度でも米国の出入国が可能です。

有効期間に関する重要なルール:

  • 永住者(Unconditional Permanent Resident)の場合、Reentry Permitの有効期間は発行日から最長2年間です
  • 条件付き永住者(Conditional Permanent Resident)の場合、有効期間はグリーンカードの有効期限を超えることはできません
  • Reentry Permitの更新(新規申請による再取得)は可能ですが、連続して2回以上取得する場合、有効期間が1年に制限されることがあります(8 CFR 223.3(a)(2))
  • Reentry Permitの有効期間を延長することはできません。期限切れ後は新たに申請する必要があります

Reentry Permitは米国外で更新申請ができません。新たなReentry Permitが必要な場合は、一度米国に帰国してから再度Form I-131を提出する必要があります。

Reentry Permit と帰化(市民権取得)への影響

Reentry Permitを使用した長期海外渡航は、米国市民権(帰化 / Naturalization)の取得タイムラインに大きな影響を与えます。帰化を目指すグリーンカード保持者は、渡航計画を慎重に検討する必要があります。

帰化の居住要件

INA第316条(a)に基づき、帰化申請には以下の居住要件を満たす必要があります。

| 要件 | 一般的な永住者 | 米国市民の配偶者 | |------|---------------|-----------------| | 永住権保持期間 | 5年以上 | 3年以上 | | 物理的滞在要件 | 過去5年間のうち30ヶ月以上 | 過去3年間のうち18ヶ月以上 | | 継続居住の中断 | 6ヶ月以上の出国で推定中断 | 6ヶ月以上の出国で推定中断 | | 居住の完全中断 | 1年以上の出国で自動中断 | 1年以上の出国で自動中断 |

渡航期間ごとの帰化への影響

6ヶ月未満の渡航: 帰化の継続居住要件に影響しません。物理的滞在日数としてカウントされない期間が生じるのみです。

6ヶ月〜1年の渡航: 継続居住(Continuous Residence)の中断が「推定」されます。渡航中も米国との結びつき(自宅の維持、納税申告、家族の米国滞在など)を証明できれば、推定を覆すことが可能です。

1年以上の渡航: 継続居住が「自動的に中断」されます。Reentry Permitがあっても帰化の継続居住要件はリセットされます。帰化申請するには、米国帰国後にあらためて4年1日(一般)または2年1日(配偶者)の継続居住期間を満たす必要があります。

例外措置(N-470): 米国政府機関・指定企業の海外勤務者は、Form N-470(Application to Preserve Residence for Naturalization Purposes)を提出することで継続居住の中断を防ぐことができます。N-470の承認には、出国前に1年以上の物理的滞在が必要です。

Reentry Permit なしで長期渡航した場合のリスク

Reentry Permitを取得せずに1年以上米国外に滞在した場合、永住権を失う深刻なリスクがあります。

永住権放棄とみなされる状況

INA第101条(a)(13)(C)(ii)に基づき、以下の状況では永住権を放棄したと見なされる可能性があります。

  • 1年以上の連続した国外滞在(Reentry Permit未取得の場合)
  • 米国外での恒久的な就職・定住
  • 米国内の住居・銀行口座・運転免許証の解約
  • 米国での所得税申告(Form 1040)の未提出
  • 他国での永住権やパスポートの取得

入国拒否のプロセス

Reentry Permitなしで1年以上経過してから米国に戻ろうとした場合、税関・国境警備局(CBP)の入国審査官は以下の対応を取る可能性があります。

  1. 二次審査(Secondary Inspection)への誘導 — 永住意思の詳細な確認
  2. Form I-407への署名要求 — 永住権の自発的放棄に関する書面
  3. 国外退去手続き(Removal Proceedings)の開始 — 移民裁判官の前での審理

