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K1ビザ(フィアンセビザ)完全ガイド|申請条件・手続き・却下理由
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K1ビザ(フィアンセビザ)完全ガイド|申請条件・手続き・却下理由

Omer Aydin
12 min read

K1ビザ(フィアンセビザ)完全ガイド|申請条件・手続き・却下理由

K-1ビザ、通称「フィアンセビザ」は、米国市民(U.S. Citizen)の婚約者が米国に入国し、入国後90日以内に結婚することを目的とした非移民ビザです。このビザは、米国での結婚と永住権(グリーンカード)取得への第一歩となります。

本記事では、米国移民法を専門とする当事務所が、K-1ビザの申請条件、複雑な手続きの流れ、必要書類、そして申請が却下される一般的な理由について、米国政府の公式情報(USCISおよび国務省)に基づいて詳細に解説します。

1. K-1ビザの基本的な申請条件

K-1ビザを申請するためには、請願者(米国市民)と受益者(外国人婚約者)の両方が以下の条件を満たす必要があります。

請願者(米国市民)の条件

  1. 米国市民であること: 請願者は、米国市民である必要があります。
  2. 結婚の意思: 請願者と受益者が、K-1ビザ発給から90日以内に米国で合法的に結婚する意思があること。
  3. 過去2年間の面会: 請願者と受益者が、請願書提出前の2年間に少なくとも一度、直接対面していること。ただし、文化的な慣習や極度の困難が証明できる場合は、この要件が免除されることがあります。
  4. 法的婚姻資格: 両者が現在、自由に結婚できる状態にあること(過去の婚姻が法的に解消されていること)。
  5. 経済的支援能力: 請願者が、受益者(およびK-2ビザで同行する子供)を経済的に支援できることを証明できること(I-134、扶養宣誓供述書)。

受益者(外国人婚約者)の条件

  1. 米国市民の婚約者であること: 請願者によってI-129F請願書が承認されていること。
  2. 結婚の意思: 請願者と同様に、米国で結婚する意思があること。
  3. 非移民の意図: K-1ビザは非移民ビザですが、最終的に永住権(グリーンカード)を申請する意図があることが前提とされています。

2. K-1ビザ申請手続きのステップ・バイ・ステップ

K-1ビザのプロセスは、主にUSCISによる請願書の承認国務省(大使館・領事館)によるビザ発給の2段階に分かれます。

| ステップ | 担当機関 | 概要 | | :--- | :--- | :--- | | ステップ1 | USCIS (米国移民局) | I-129F請願書(Petition for Alien Fiancé(e))の提出。米国市民の請願者が、婚約者を米国に招く許可を求めます。 | | ステップ2 | NVC (国務省ナショナルビザセンター) | USCISの承認後、NVCがケースを処理し、受益者の居住国にある米国大使館または領事館に送付します。 | | ステップ3 | 大使館/領事館 | DS-160(オンライン非移民ビザ申請書)の提出と、ビザ面接の予約。受益者が行います。 | | ステップ4 | 大使館/領事館 | 健康診断の受診。指定された医師による診断が必要です。 | | ステップ5 | 大使館/領事館 | ビザ面接。受益者は必要書類を持参し、領事官との面接に臨みます。ここでビザの適格性が最終的に判断されます。 | | ステップ6 | 米国入国 | K-1ビザが発給された後、受益者は米国に入国します。入国日から90日以内に請願者と結婚する必要があります。 | | ステップ7 | USCIS | 結婚後、受益者は**I-485(永住権へのステータス調整申請)**を提出し、グリーンカード取得を目指します。 |

3. K-1ビザ申請に必要な主な書類

申請の段階によって必要な書類は異なりますが、特に重要な書類は以下の通りです。

I-129F請願書提出時(請願者)

  • I-129Fフォーム:請願書本体。
  • 米国市民権の証明: パスポートのコピー、出生証明書など。
  • 結婚の意思の証明: 90日以内に結婚する意図を示す署名入りの書面。
  • 関係性の証明: 過去2年間の面会を証明する写真、航空券の半券、通信記録(メール、チャットなど)。
  • 法的婚姻資格の証明: 過去に結婚歴がある場合、離婚証明書や死亡証明書。

