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k-1 visa

K-1ビザ(婚約者ビザ)の条件・手続き・費用・面接対策を完全解説。アメリカ市民との結婚ビザの全てがわかります。

Q&A

更新 2026年3月14日26 min read

回答

k-1 visa

K-1ビザ(婚約者ビザ / Fiancé Visa)は、アメリカ市民の婚約者が米国に入国し、入国後90日以内に結婚するための非移民ビザです。K-1ビザはINA(移民国籍法)Section 101(a)(15)(K)(i)に基づいて発給され、2026年現在、申請から入国まで平均12〜18ヶ月の処理期間がかかります。

K-1ビザは「結婚前にアメリカに入国する」ための唯一の合法的手段であり、米国市民だけが請願できます。永住権保持者(グリーンカード保持者)はK-1ビザの請願資格がありません。K-1ビザで入国した後、90日以内に結婚し、ステータス調整(Adjustment of Status)を経てグリーンカードを取得する流れが一般的です。

K-1ビザの基本的な申請条件は?

K-1ビザの申請には、請願者(Petitioner)と受益者(Beneficiary)の双方が満たすべき条件があります。USCISは以下の要件をすべて確認します。

請願者(アメリカ市民側)の条件

  • 米国市民であること — 永住権保持者やビザ保持者は請願不可
  • 法的に結婚可能な状態 — 過去の婚姻がすべて法的に解消済みであること
  • 過去2年以内に婚約者と直接対面 — ビデオ通話やオンラインでの交際のみでは不可
  • 真実の婚約関係 — 偽装結婚の意図がないこと
  • 犯罪歴の開示義務 — IMBRA(International Marriage Broker Regulation Act)に基づき、性犯罪歴の開示が義務付けられている

受益者(外国人婚約者側)の条件

  • 法的に結婚可能な状態 — 独身であること(離婚歴がある場合は離婚証明書が必要)
  • 犯罪歴がないこと — 特定の犯罪歴がある場合、ビザ不適格(inadmissible)となる可能性がある
  • 健康診断の合格 — 指定医療機関での健康診断(予防接種記録を含む)が必要
  • 入国後90日以内に結婚する意思 — K-1ビザの本来の目的を果たす意思があること

直接対面(In-Person Meeting)要件の例外

USCISは以下の2つの例外を認めています。

  1. 文化的・宗教的な慣習 — 婚前の対面が禁止されている文化・宗教に属する場合
  2. 極度の困難(Extreme Hardship) — 旅行禁止国に居住している、重篤な病気で渡航不可など

例外の適用を受けるには、請願書(I-129F)に詳細な説明と証拠書類を添付する必要があります。

K-1ビザの申請手続きの流れ

K-1ビザの申請は6つのステップで構成されます。全体の所要期間は平均12〜18ヶ月です。

ステップ1:I-129F請願書の提出(USCIS)

アメリカ市民の請願者が、Form I-129F(Petition for Alien Fiancé)をUSCISに提出します。提出先はUSCIS Texas Service Centerです。

I-129Fに必要な書類:

  • 記入済みのForm I-129F
  • 請願者の米国市民権の証明(パスポート、出生証明書、帰化証明書のいずれか)
  • 過去の婚姻の終了証明書(該当する場合)
  • パスポートサイズの写真(請願者・受益者それぞれ1枚)
  • 過去2年以内に直接会った証拠(航空券、写真、入国スタンプなど)
  • 真実の関係を証明する書類(メッセージ履歴、写真、共同旅行の記録など)
  • 申請手数料$535(2026年時点)

ステップ2:USCISの審査(6〜10ヶ月)

USCISがI-129Fを審査します。2026年3月時点のUSCIS処理時間データによると、I-129Fの審査には平均6〜10ヶ月かかります。審査中にRFE(Request for Evidence / 追加証拠要求)が発行される場合、さらに数ヶ月延長されることがあります。

ステップ3:NVC(National Visa Center)への移管

USCISがI-129Fを承認すると、ケースがNVC(全米ビザセンター)に移管されます。NVCはケース番号を割り当て、受益者が居住する国の米国大使館・領事館に書類を転送します。NVCでの処理期間は通常4〜6週間です。

ステップ4:大使館・領事館でのビザ面接

受益者は、居住国の米国大使館・領事館でビザ面接を受けます。日本在住の場合、在日米国大使館(東京)での面接となります。

面接に必要な書類:

  • 有効なパスポート(ビザ有効期限後6ヶ月以上の残存有効期間)
  • DS-160(オンライン非移民ビザ申請書)の確認ページ
  • 健康診断結果(指定医療機関で受診)
  • 犯罪経歴証明書(警察証明)
  • 出生証明書(戸籍謄本の英訳)
  • 過去の婚姻の終了証明書(該当する場合)
  • 二人の関係を証明する追加書類
  • I-134(扶養宣誓供述書)と請願者の財務書類
  • ビザ申請手数料$265

