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Eビザ(E1/E2)完全ガイド|貿易家・投資家ビザの取得方法
ビジネス

Eビザ(E1/E2)完全ガイド|貿易家・投資家ビザの取得方法

Omer Aydin
14 min read

Eビザ(E1/E2)完全ガイド|貿易家・投資家ビザの取得方法

米国でのビジネス展開や投資を検討されている日本の経営者・投資家の皆様にとって、**Eビザ(E-1/E-2)**は最も重要な選択肢の一つです。Eビザは、米国と通商航海条約を締結している国の国民に対し、米国で貿易または投資を行うことを目的として滞在を許可する非移民ビザです。

日本は米国との間で通商航海条約を締結しているため、日本国籍を持つ方や日本企業はEビザの申請資格を有します。本ガイドでは、E-1(貿易家ビザ)とE-2(投資家ビザ)のそれぞれの詳細な要件、申請のポイント、そして取得後のメリットについて、米国政府の公式情報に基づき網羅的に解説します。

1. E-1ビザ(条約貿易家ビザ)の要件と特徴

E-1ビザは、米国と条約国との間で「実質的な貿易」を行うことを目的として米国に入国する貿易家やその企業の従業員のためのビザです。

E-1ビザの主な要件

E-1ビザの申請資格を得るためには、以下の要件をすべて満たす必要があります[1]。

| 要件 | 詳細 | | :--- | :--- | | 1. 条約国の国籍 | 申請者(個人または企業オーナー)が条約国(日本)の国籍を有していること。 | | 2. 企業(法人)の国籍 | 米国のE-1企業が条約国の国籍を有していること(条約国の国民が50%以上を所有)。 | | 3. 実質的な貿易 | 米国と条約国との間で、相当量かつ継続的な貿易が行われていること。 | | 4. 主たる貿易 | 貿易の50%以上が、米国と条約国(日本)との間で行われていること。 | | 5. 貿易の定義 | 貿易には、物品だけでなく、サービスや技術の国際的な交換も含まれる。 | | 6. 申請者の役割 | 申請者が貿易家本人でない場合、管理職・役員、または企業の効率的な運営に不可欠な特殊技能を持つ従業員であること。 | | 7. 帰国の意思 | E-1ステータスが終了した際に米国を離れる意思があること。 |

「実質的な貿易」の判断基準

E-1ビザの鍵となるのは「実質的な貿易(Substantial Trade)」です。これは、取引の継続性の両面から判断されます。

  • 量(Sizable Volume): 取引の金額ではなく、取引の件数や頻度、継続性が重視されます。
  • 継続性(Continuing Volume): 単発的な取引ではなく、定期的に継続して取引が行われている必要があります。

2. E-2ビザ(条約投資家ビザ)の要件と特徴

E-2ビザは、米国で事業を「発展・指揮」するために「実質的な投資」を行う投資家やその企業の従業員のためのビザです。

E-2ビザの主な要件

E-2ビザの申請資格を得るためには、以下の要件をすべて満たす必要があります[2]。

| 要件 | 詳細 | | :--- | :--- | | 1. 条約国の国籍 | 申請者(個人または企業オーナー)が条約国(日本)の国籍を有していること。 | | 2. 企業(法人)の国籍 | 米国のE-2企業が条約国の国籍を有していること(条約国の国民が50%以上を所有)。 | | 3. 実質的な投資 | 企業運営を成功させるために十分な実質的な投資が行われていること。投資は撤回不能な状態にあること。 | | 4. 商業的な企業 | 投資対象の企業が、現実的かつ運営されている商業的な企業であること。 | | 5. 限界的ではない | 投資企業が、投資家とその家族の生活費を賄う以上の収益を生み出すこと、または米国経済に大きな影響を与えること(限界的ではないこと)。 | | 6. 申請者の役割 | 申請者が投資家本人である場合、企業の発展と指揮を目的として入国すること。投資家本人でない場合、管理職・役員、または企業の効率的な運営に不可欠な特殊技能を持つ従業員であること。 | | 7. 帰国の意思 | E-2ステータスが終了した際に米国を離れる意思があること。 |

「実質的な投資」と「限界的ではない」の判断基準

E-2ビザの審査において、特に重要となるのが「実質的な投資(Substantial Investment)」と「限界的ではない(Not Marginal)」という2つの概念です。

実質的な投資(Substantial Investment)

