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移住・生活

アメリカで結婚するにはどうすればいいですか?

アメリカでの結婚手続き、アメリカ人との国際結婚によるグリーンカード取得方法、K-1ビザとCR-1ビザの違い、必要書類、費用を詳しく解説します。

Q&A

更新 2026年3月15日23 min read

回答

アメリカで結婚するには、州政府からMarriage License(結婚許可証)を取得し、法的に認められた挙式(Ceremony)を行う2つのステップが必要です。日本人がアメリカ市民と結婚して移住する場合は、K-1婚約者ビザまたはCR-1/IR-1配偶者ビザを通じてグリーンカード(永住権)を取得できます。

アメリカの結婚制度は連邦政府ではなく各州が管轄しており、必要書類・待機期間・費用は州ごとに異なります。2026年現在、同性婚を含むすべての結婚が全50州で法的に認められています。

アメリカでの結婚手続き(Marriage License取得から挙式まで)

アメリカで法的に有効な結婚をするには、Marriage License(結婚許可証)の取得と挙式の2ステップを完了する必要があります。全体の所要期間は最短1日(ラスベガスなど)から数週間です。

ステップ1:Marriage License(結婚許可証)の取得

Marriage Licenseは、結婚式を行う州のCounty Clerk(郡書記官事務所)で申請します。アメリカ市民でなくても申請可能で、観光ビザ(B-2)やESTA(ビザ免除プログラム)での滞在中でも結婚できます。

申請に必要な書類:

  • 有効なパスポート(日本のパスポートで可)
  • 出生証明書(戸籍謄本の英訳で代用可能な州が多い)
  • 離婚歴がある場合は離婚証明書
  • ソーシャルセキュリティーナンバー(持っていない場合は「なし」と申告可能)

州ごとの結婚手続き比較

アメリカの結婚手続きは州によって大きく異なります。以下は日本人に人気のある州の比較です。

| 州 | Marriage License費用 | 待機期間 | 有効期限 | 血液検査 | 特徴 | |---|---|---|---|---|---| | ネバダ州(ラスベガス) | $102 | なし | 1年 | 不要 | 即日結婚可能、24時間対応 | | カリフォルニア州 | $35〜$100 | なし | 90日 | 不要 | 日本語対応の郡あり | | ニューヨーク州 | $35 | 24時間 | 60日 | 不要 | 判事による挙式が人気 | | ハワイ州 | $60 | なし | 30日 | 不要 | リゾートウェディング人気 | | テキサス州 | $81 | 72時間 | 90日 | 不要 | 待機期間免除の方法あり | | フロリダ州 | $93.50 | 3日(州外居住者) | 60日 | 不要 | フロリダ州住民は待機なし |

ステップ2:挙式(Wedding Ceremony)

Marriage Licenseを取得した後、有効期限内に法的に認められたOfficiant(挙式執行者)の立ち会いのもとで挙式を行います。Officiantになれるのは、裁判官、宗教者(牧師・神父など)、公証人(Notary Public、一部の州のみ)、またはオンラインで資格を取得した者です。

挙式には通常1〜2名の証人(Witness)が必要です。挙式後、Officiantと証人がMarriage Licenseに署名し、County Clerkに返送すると、Marriage Certificate(結婚証明書)が発行されます。Marriage Certificateはグリーンカード申請や日本への婚姻届に必要な法的書類です。

アメリカ人との結婚による移民ビザ(K-1ビザ vs CR-1/IR-1ビザ)

日本人がアメリカ市民と結婚してアメリカに移住する場合、主に2つのビザ経路があります。K-1婚約者ビザは渡米後にアメリカで結婚する場合に使い、CR-1/IR-1配偶者ビザはすでに結婚している場合に使います。

K-1ビザ(婚約者ビザ)とは?

K-1ビザ(Fiancé Visa)は、アメリカ市民の婚約者が渡米して90日以内にアメリカ国内で結婚するための非移民ビザです。USCISへのI-129F請願書の提出から始まり、承認後に在日米国大使館で面接を受けます。

K-1ビザの申請手順:

  1. I-129F請願書の提出 — アメリカ市民の婚約者(Petitioner)がUSCISに提出(費用:$535)
  2. USCIS審査 — 2026年現在の平均処理期間は約8〜12ヶ月
  3. NVC(National Visa Center)処理 — 承認後、ケースがNVCに転送(約4〜6週間)
  4. 在日米国大使館での面接 — DS-160の提出、健康診断、面接(費用:$265)
  5. 渡米・結婚 — K-1ビザで入国後、90日以内に結婚する義務あり
  6. ステータス変更(AOS) — 結婚後、I-485でグリーンカードを申請

CR-1/IR-1ビザ(配偶者ビザ)とは?