Form I-407への署名は拒否できます。署名を拒否した場合、CBPは国外退去手続きを開始し、移民裁判所で永住権放棄の有無が判断されます。

Reentry Permit と Advance Parole の違い

Reentry PermitとAdvance Parole(事前仮釈放許可)はどちらもForm I-131で申請しますが、対象者と用途が異なります。

| 比較項目 | Reentry Permit(再入国許可証) | Advance Parole(事前仮釈放許可) | |----------|-------------------------------|----------------------------------| | 対象者 | グリーンカード保持者(LPR) | I-485審査中の申請者、TPS保持者、DACA受給者 | | 目的 | 永住権を維持したまま長期海外渡航 | 米国外渡航後の再入国を確保 | | 有効期間 | 最長2年 | 通常1年(I-485ベースの場合) | | 申請手数料 | $660 | I-485と同時申請の場合は追加費用なし | | 法的根拠 | INA第223条 | INA第212条(d)(5) | | 申請場所 | 米国国内のみ | 米国国内のみ | | 再入国時のステータス | 永住者として入国 | パロリー(Parolee)として入国 |

Advance Paroleは、グリーンカードの申請(I-485)が審査中で、まだ永住権を持っていない方が一時的に海外渡航するための文書です。H-1BやL-1ビザを保持していない限り、Advance Paroleなしで出国するとI-485申請が放棄されたと見なされます。

Reentry Permitは、既にグリーンカードを持っている永住者専用の文書であり、Advance Paroleとは根本的に異なります。

SB-1ビザ(帰国居住者ビザ)— 永住権を失った場合の救済手段

Reentry Permitの有効期限切れ後も米国外に滞在し続けた場合、または最初からReentry Permitを取得せずに1年以上渡航した場合、永住権を回復するにはSB-1ビザ(Returning Resident Visa)の申請が必要になります。

SB-1ビザの要件

SB-1ビザは、在外米国大使館・領事館で申請する移民ビザの一種です。申請者は以下の条件をすべて満たす必要があります。

  • 米国を出国した時点で合法的な永住者であったこと
  • 出国時に米国に帰国する意思があったこと
  • 長期滞在が自己の意思によらないやむを得ない事情によるものであったこと(家族の病気、紛争、パンデミックなど)
  • 米国との結びつきを維持していたこと(納税、財産、家族関係など)

SB-1ビザの申請プロセス

SB-1ビザの申請は以下の手順で進みます。

  1. 在外米国大使館・領事館でDS-117(Application to Determine Returning Resident Status)を提出
  2. 長期滞在がやむを得ない事情によるものであった証拠書類を提出
  3. 面接を受ける
  4. 承認された場合、SB-1ビザが発給されて米国に帰国可能

SB-1ビザの承認率は公式に公開されていませんが、「やむを得ない事情」の立証は容易ではなく、移民弁護士の支援なしでの申請は推奨されません。SB-1ビザが不承認の場合、新たに移民ビザ(家族スポンサー、雇用ベースなど)を申請するところからやり直す必要があります。

Reentry Permit 申請のベストプラクティス

Reentry Permitを確実に取得し、永住権を安全に維持するための実践的なアドバイスをまとめます。

申請タイミング

Reentry Permitの申請は、渡航予定日の少なくとも6ヶ月前に開始することが推奨されます。処理時間が8〜14ヶ月かかるケースもあるため、余裕を持ったスケジュールが重要です。バイオメトリクスさえ完了すれば出国できるため、申請は早めに行いましょう。

永住意思を証明する書類の準備

Reentry Permitを保持していても、帰国時に永住意思を質問される可能性があります。以下の書類を準備しておくことで、入国審査をスムーズに通過できます。

  • 米国内の自宅の賃貸契約書または住宅ローン書類
  • 米国での所得税申告書(Form 1040)のコピー
  • 米国の銀行口座・投資口座の明細書
  • 米国の運転免許証
  • 米国での雇用証明書または事業関連書類
  • 家族が米国に居住していることを示す証拠

よくあるミスと注意点

  • 米国外から申請しようとする — Form I-131は必ず米国国内から提出する必要があります
  • バイオメトリクス前に出国する — バイオメトリクスが完了していない場合、申請が却下される可能性があります
  • Reentry Permitの有効期限を超過する — 期限切れ後の再入国は永住権喪失のリスクが高まります
  • 帰化要件への影響を考慮しない — 長期渡航は帰化の継続居住要件をリセットする可能性があります

よくある質問(FAQ)

Reentry Permitの申請にはどのくらいの費用がかかりますか?