ステップ5:米国入国と90日以内の結婚

K-1ビザが発給されると、受益者は発給日から6ヶ月以内に米国に入国しなければなりません。入国後、90日以内にアメリカ市民の請願者と結婚する義務があります。90日の期限は厳格に適用され、延長は認められません。

ステップ6:ステータス調整(Adjustment of Status / AOS)

結婚後、受益者はForm I-485(Application to Register Permanent Residence)を提出し、グリーンカードを申請します。結婚から2年未満の場合、最初に発給されるのは2年間有効の条件付きグリーンカード(Conditional Green Card)です。2年後にForm I-751を提出して条件を解除し、10年間有効のグリーンカードを取得します。

K-1ビザの処理期間はどのくらい?

K-1ビザの全体的な処理期間は、2026年現在、平均12〜18ヶ月です。各ステップの所要期間は以下の通りです。

| ステップ | 所要期間 | |---------|---------| | I-129F審査(USCIS) | 6〜10ヶ月 | | NVC処理 | 4〜6週間 | | 大使館面接予約・面接 | 1〜3ヶ月 | | ビザ発給後の入国期限 | 6ヶ月以内 | | 入国後の結婚期限 | 90日以内 | | AOS(グリーンカード申請) | 8〜14ヶ月 |

K-1ビザの処理期間は、申請する大使館・領事館の所在地、ケースの複雑さ、RFE(追加証拠要求)の有無によって大幅に変動します。在日米国大使館での処理は比較的スムーズで、面接から1〜2週間でビザが発給されるケースが多いです。

90日以内の結婚義務とは?

K-1ビザ保持者は、米国入国後90日以内にアメリカ市民の請願者と結婚しなければなりません。90日の期限は入国日(I-94に記載された日付)から起算されます。

90日以内に結婚しなかった場合、K-1ビザ保持者は不法滞在(overstay)となり、以下の深刻な影響があります。

  • 強制送還(deportation)手続きの対象となる
  • 将来のビザ申請や入国審査で不利になる
  • 不法滞在期間に応じて、3年間または10年間の入国禁止措置が科される可能性がある

K-1ビザで入国後、請願者以外の別の米国市民と結婚することは認められていません。結婚相手は請願書(I-129F)に記載された特定のアメリカ市民に限定されます。

K-2ビザ(子供のためのビザ)とは?

K-2ビザは、K-1ビザ保持者の21歳未満の未婚の子供に発給される付随ビザです。K-2ビザにより、婚約者の子供も一緒に米国に入国できます。

K-2ビザの条件

  • 年齢 — K-1ビザ請願書(I-129F)提出時に21歳未満であること
  • 婚姻状態 — 未婚であること
  • 親の申請に含まれること — I-129Fに子供の情報が記載されていること

K-2ビザ保持者は、K-1ビザ保持者の結婚後にステータス調整(AOS)を申請し、グリーンカードを取得できます。K-2ビザの子供は別途I-485を提出する必要があります。

K-1ビザの財務要件(I-134)

K-1ビザの面接では、アメリカ市民の請願者が受益者の生活を経済的に支援できることを証明する必要があります。請願者はForm I-134(Declaration of Financial Support)を提出し、連邦貧困ガイドライン(Federal Poverty Guidelines)の100%以上の年収があることを示します。

2026年度の連邦貧困ガイドライン(48州およびD.C.)

| 世帯人数 | 年収の最低基準(100%) | |---------|---------------------| | 2人 | $21,150 | | 3人 | $26,700 | | 4人 | $32,250 | | 5人 | $37,800 | | 6人 | $43,350 |

K-1ビザの段階ではI-134(100%基準)ですが、結婚後のグリーンカード申請(AOS)ではI-864(Affidavit of Support)が必要となり、125%基準が適用されます。請願者の年収が基準に満たない場合、共同スポンサー(Joint Sponsor)を立てることができます。

I-134に必要な財務書類:

  • 過去3年分の連邦所得税申告書(Form 1040)
  • 雇用証明書(在職証明、給与明細)
  • 銀行口座の残高証明書
  • 不動産、投資、その他の資産の証明書類

K-1ビザの費用はいくら?