CR-1ビザ(Conditional Resident)は結婚2年未満の配偶者、IR-1ビザ(Immediate Relative)は結婚2年以上の配偶者に発給される移民ビザです。すでに法的に結婚している場合はこちらの経路を利用します。

CR-1/IR-1ビザの申請手順:

  1. I-130請願書の提出 — アメリカ市民の配偶者がUSCISに提出(費用:$535)
  2. USCIS審査 — 平均処理期間は約12〜18ヶ月
  3. NVC処理 — DS-260の提出、財政証明書類の準備
  4. 在日米国大使館での面接 — 健康診断と面接(費用:$325)
  5. 渡米 — 移民ビザで入国時にグリーンカードのステータスが自動付与

K-1ビザとCR-1/IR-1ビザの比較表

| 項目 | K-1婚約者ビザ | CR-1/IR-1配偶者ビザ | |---|---|---| | 対象者 | まだ結婚していない婚約者 | すでに結婚している配偶者 | | 申請書類 | I-129F | I-130 | | 申請費用(USCIS) | $535 | $535 | | 大使館面接費用 | $265 | $325 | | 渡米までの総期間 | 約12〜18ヶ月 | 約14〜24ヶ月 | | 入国後の結婚義務 | 90日以内に結婚必須 | すでに結婚済み | | グリーンカード取得 | 入国後にI-485でAOS申請(追加$1,225) | 入国時に自動でグリーンカード取得 | | 就労許可(EAD) | AOS申請中に別途申請(数ヶ月かかる) | 入国時から就労可能 | | 総費用の目安 | $2,500〜$4,000 | $1,500〜$2,500 | | メリット | 渡米が比較的早い | 総費用が安い、入国後すぐ就労可能 | | デメリット | AOS中は就労制限、追加費用あり | 渡米まで時間がかかる |

結婚によるグリーンカード取得の流れと期間

アメリカ市民との結婚によるグリーンカード取得は、Immediate Relative(近親者)カテゴリーに分類されるため、年間発給枠の制限がありません。結婚から永住権取得までの期間は、すでにアメリカ国内にいる場合は約12〜18ヶ月、日本からの申請は約14〜24ヶ月が目安です。

アメリカ国内でのステータス変更(Adjustment of Status / AOS)

アメリカ国内で合法的に滞在している日本人がアメリカ市民と結婚した場合、I-485(ステータス変更申請)を提出してグリーンカードを申請できます。K-1ビザで入国した場合も、結婚後にこの手続きを行います。

I-485申請に必要な書類:

  • I-485(ステータス変更申請書)— 費用$1,225(バイオメトリクス含む)
  • I-130(移民請願書)— 費用$535(K-1経由の場合は結婚後に提出)
  • I-864(財政保証書)— アメリカ市民配偶者の収入が連邦貧困基準の125%以上であること
  • I-765(就労許可申請)— I-485と同時提出で追加費用なし
  • I-131(渡航許可申請)— I-485と同時提出で追加費用なし
  • 結婚証明書(Marriage Certificate)
  • パスポートサイズの写真2枚
  • 健康診断結果(I-693)

条件付きグリーンカードと条件解除

結婚から2年未満でグリーンカードを取得した場合、2年間の条件付き永住権(Conditional Permanent Residence)が付与されます。条件付きグリーンカードの有効期限は2年間で、期限の90日前からI-751(条件解除申請)を夫婦共同で提出する必要があります。

I-751の申請費用は$760で、処理期間は2026年現在約18〜24ヶ月です。条件解除が承認されると、10年間有効の正式なグリーンカードが発行されます。結婚2年以上でグリーンカードを取得した場合(IR-1ビザ経由など)は、最初から10年間有効の正式なグリーンカードが付与されます。

グリーンカード面接で聞かれること

USCISのグリーンカード面接では、結婚が真正であることを確認するための質問が行われます。面接は通常30〜60分で、夫婦一緒に面接する場合と別々に面接する場合があります。