E-2ビザには最低投資額の規定はありませんが、投資額は以下の2つの観点から「実質的」である必要があります。

  1. 企業の設立・運営に十分な額であること: 投資額が、事業を成功させるために必要な総費用と比較して、一定の割合を占めていること(比率テスト)。一般的に、総投資額が低い事業ほど、その事業総費用に対する投資比率が高く求められます。
  2. 投資が撤回不能であること: 投資資金が単に銀行口座にあるだけでなく、実際に事業資産(設備、在庫、賃貸契約など)に投じられ、事業リスクに晒されている状態にあることが求められます。

限界的ではない(Not Marginal)

投資企業は、投資家とその家族の生活を支える以上の収益を生み出す能力があること、または米国経済に大きな貢献をすることが求められます。これは、E-2ビザが単なる生活費稼ぎのための手段として利用されることを防ぐための規定です。

3. Eビザの申請プロセスとメリット

Eビザは、通常、米国外の米国大使館または領事館で申請し、面接を経て発給されます。

申請の一般的な流れ

  1. DS-160(オンライン非移民ビザ申請書)の作成:申請者全員がオンラインで作成します。
  2. DS-156E(非移民条約貿易家/投資家申請書)の作成:企業情報および申請者の役割を記載します。
  3. 必要書類の準備:事業計画書、投資の証拠、企業の所有権証明、貿易実績(E-1の場合)など、膨大な書類パッケージを作成します。
  4. 面接の予約と申請:指定された大使館・領事館の指示に従い、面接を予約し、申請書類を提出します。
  5. 面接:領事官との面接を通じて、申請資格があるかどうかが最終的に判断されます。

Eビザの主なメリット

  • 長期滞在が可能: Eビザは通常、最長5年間有効なビザが発給され、米国での滞在期間は最長2年間許可されます。
  • 更新が可能: Eビザは、企業が要件を満たし続ける限り、回数無制限で更新が可能です。これにより、長期的な米国でのビジネス展開が可能となります。
  • 家族の帯同: Eビザ保持者の配偶者と21歳未満の未婚の子どもは、E-1D/E-2Dビザで帯同できます。
  • 配偶者の就労: Eビザ保持者の配偶者は、米国市民権・移民サービス(USCIS)に申請することで、**就労許可(EAD)**を取得し、米国内で自由に働くことができます[3]。

4. よくある質問(FAQ)

Q1. Eビザと永住権(グリーンカード)は異なりますか?

A. Eビザは非移民ビザであり、一時的な滞在を許可するものです。永住権とは異なり、ビザの期限が切れた際には米国を離れる意思があることが要件の一つです。ただし、Eビザでの滞在中に、EB-5(投資永住権)など他の永住権カテゴリーへの切り替えを申請することは可能です。

Q2. E-2ビザの「実質的な投資」とは具体的にいくらですか?

A. E-2ビザには法律で定められた最低投資額はありません。重要なのは、投資額が事業の性質や規模に対して「実質的」であるかどうかです。一般的に、事業総費用に対する投資比率が重視されます。例えば、総費用が$100,000の事業であれば$75,000以上の投資が求められるなど、事業規模によって必要な投資比率は異なります。

Q3. Eビザの申請はどれくらいの期間がかかりますか?

A. 申請にかかる期間は、申請先の米国大使館・領事館や、提出する書類の準備期間によって大きく異なります。書類準備に数ヶ月、領事館での審査に数週間から数ヶ月かかるのが一般的です。迅速な審査を希望する場合、一部の領事館ではプレミアム・プロセッシング(追加料金を支払うことで審査期間を短縮する制度)が利用できる場合があります。

5. 法的免責事項(Legal Disclaimer)

本記事は、米国移民法に関する一般的な情報提供を目的としており、法的アドバイスを構成するものではありません。個別の状況における移民法上の判断や申請手続きについては、必ず米国移民法を専門とする弁護士にご相談ください。本記事の情報に基づいて行動した結果生じた損害について、当事務所は一切の責任を負いません。


参照元

[1] U.S. Citizenship and Immigration Services (USCIS). "E-1 Treaty Traders." [2] U.S. Citizenship and Immigration Services (USCIS). "E-2 Treaty Investors." [3] U.S. Citizenship and Immigration Services (USCIS). "Employment Authorization."

免責事項

この記事は教育目的のみであり、法的助言を構成するものではありません。具体的な移住やビジネスの決定については、必ず認可された専門家(弁護士、会計士など)にご相談ください。

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