K-1ビザの申請にかかる費用の総額は、政府手数料だけで$2,000以上です。弁護士費用を含めると$5,000〜$10,000程度になります。

K-1ビザの費用内訳

| 費用項目 | 金額(2026年時点) | |---------|------------------| | I-129F申請手数料(USCIS) | $535 | | DS-160ビザ申請手数料 | $265 | | 健康診断費用 | $200〜$500 | | 犯罪経歴証明書 | $20〜$50 | | 書類の翻訳・公証費用 | $100〜$300 | | I-485 AOS申請手数料 | $1,440 | | I-765 EAD(就労許可)申請手数料 | I-485に含まれる | | I-131 渡航許可申請手数料 | I-485に含まれる | | 政府手数料の合計 | 約$2,560〜$3,090 | | 移民弁護士費用(任意) | $2,500〜$7,000 | | 総費用の目安 | $5,000〜$10,000 |

K-1ビザの費用は基本的に請願者(アメリカ市民側)が負担しますが、法的な規定はなく、カップルで分担することも可能です。

K-1ビザとCR-1/IR-1ビザ(配偶者ビザ)の違いは?

K-1ビザ(婚約者ビザ)とCR-1/IR-1ビザ(配偶者ビザ)は、どちらもアメリカ市民の家族が米国に移住するためのビザですが、仕組みが大きく異なります。CR-1は結婚から2年未満の配偶者に発給され、IR-1は結婚から2年以上の配偶者に発給されます。

K-1ビザ vs CR-1/IR-1ビザ比較表

| 比較項目 | K-1ビザ(婚約者ビザ) | CR-1/IR-1ビザ(配偶者ビザ) | |---------|---------------------|--------------------------| | 申請時の婚姻状態 | 婚約中(未婚) | 結婚済み | | ビザの種類 | 非移民ビザ | 移民ビザ | | 結婚の場所 | 米国内(入国後90日以内) | 海外(申請前に結婚) | | 入国時のステータス | K-1非移民 | 永住権保持者(条件付き/無条件) | | グリーンカード取得 | 入国後にAOS申請が必要 | 入国時にグリーンカード付与 | | 就労許可 | AOS申請後にEAD取得(数ヶ月待ち) | 入国時から就労可能 | | 処理期間 | 12〜18ヶ月 | 12〜24ヶ月 | | 総費用 | $2,500〜$3,000(政府手数料のみ) | $1,500〜$2,000(政府手数料のみ) | | 海外渡航 | AOS中は制限あり(AP必要) | 入国時から自由 | | 90日ルール | あり(入国後90日以内に結婚義務) | なし |

K-1ビザが向いているケース

  • まだ結婚しておらず、アメリカで結婚式を挙げたいカップル
  • できるだけ早く米国で一緒に暮らし始めたいカップル
  • 婚約者の出身国での結婚手続きが複雑な場合

CR-1/IR-1ビザが向いているケース

  • すでに結婚済みのカップル
  • 入国時からグリーンカードと就労許可が必要な場合
  • AOS手続きの手間と追加費用を避けたい場合
  • 入国後すぐに海外渡航の自由が必要な場合

K-1ビザが却下される一般的な理由

K-1ビザの却下率は、大使館・領事館によって異なりますが、以下の理由で却下されるケースが多いです。

1. 関係の真実性に疑問がある(INA Section 214(d))

領事官が「婚約関係が真実ではない」と判断した場合、K-1ビザは却下されます。短い交際期間、年齢差が大きい、共通言語がない、直接会った回数が少ないなどの要素は、審査の厳格化につながります。

2. 過去2年以内の対面要件を満たしていない

K-1ビザの法的要件として、請願書提出前の2年以内に少なくとも1回直接会っている必要があります。対面の証拠(写真、航空券、パスポートの入国スタンプ)が不十分な場合、却下されます。

3. 犯罪歴がある

受益者に特定の犯罪歴(薬物犯罪、暴力犯罪、道徳的堕落に関わる犯罪)がある場合、入国不適格(inadmissible)となります。一部のケースではウェイバー(Waiver / 免除申請)が可能です。

4. 移民詐欺の前歴がある

過去にビザ申請で虚偽申告をした、不法滞在歴がある、偽装結婚でグリーンカードを取得しようとしたなどの前歴がある場合、K-1ビザは却下されます。

5. 財務要件を満たしていない

請願者の年収が連邦貧困ガイドラインの基準を下回り、共同スポンサーも立てられない場合、ビザが却下される可能性があります。

6. 健康上の理由

健康診断で特定の感染症(結核の活動性)が発見された場合、治療が完了するまでビザが保留されます。必要な予防接種が完了していない場合も同様です。

K-1ビザ面接の対策

K-1ビザの大使館面接では、領事官が関係の真実性を重点的に確認します。面接時間は通常10〜15分程度ですが、質問への回答が面接の結果を左右します。

よく聞かれる質問

  • どこで、いつ、どのように婚約者と出会いましたか?
  • 婚約者はどこに住んでいますか?仕事は何をしていますか?
  • 直接会ったのは何回ですか?いつ、どこで会いましたか?
  • どのように連絡を取り合っていますか?
  • 結婚式の予定はいつですか?どこで挙げる予定ですか?
  • プロポーズはいつ、どこで行われましたか?

