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税金・会計

日本人のFBAR(外国口座報告)はどうなりますか?

アメリカに居住する日本人は、一定額以上の海外金融口座をFBAR(外国口座報告)で報告する必要があります。報告義務の対象となる条件や報告方法について解説します。

Q&A

更新 2026年3月11日9 min read

回答

日本人のFBAR(外国口座報告)はどうなりますか?

アメリカに居住する日本人は、米国外の金融機関に口座を持っている場合、FBAR(外国口座報告)という制度に基づいて、その口座情報をアメリカ政府に報告する義務が生じることがあります。これは、アメリカの税法を遵守し、脱税を防ぐための重要な手続きです。FBARは、Form 114 (Report of Foreign Bank and Financial Accounts) を使用して申告します。

本記事では、FBARの概要、報告義務が発生する条件、報告方法、よくある誤解、そして具体的な次のステップについて詳しく解説します。

FBAR(外国口座報告)とは

FBARとは、Foreign Bank and Financial Accountsの略で、アメリカの居住者(市民、永住者、滞在者)が、米国外の金融機関に保有する口座情報をアメリカ財務省に報告する制度です。これは、マネーロンダリングやテロ資金供与などの不正行為を防ぐことを目的としています。

  • 報告義務者: アメリカの居住者(市民、永住者、滞在者)
  • 報告対象: 米国外の金融機関に保有する口座(銀行口座、証券口座、投資信託口座など)
  • 報告基準: すべての口座の合計残高が、1年間のうち1日でも10,000ドルを超えた場合
  • 報告期限: 毎年4月15日(自動延長が10月15日まで可能)
  • 報告方法: 電子申告(FinCEN BSA E-Filing Systemを使用)

FBAR報告義務が発生する条件

FBARの報告義務が発生するかどうかは、以下の条件に基づいて判断します。

  1. 居住者であること: アメリカ市民、永住者(グリーンカード保持者)、またはアメリカに居住する外国人(滞在日数による判定)であること。
  2. 海外口座の保有: 米国外の金融機関に口座を保有していること。
  3. 報告基準額の超過: すべての海外口座の合計残高が、1年間のうち1日でも10,000ドルを超えた場合。

たとえば、日本の銀行口座に8,000ドル相当の円預金、イギリスの証券口座に3,000ドル相当の株式を保有している場合、合計で11,000ドルとなり、FBARの報告義務が発生します。複数の口座を合算して判断することに注意が必要です。

FBARの報告方法

FBARは、Form 114 (Report of Foreign Bank and Financial Accounts) を使用して、電子的に報告する必要があります。紙による申告は受け付けられません。

  1. FinCEN BSA E-Filing Systemへの登録: まず、FinCEN BSA E-Filing Systemにアクセスし、アカウントを作成します。このシステムは、アメリカ財務省の金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)が運営しています。
  2. Form 114の作成: システムにログイン後、Form 114 (Report of Foreign Bank and Financial Accounts) をオンラインで作成します。口座名義、口座番号、金融機関名、住所、最大残高などの情報を正確に入力します。残高は米ドルに換算して入力する必要があります。
  3. 報告の提出: 作成したForm 114を電子的に提出します。提出期限は毎年4月15日ですが、自動的に10月15日まで延長されます。

FBARの報告は複雑ではありませんが、正確な情報を収集し、期限内に提出することが重要です。不安な場合は、税務専門家や会計士に相談することをおすすめします。

よくある誤解

  • 誤解1:少額の口座は報告不要
    • よくある誤解として、個々の口座残高が10,000ドル以下であれば報告不要と考える人がいますが、これは誤りです。すべての海外口座の合計残高が1年間のうち1日でも10,000ドルを超えた場合は、すべての口座を報告する必要があります。
  • 誤解2:確定申告で報告すればFBARは不要
    • アメリカの確定申告(Form 1040)で海外口座の利子や配当を報告しても、FBARの報告義務は免除されません。FBARは確定申告とは別の報告制度であり、両方の報告が必要となる場合があります。
  • 誤解3:夫婦で口座を共有している場合、それぞれが報告する必要がある
    • 夫婦で共同名義の口座を保有している場合、どちらか一方がFBARを報告すれば、もう一方は報告する必要はありません。ただし、報告者の情報と口座情報を正確に記載する必要があります。

まとめ

アメリカに居住する日本人が海外口座を保有している場合、FBAR(外国口座報告)の報告義務が発生する可能性があります。報告義務が発生する条件、報告方法、期限などを正確に理解し、適切に対応することが重要です。不安な場合は、税務専門家や会計士に相談することをおすすめします。

次のステップ

  1. 海外口座の残高を確認する: まず、保有するすべての海外口座の残高を確認し、合計残高が1年間のうち1日でも10,000ドルを超えたかどうかを確認します。
  2. FinCEN BSA E-Filing Systemに登録する: 報告義務が発生する場合は、FinCEN BSA E-Filing Systemにアクセスし、アカウントを作成します。
  3. Form 114を作成し、提出する: Form 114 (Report of Foreign Bank and Financial Accounts) をオンラインで作成し、期限内に提出します。必要に応じて税務専門家や会計士に相談しましょう。
  4. 記録を保管する: FBARの報告に関する記録(口座情報、為替レート、提出日など)を少なくとも5年間は保管しておきましょう。
  5. 税務専門家への相談: 不安な点や不明な点がある場合は、アメリカの税法に詳しい税務専門家や会計士に相談することをおすすめします。彼らは、あなたの状況に合わせた適切なアドバイスを提供してくれます。
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免責事項

この回答は教育目的のみであり、法的助言を構成するものではありません。具体的な移住やビジネスの決定については、必ず認可された専門家(弁護士、会計士など)にご相談ください。情報は執筆時点のものであり、法律や規制は変更される可能性があります。

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