重要なお知らせ:このウェブサイトは教育目的のみです。法的助言や法的サービスを提供するものではありません。

法律・規制

K-1ビザまたはK-2ビザを所持する受益者が、E-1ビザへの在留資格変更を行うことが可能か否かについて説明する。 K-1ビザとは、米国市民の婚約者が米国に入国し、婚姻を目的として一時的に滞在するための非移民ビザである。K-2ビザは、K-1ビザ保持者の未成年の子を対象とする付随ビザである。一方、E-1ビザは、条約貿易家ビザと称され、米国と条約を締結した国の国民が、条約に基づく貿易活動に従事するための非移民ビザである。 米国移民法上、K-1/K-2ビザ保持者は、婚姻成立後に在留資格の変更申請を行うことが認められているが、E-1ビザへの変更は、申請者がE-1ビザの要件を満たすことが前提となる。具体的には、申請者が条約国の国民であること、かつ米国において条約に基づく貿易活動を実質的に行う意思および能力を有することが必要である。 したがって、K-1/K-2ビザ保持者がE-1ビザへの在留資格変更を希望する場合、該当する要件を満たし、適切な手続きを経ることにより変更が可能である。ただし、個別の事情により審査結果が異なるため、専門家への相談が望ましい。

2025年11月29日
更新: 2025年12月4日
9 min read
#法律#申請

回答

K-1ビザまたはK-2ビザからE-1ビザへの在留資格変更は可能か?米国移民法の制限を徹底解説

イントロダクション

米国で婚約者ビザ(K-1ビザ)を取得した後、ビジネスチャンスが訪れてE-1条約貿易家ビザへの変更を検討される方がいらっしゃいます。しかし、米国移民法には特定のビザカテゴリーに対する在留資格変更の制限があることをご存知でしょうか。本記事では、K-1/K-2ビザ保持者がE-1ビザへ変更できるのか、法的根拠とともに詳しく解説します。

K-1ビザまたはK-2ビザを所持する受益者が、E-1ビザへの在留資格変更を行うことが可能か否かについて説明する

各ビザの基本的な定義

**K-1ビザ(婚約者ビザ)**とは、米国市民の婚約者が米国に入国し、婚姻を目的として一時的に滞在するための非移民ビザです。入国後90日以内に米国市民と婚姻することが前提となっています。

K-2ビザは、K-1ビザ保持者の未成年の子(21歳未満)を対象とする付随ビザであり、主たるK-1ビザ保持者と同時に米国に入国することができます。

一方、**E-1ビザ(条約貿易家ビザ)**は、米国と通商航海条約を締結した国の国民が、条約に基づく実質的な貿易活動に従事するための非移民ビザです。日本を含む条約国の国民が、米国との間で相当規模の貿易を行う場合に申請できます。

米国移民法上の制限事項

米国移民法上、K-1/K-2ビザ保持者は、米国市民との婚姻後に永住権(グリーンカード)の調整申請を行うことを前提としたビザです。このため、他の非移民ビザへの在留資格変更は原則として認められていません

この制限の法的根拠は、**INA(移民国籍法)§214(d)**に明記されています。同条項により、K-1/K-2ビザ保持者は、米国市民との婚姻に基づく永住権申請以外の在留資格変更が厳しく制限されているのです。

結論:E-1ビザへの変更可否

したがって、K-1/K-2ビザ保持者がE-1ビザへの在留資格変更を希望する場合、たとえE-1ビザの全ての要件を満たしていたとしても、法律上の制限により変更は原則として認められません

E-1ビザの要件である以下の条件を満たしていても、K-1/K-2ビザからの変更は困難です:

  • 申請者が条約国(日本など)の国民であること
  • 米国において条約に基づく実質的な貿易活動を行う意思および能力を有すること
  • 貿易の50%以上が米国と条約国間で行われること

ただし、個別の事情により例外的な措置が検討される可能性もゼロではないため、専門家への相談が強く推奨されます。

K-1ビザの本来の目的と移民法の意図

K-1ビザは、その設計上、米国市民との婚姻と永住権取得への明確な道筋を持つ特殊なビザカテゴリーです。米国移民局(USCIS)は、K-1ビザ保持者が入国後90日以内に婚約者と結婚し、その後速やかに永住権調整申請(Adjustment of Status)を行うことを想定しています。

このような制限が設けられている理由は、K-1ビザの濫用を防ぎ、本来の目的である「婚姻を通じた家族の再統合」という移民法の意図を保護するためです。もしK-1ビザから自由に他のビザカテゴリーへ変更できるとすれば、婚約者ビザ制度の本来の趣旨が損なわれる可能性があります。

実際に直面する状況とその対処法

K-1ビザで入国後、予期せぬビジネスチャンスが訪れることは珍しくありません。例えば、米国滞在中に日本企業から米国支社の立ち上げを依頼されたり、貿易ビジネスへの参加を求められたりするケースです。

しかし、K-1ビザの制限により、このようなビジネス機会に直接対応することは法的に困難です。この場合、以下のような代替アプローチが考えられます:

  1. まず婚姻と永住権申請を完了させる: K-1ビザの本来の目的に従い、米国市民との婚姻を行い、永住権調整申請を提出します。永住権が承認されれば、就労制限なく米国でビジネス活動が可能になります。

  2. 一度出国して適切なビザを申請する: 米国を一旦出国し、母国の米国大使館・領事館でE-1ビザを新規に申請する方法です。ただし、K-1ビザでの入国履歴がある場合、領事官が申請意図を慎重に審査する可能性があります。

  3. 労働許可証(EAD)の取得: 永住権調整申請を提出した後、労働許可証(Employment Authorization Document)を申請することで、永住権承認を待つ間も合法的に就労できます。

重要なポイント

  • K-1/K-2ビザは婚姻と永住権取得を前提とした特殊なビザであり、他の非移民ビザへの変更は原則として認められていない

  • INA§214(d)により法的に制限されており、E-1ビザの要件を満たしていても在留資格変更はできない

  • K-1ビザの本来の目的は米国市民との婚姻であり、入国後90日以内の結婚と永住権申請が期待されている

  • 一度出国して新規にE-1ビザを申請する方法は理論上可能だが、入国履歴により審査が厳格になる可能性がある

  • 個別の状況により例外的な措置が検討される可能性もあるため、移民法専門弁

免責事項

この回答は教育目的のみであり、法的助言を構成するものではありません。具体的な移住やビジネスの決定については、必ず認可された専門家(弁護士、会計士など)にご相談ください。情報は執筆時点のものであり、法律や規制は変更される可能性があります。

この質問をシェアする