面接対策のポイント

  • 正直に答える — 嘘や誇張は領事官に見抜かれます
  • 具体的に話す — 日付、場所、エピソードを具体的に説明する
  • 書類を整理する — 交際の時系列に沿って写真やメッセージを整理する
  • 緊張しすぎない — 質問に対して自然に回答することが重要
  • 請願者と情報を共有する — 二人の話に矛盾がないよう、基本的な事実を確認しておく

よくある質問(FAQ)

K-1ビザの申請中に婚約者と一緒に暮らすことはできますか?

K-1ビザの審査中、受益者(外国人婚約者)は米国に入国するためのK-1ビザをまだ取得していません。受益者がESTAまたはB-2ビザで米国に短期滞在することは可能ですが、K-1ビザの審査中にB-2で長期滞在すると「移民意図」を疑われ、将来の審査に悪影響を及ぼす可能性があります。

K-1ビザで入国後、結婚しなかった場合はどうなりますか?

K-1ビザで入国後90日以内に結婚しなかった場合、受益者は不法滞在となります。90日の期限到来後に米国を出国しなければなりません。出国しない場合は強制送還手続きの対象となり、不法滞在期間に応じて将来の入国禁止措置が科されます。

K-1ビザで入国後、すぐに働くことはできますか?

K-1ビザ自体には就労許可は含まれていません。就労するには、結婚後にI-485(AOS)とI-765(EAD申請)を同時に提出し、EAD(Employment Authorization Document / 就労許可証)が発行されるまで待つ必要があります。EADの発行には通常3〜6ヶ月かかります。

K-1ビザの有効期間中に米国を出入国できますか?

K-1ビザは原則としてシングルエントリー(1回限りの入国)です。K-1ビザで米国に入国した後、AOS申請中にAdvance Parole(AP / 事前入国許可)を取得せずに出国すると、AOS申請が放棄されたとみなされる可能性があります。海外渡航が必要な場合は、必ずAPを取得してから出国してください。

K-1ビザとK-3ビザの違いは何ですか?

K-3ビザは、米国市民の配偶者が移民ビザの処理を待つ間に米国に入国するためのビザでした。2026年現在、K-3ビザは実質的に廃止されており、新規のK-3ビザ申請はほとんど処理されていません。USCIS自体もK-3ビザの代わりにCR-1/IR-1配偶者ビザの利用を推奨しています。

同性カップルもK-1ビザを申請できますか?

2015年の米国最高裁判決(Obergefell v. Hodges)以降、同性カップルも異性カップルと同じ条件でK-1ビザを申請できます。USCISは性別に基づく差別なく、すべてのK-1ビザ申請を審査します。申請手続き、必要書類、審査基準は異性カップルの場合と同一です。

K-1ビザ申請中に請願者が死亡した場合はどうなりますか?

K-1ビザの請願者が審査中に死亡した場合、ケースは自動的に却下されます。ただし、2009年に成立した法律により、一部のケースでは人道的再開(Humanitarian Reinstatement)が認められることがあります。このような状況では、速やかに移民弁護士に相談することが重要です。

K-1ビザの申請に年齢制限はありますか?

K-1ビザ自体に年齢の上限はありません。ただし、請願者と受益者の双方が法的に結婚可能な年齢(多くの州では18歳以上)である必要があります。大幅な年齢差がある場合、領事官が関係の真実性をより厳格に審査する傾向があります。

まとめ

K-1ビザ(婚約者ビザ)は、アメリカ市民の婚約者が米国に入国して90日以内に結婚するための非移民ビザです。申請にはI-129Fの提出からNVC処理、大使館面接を経て、全体で12〜18ヶ月の処理期間が必要です。政府手数料だけで約$2,500〜$3,000、弁護士費用を含めると$5,000〜$10,000程度の費用がかかります。

K-1ビザの成功の鍵は、真実の婚約関係を十分な証拠で証明すること、すべての書類を正確かつ完全に準備すること、そして財務要件を確実に満たすことです。申請手続きは複雑であるため、経験豊富な移民弁護士への相談をお勧めします。

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免責事項

この回答は教育目的のみであり、法的助言を構成するものではありません。具体的な移住やビジネスの決定については、必ず認可された専門家(弁護士、会計士など)にご相談ください。情報は執筆時点のものであり、法律や規制は変更される可能性があります。

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