よく聞かれる質問の例:

  • どこで、いつ出会いましたか?
  • プロポーズの経緯を教えてください
  • 配偶者の誕生日、職業、家族構成を答えてください
  • 共同の銀行口座や保険はありますか?
  • 一緒に住んでいる住所を教えてください

面接に持参すべき証拠書類:

  • 共同の銀行口座明細
  • 共同名義のリース契約書や住宅ローン
  • 写真(結婚式、旅行、家族イベント)
  • 共同の保険証書
  • 配偶者宛の郵便物(同一住所)

アメリカでの結婚にかかる費用の全体像

アメリカでの結婚と移民手続きにかかる費用は、結婚式の規模と選択するビザ経路によって大きく異なります。以下は移民手続き費用の内訳です。

移民手続き費用の内訳

| 費用項目 | K-1ビザ経路 | CR-1/IR-1ビザ経路 | |---|---|---| | USCIS請願書(I-129F or I-130) | $535 | $535 | | 大使館ビザ面接 | $265 | $325 | | 健康診断(日本で) | 約$200〜$300 | 約$200〜$300 | | I-485 ステータス変更 | $1,225 | 不要(入国時に取得) | | I-751 条件解除 | $760 | $760(結婚2年未満の場合) | | 移民弁護士費用(任意) | $3,000〜$8,000 | $3,000〜$8,000 | | 合計(弁護士なし) | 約$2,785〜$3,085 | 約$1,060〜$1,920 | | 合計(弁護士あり) | 約$5,785〜$11,085 | 約$4,060〜$9,920 |

結婚式の費用

アメリカでの結婚式費用の全米平均は2025年時点で約$35,000です。ただし、裁判所での簡易挙式(Court House Wedding)であれば$50〜$200程度で法的に有効な結婚が成立します。ラスベガスのチャペルウェディングは$100〜$500程度で人気があります。

日本の在外公館への婚姻届(日本側の手続き)

アメリカで結婚した日本人は、3ヶ月以内に在米日本国大使館または総領事館に婚姻届を提出する義務があります。婚姻届を提出しないと、日本の戸籍に婚姻が反映されません。

婚姻届に必要な書類:

  • 婚姻届(大使館・総領事館の窓口またはウェブサイトで入手)
  • Marriage Certificate(結婚証明書)原本と日本語訳
  • アメリカ人配偶者の出生証明書と日本語訳
  • 日本人配偶者の戸籍謄本(発行から3ヶ月以内)
  • 両名のパスポートのコピー

婚姻届の受理後、約1〜2ヶ月で日本の本籍地の戸籍に婚姻が記載されます。アメリカ人配偶者の氏名はカタカナで戸籍に登録されます。日本人配偶者が姓を変更する場合は、婚姻届と同時に「外国人との婚姻による氏の変更届」を提出します。

国際結婚で生まれた子供の国籍

アメリカ市民と日本人の間に生まれた子供は、日米両国の国籍を取得できます。アメリカで生まれた子供は出生地主義(Jus Soli)により自動的にアメリカ国籍を取得し、日本人の親を通じて血統主義(Jus Sanguinis)により日本国籍も取得します。

日本国籍を保持するためには、出生後3ヶ月以内に在米日本国大使館または総領事館に出生届と国籍留保届を提出する必要があります。国籍留保届を提出しないと、日本国籍を失います。

日本の国籍法では、22歳(2022年4月の改正民法施行後は20歳に引き下げの議論あり)までに国籍の選択を求められますが、実務上は選択届を出さなくても両国籍を維持しているケースが多く見られます。アメリカは二重国籍を禁止しておらず、アメリカ側で日本国籍を放棄する必要はありません。

離婚がグリーンカードに与える影響

アメリカ市民との結婚を通じて取得したグリーンカードは、離婚しても原則として失効しません。ただし、グリーンカードの種類(条件付きか正式か)と離婚のタイミングによって手続きが異なります。

条件付きグリーンカード保持者が離婚する場合

結婚から2年未満で取得した条件付きグリーンカードの保持者が離婚した場合、I-751(条件解除申請)を単独で提出する必要があります。通常はI-751を夫婦共同で提出しますが、離婚の場合は「Good Faith Marriage(善意の結婚)」の免除申請(Waiver)を行います。

