L-1ビザでアメリカに駐在する場合、税金はどのようになりますか?
L-1ビザでアメリカに駐在する場合、アメリカの税法に基づき税金を納める必要があります。日米租税条約により、二重課税を回避できる場合があります。

Daniel Aydin監修
Plansera AI 創業者 / 法学士・移民法実務家
回答
L-1ビザでアメリカに駐在する場合、税金はどのようになりますか?
L-1ビザでアメリカに駐在する場合、アメリカの税法上の居住者とみなされる可能性が高く、アメリカの税法に基づき税金を納める義務が生じます。ただし、日本とアメリカの間には租税条約があり、二重課税を回避できる場合があります。この記事では、L-1ビザ保持者の税金に関する基本的な情報と注意点について解説します。
アメリカの税法上の居住者とは
アメリカの税法では、以下のいずれかの条件を満たす場合、居住者とみなされます。
- グリーンカード(永住権)保持者
- 実質的滞在テスト(Substantial Presence Test)を満たす者
実質的滞在テストとは、以下の条件を満たす場合に居住者とみなすものです。
- 当該年度に31日以上アメリカに滞在していること
- 当該年度と過去2年間のアメリカ滞在日数を以下の計算式で合計した日数が183日以上であること
- 当該年度の滞在日数 × 1
- 前年度の滞在日数 × 1/3
- 前々年度の滞在日数 × 1/6
L-1ビザは通常、初回は最長3年間有効であり、延長も可能なため、ほとんどのL-1ビザ保持者は実質的滞在テストを満たし、アメリカの税法上の居住者とみなされます。
L-1ビザ保持者の税金
アメリカの税法上の居住者とみなされるL-1ビザ保持者は、全世界所得に対してアメリカで課税されます。全世界所得とは、アメリカ国内で得た所得だけでなく、日本を含む海外で得た所得も含まれます。主な所得の種類と税金について説明します。
- 給与所得: アメリカで勤務することにより得た給与は、アメリカの所得税の課税対象となります。源泉徴収された税金は、確定申告により調整されます。
- 海外源泉所得: 日本の会社から給与が支払われている場合でも、アメリカでの勤務に対する給与はアメリカの課税対象となります。日米租税条約により、日本で課税された税金は外国税額控除としてアメリカの税金から控除できる場合があります。
- 不動産所得: アメリカ国内外の不動産から得た賃料収入なども課税対象となります。
- 投資所得: 株や債券などの投資から得た配当や利子、売却益なども課税対象となります。
日米租税条約
日本とアメリカの間には租税条約が締結されており、二重課税を回避するための規定が設けられています。租税条約により、以下の恩恵を受けることができる場合があります。
- 外国税額控除: 日本で課税された所得税は、アメリカの所得税から控除することができます。ただし、控除額には上限があります。
- 免税: 一定の条件を満たす場合、アメリカでの所得税が免除される場合があります。例えば、短期滞在者に対する免税規定などがあります。
租税条約の適用を受けるためには、確定申告時にForm 8833(Treaty-Based Return Position Disclosure Under Section 6114 or 7701(b))を提出する必要があります。
確定申告
L-1ビザ保持者は、原則として毎年4月15日までにアメリカの確定申告を行う必要があります。確定申告では、Form 1040(U.S. Individual Income Tax Return)を使用します。確定申告を行う際には、以下の書類が必要となります。
- W-2(給与所得の源泉徴収票)
- 1099(給与所得以外の所得の源泉徴収票)
- Form 8833(租税条約の適用を受ける場合)
- その他、所得控除や税額控除に関する書類
確定申告は複雑なため、税理士などの専門家への相談をおすすめします。IRS(内国歳入庁)のウェブサイト(https://www.irs.gov/)でも詳細な情報が提供されています。
よくある誤解
- 「L-1ビザだから日本の税金だけ払えば良い」: L-1ビザでアメリカに駐在する場合、アメリカの税法上の居住者とみなされる可能性が高く、アメリカの税金も納める必要があります。
- 「租税条約があるから税金は一切かからない」: 租税条約は二重課税を回避するためのものですが、アメリカでの課税を完全に免除するものではありません。外国税額控除や免税規定を利用できる場合がありますが、確定申告が必要です。
- 「確定申告はしなくてもバレない」: アメリカでは、税務当局(IRS)が厳格に税金の徴収を行っています。確定申告を怠ると、ペナルティや利息が発生する可能性があります。
まとめ
L-1ビザでアメリカに駐在する場合、アメリカの税法に基づき税金を納める必要があります。日米租税条約により、二重課税を回避できる場合がありますが、確定申告が必要です。税金の計算や確定申告は複雑なため、税理士などの専門家への相談をおすすめします。
次のステップ
- 税理士に相談し、自身の税務状況を確認する。
- W-2や1099などの確定申告に必要な書類を準備する。
- Form 1040とForm 8833(該当する場合)を作成し、確定申告を行う。
- IRSのウェブサイトで最新の税法情報を確認する。
- 必要に応じて、税務に関するセミナーやワークショップに参加する。
この回答の監修者

Daniel Aydin(ダニエル・アイディン)
Plansera AI 創業者 / 法学士・移民法実務家
Daniel Aydin(ダニエル・アイディン)は、AIによる事業計画書作成サービス「Plansera AI」の創業者です。Eastern Mediterranean University 法学部卒(法学士)。米国テキサス州ダラスの移民法律事務所で LegalTech・成長責任者を務め、E-2ビザをはじめとする数多くの移民・起業案件の実務に携わってきました。さらに Gusto(Y Combinator 出身のユニコーン企業)や RemoteTeam.com で国際労務・コンプライアンスの法務コンサルタントを歴任。法律とテクノロジーの両分野の知見を活かし、日本人起業家のアメリカ進出を支援しています。
免責事項
この回答は教育目的のみであり、法的助言を構成するものではありません。具体的な移住やビジネスの決定については、必ず認可された専門家(弁護士、会計士など)にご相談ください。情報は執筆時点のものであり、法律や規制は変更される可能性があります。