ビザ面接時(受益者)

  • 有効なパスポート: 米国への渡航予定日から少なくとも6ヶ月間有効なもの。
  • DS-160確認ページ: オンライン申請書の提出確認。
  • 健康診断の結果: 指定医師による封印された診断書。
  • 警察証明書: 16歳以降に6ヶ月以上滞在したすべての国からの犯罪経歴証明書。
  • I-134(扶養宣誓供述書): 請願者による経済的支援の証明。
  • 写真: 米国ビザ規格に合った写真。

4. K-1ビザが却下される一般的な理由(却下理由)

K-1ビザの申請は、いくつかの理由で却下されることがあります。却下(Ineligibility/Inadmissibility)の主な根拠は、米国移民国籍法(INA)のセクション212(a)に定められています。

| 却下理由のカテゴリ | 具体的な例 | 対策・注意点 | | :--- | :--- | :--- | | 関係性の信憑性 | 偽装結婚の疑い、関係性の証拠不足、面接での矛盾した証言。 | 過去2年間の面会、継続的な連絡、共通の友人や家族との交流など、真実かつ継続的な関係を裏付ける強力な証拠を提出すること。 | | 経済的な問題 | 請願者がI-134で示された最低限の収入要件を満たせない。 | 共同スポンサー(Joint Sponsor)を探すか、請願者の資産を証明すること。 | | 犯罪歴・健康上の問題 | 過去の犯罪歴(特に道徳的退廃に関わる犯罪)、特定の伝染病、薬物乱用。 | 犯罪歴がある場合は、却下事由の免除(Waiver)を申請できる可能性があります。健康診断で問題が指摘された場合は、治療が必要です。 | | 移民法違反 | 過去のオーバーステイ、不法入国、虚偽の申告。 | 過去の移民法違反は重大な却下事由となります。専門家と相談し、免除の可能性を探る必要があります。 | | 手続き上の不備 | 必要書類の不足、フォームの記入ミス、期限の遅延。 | すべてのフォームを正確に記入し、すべての必要書類を期限内に提出すること。 |

5. よくある質問(FAQ)

Q1: K-1ビザの処理期間はどれくらいですか?

A1: 処理期間は、USCISの処理量や請願者の居住地の大使館・領事館によって大きく変動します。I-129F請願書のUSCISでの処理に数ヶ月、その後の国務省での処理と面接までにさらに数ヶ月かかるのが一般的です。全体で6ヶ月から1年半程度を見積もる必要があります。

Q2: K-1ビザで米国に入国後、すぐに働けますか?

A2: K-1ビザは就労を許可するビザではありません。入国後、結婚してI-485(永住権へのステータス調整)を申請した後、**就労許可証(EAD)**を別途申請し、取得する必要があります。EADが届くまでは、原則として就労できません。

Q3: K-1ビザの却下通知を受け取った場合、どうすればよいですか?

A3: 却下通知には、却下の根拠となった移民法上の条項が記載されています。却下理由が免除(Waiver)の対象となる場合は、**I-601(却下事由の免除申請)**を提出することができます。却下理由によっては、免除が認められない場合もありますので、速やかに移民法の専門家にご相談ください。

6. 法的免責事項(Legal Disclaimer)

本記事に記載されている情報は、一般的な情報提供のみを目的としており、法的助言を構成するものではありません。米国移民法は複雑であり、個々の状況によって適用される法律や手続きが異なります。特定の法的問題については、必ず米国移民法の資格を持つ弁護士にご相談ください。本情報の利用により生じたいかなる損害についても、当事務所は一切の責任を負いません。


[当事務所の紹介] 当事務所は、米国移民法に特化した専門家チームを擁し、K-1ビザ、配偶者ビザ、永住権申請など、複雑な家族ベースの移民手続きにおいて豊富な実績を持っています。お客様の米国での新しい生活をスムーズにスタートできるよう、最初から最後までサポートいたします。

免責事項

この記事は教育目的のみであり、法的助言を構成するものではありません。具体的な移住やビジネスの決定については、必ず認可された専門家(弁護士、会計士など)にご相談ください。

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