Reentry Permitの申請手数料は合計$660です。内訳はForm I-131の申請料$630とバイオメトリクス費用$30です。14歳未満および79歳以上の申請者はバイオメトリクス費用$30が免除されます。弁護士に申請を依頼する場合は、別途$500〜$2,000の弁護士費用が発生します。

Reentry Permitがあれば永住権は絶対に失いませんか?

Reentry Permitは永住権の維持を保証するものではありません。Reentry Permitは、あくまで「一時的な渡航であり、米国に帰国する意思がある」ことの証拠の一つです。2年間の有効期間中であっても、米国との結びつきが完全に失われた場合(米国内の住居・雇用・納税の放棄など)、入国審査で永住権放棄を疑われる可能性があります。

Reentry Permitの処理中に渡航できますか?

バイオメトリクス(指紋採取)が完了していれば、Reentry Permitの発行を待たずに米国を出国できます。Reentry Permitは米国内の指定住所に郵送されるため、代理人に受け取りと国際郵便での転送を依頼する必要があります。バイオメトリクスが未完了の状態で出国すると、申請が却下される可能性が高くなります。

Reentry Permitは何回更新できますか?

Reentry Permitには更新の回数制限はありません。ただし、連続して2回以上Reentry Permitを取得する場合(つまり2年以上連続で米国外に滞在する場合)、2回目以降の有効期間が1年に制限されることがあります(8 CFR 223.3(a)(2))。また、頻繁にReentry Permitを取得していると、入国審査時に永住意思を厳しく問われる可能性があります。

Reentry Permitの申請はオンラインでできますか?

2026年3月現在、Form I-131はUSCISのオンラインアカウントを通じてオンラインで提出することが可能です。オンライン申請では、書類のアップロード、申請状況の確認、バイオメトリクス予約の管理がすべてデジタルで行えます。従来の郵送申請も引き続き受け付けられています。

条件付き永住者でもReentry Permitを申請できますか?

条件付き永住者(Conditional Permanent Resident)もReentry Permitを申請できます。ただし、条件付き永住者のReentry Permitの有効期間は、2年間のグリーンカード有効期限を超えることができません。条件解除のためのForm I-751の提出期限(グリーンカード有効期限の90日前〜有効期限当日)に間に合うよう、渡航スケジュールを計画することが重要です。

Reentry PermitとN-470の違いは何ですか?

Reentry Permit(Form I-131)は永住権を維持するための渡航文書であり、N-470(Application to Preserve Residence for Naturalization Purposes)は帰化の継続居住要件を保護するためのフォームです。Reentry Permitだけでは帰化の継続居住要件の中断を防げません。1年以上の渡航で帰化を目指す方は、Reentry PermitとN-470の両方を申請する必要があります。N-470は、米国政府機関や指定企業での海外勤務者など、特定の要件を満たす方のみが申請できます。

緊急の海外渡航が必要な場合、Reentry Permitの迅速発行は可能ですか?

Reentry Permitにはプレミアムプロセッシング(Form I-907による迅速処理)が適用されません。緊急の渡航が必要な場合は、USCISに対してExpedite Request(迅速処理申請)を提出できますが、承認は保証されていません。迅速処理が認められる可能性があるのは、重度の人道的理由(家族の危篤など)、米国政府の利益に関わる場合、またはUSCISの処理遅延による緊急性がある場合です。

reentry permit再入国許可証グリーンカード 海外渡航I-131アメリカ 永住権 維持

免責事項

この回答は教育目的のみであり、法的助言を構成するものではありません。具体的な移住やビジネスの決定については、必ず認可された専門家(弁護士、会計士など)にご相談ください。情報は執筆時点のものであり、法律や規制は変更される可能性があります。

関連する質問