I-751のWaiver申請では、結婚がグリーンカード目的の偽装結婚ではなく真正な結婚であったことを証明する必要があります。証拠として、共同財産の記録、写真、共同名義の契約書、友人・家族からの宣誓供述書などを提出します。

正式なグリーンカード保持者が離婚する場合

10年間有効の正式なグリーンカードを取得済みの場合、離婚は永住権に影響しません。グリーンカードの更新(I-90)も通常通り行えます。ただし、市民権(帰化)の申請条件は変わります。結婚ベースの帰化はグリーンカード取得から3年後に申請可能ですが、離婚した場合は通常の5年間の待機期間が適用されます。

よくある質問(FAQ)

K-1ビザとCR-1ビザ、どちらを選ぶべきですか?

K-1ビザは渡米までの期間が比較的短い(約12〜18ヶ月)一方、CR-1ビザは渡米に時間がかかる(約14〜24ヶ月)ものの総費用が安く、入国時にグリーンカードが付与されるメリットがあります。すでに結婚しているならCR-1ビザ、まだ結婚していないならK-1ビザを検討するのが一般的です。費用を抑えたい場合は、日本または第三国で先に結婚してからCR-1ビザを申請する方法もあります。

アメリカで結婚するだけで自動的にグリーンカードはもらえますか?

アメリカ市民と結婚するだけでは自動的にグリーンカードは付与されません。結婚後にI-485(国内申請)またはI-130+領事館手続き(海外申請)を通じて正式に永住権を申請する必要があります。申請には財政保証(I-864)や健康診断など複数の書類が必要で、USCISの審査と面接を通過する必要があります。

アメリカで観光ビザ(B-2)やESTAで結婚できますか?

観光ビザやESTAでアメリカに入国中でも法的に結婚すること自体は可能です。ただし、観光ビザで入国してそのままグリーンカードを申請すると、入国時に移民の意図を隠していたとみなされるリスクがあります。USCISは入国後90日以内のステータス変更申請を「入国時の虚偽申告の推定」として審査する「90日ルール」を適用しています。安全策として、観光で入国して結婚し、一度日本に帰国してからCR-1ビザを申請する方法が推奨されます。

結婚グリーンカードの申請中に日本に帰国できますか?

I-485(ステータス変更)の申請中にアメリカを出国すると、申請が放棄されたとみなされる可能性があります。出国する場合は、事前にAdvance Parole(I-131渡航許可書)を取得する必要があります。I-485と同時にI-131を提出でき、追加費用はかかりません。Advance Paroleの承認には通常3〜6ヶ月かかるため、申請直後の渡航は困難です。

同性カップルもアメリカで結婚してグリーンカードを申請できますか?

2015年の最高裁判決(Obergefell v. Hodges)により、同性婚はアメリカ全50州で合法です。同性カップルも異性カップルと同じ手続きでMarriage Licenseを取得し、結婚できます。同性婚に基づくグリーンカード申請もUSCISは異性婚と同等に審査しており、K-1ビザ、CR-1/IR-1ビザ、I-485ステータス変更のすべてが利用可能です。

アメリカで結婚した場合、日本の戸籍はどうなりますか?

アメリカで結婚した日本人が在米日本国大使館・総領事館に婚姻届を提出すると、日本の本籍地の戸籍に婚姻が記載されます。届出期限は結婚後3ヶ月以内です。日本人配偶者は新しい戸籍が編製され、アメリカ人配偶者の情報がカタカナで記載されます。届出を怠った場合、5万円以下の過料が科される可能性があります。

永住権(グリーンカード)取得後、いつアメリカ市民権を申請できますか?

アメリカ市民との結婚を通じてグリーンカードを取得した場合、永住権取得から3年後にアメリカ市民権(帰化、Naturalization)を申請できます。申請条件は、3年間の継続した永住権保持、3年間のうち少なくとも18ヶ月のアメリカ国内での居住、申請時に婚姻関係が継続していること、英語と市民権テスト(Civics Test)の合格です。帰化申請(N-400)の費用は$760で、処理期間は約6〜12ヶ月です。

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免責事項

この回答は教育目的のみであり、法的助言を構成するものではありません。具体的な移住やビジネスの決定については、必ず認可された専門家(弁護士、会計士など)にご相談ください。情報は執筆時点のものであり、法律や規制は変更される可能性があります。

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