グリーンカード(永住権)取得にかかる費用、期間、権利と義務の目安は?
グリーンカードの取得方法によって費用と期間は大きく異なります。取得後の権利と義務についても理解しておきましょう。
Q&A
回答
グリーンカード(永住権)取得にかかる費用、期間、権利と義務の目安は?
グリーンカード(永住権)の取得は、アメリカに長期滞在し、最終的にはアメリカ市民権取得を目指す日本人にとって重要なステップです。しかし、取得方法によって費用、期間、そして永住権取得後の権利と義務は大きく異なります。この記事では、グリーンカード取得を目指す日本人が知っておくべき費用、期間、権利と義務について、具体的な情報と注意点を含めて解説します。
グリーンカード取得にかかる費用の目安
グリーンカード取得にかかる費用は、申請方法によって大きく異なります。主に以下の費用が発生します。
- 申請料金(USCIS):
- I-485(永住権申請):$1,440 (2024年時点)
- I-130(家族による申請):$535 (2024年時点)
- I-526E(EB-5投資):$3,675 (2024年時点)
- 弁護士費用:
- 弁護士を依頼する場合、着手金や成功報酬が発生します。費用は弁護士によって大きく異なりますが、$5,000~$20,000が目安となります。特にEB-5投資永住権の場合は、デューデリジェンス(投資先の調査)費用も含まれることがあります。
- 医療検査費用:
- USCIS指定の医師による健康診断が必要です。費用は医療機関によって異なりますが、$200~$500が目安です。
- 翻訳費用:
- 日本語の書類を提出する場合、英語への翻訳が必要です。翻訳費用は書類の量によって異なります。
- その他費用:
- 戸籍謄本、出生証明書、結婚証明書などの取得費用
- 写真撮影費用
- 郵送費用
EB-5投資永住権の場合は、上記の費用に加えて、投資金額が必要になります。投資金額はTEA(Targeted Employment Area:特定雇用地域)と呼ばれる地域への投資の場合、$800,000、それ以外の地域への投資の場合は$1,050,000です(2024年時点)。
グリーンカード取得にかかる期間の目安
グリーンカード取得にかかる期間も、申請方法によって大きく異なります。
- 家族による申請:
- 米国市民の配偶者、親、子供(21歳未満)の場合、比較的早く永住権を取得できます。通常、1~2年程度が目安です。
- 米国永住者の配偶者、子供(21歳未満)、未婚の子供の場合、優先順位が低くなるため、数年かかることがあります。国籍によっても待ち時間が異なります。
- 就労による申請:
- 雇用主のスポンサーが必要となります。労働許可(Labor Certification)が必要な場合、申請に時間がかかることがあります。通常、2~5年程度が目安です。
- EB-1A(卓越した能力を持つ人)、EB-2 NIW(国益免除)などのカテゴリーは、労働許可が不要なため、比較的早く永住権を取得できる可能性があります。
- EB-5投資永住権:
- I-526E申請から条件付き永住権取得まで、通常2~5年程度かかります。その後、I-829申請(条件解除)を行い、正式な永住権を取得するまでにさらに1~3年程度かかることがあります。プロジェクトの進捗状況やUSCISの審査状況によって期間は変動します。
グリーンカード取得後の権利と義務
グリーンカードを取得すると、以下の権利と義務が発生します。
権利
- アメリカ国内での居住・就労の自由:
- アメリカ国内のどこにでも居住し、合法的な仕事に就くことができます。
- アメリカ国外への自由な渡航:
- 一時的な海外旅行が可能です。ただし、1年以上の長期滞在は永住権を失う可能性があります。
- アメリカの公的サービスの利用:
- 社会保障、医療保険(メディケア、メディケイド)などの公的サービスを利用できます。
- アメリカ市民権の取得資格:
- 永住権取得後、一定期間(通常5年)が経過すると、アメリカ市民権を申請する資格が得られます。
- スポンサー資格:
- 家族をアメリカに呼び寄せるためのスポンサーになることができます。
義務
- アメリカの法律の遵守:
- アメリカの法律を遵守する必要があります。犯罪を犯すと永住権を失う可能性があります。
- 納税義務:
- アメリカ国内外の所得に対して納税義務があります。IRS(内国歳入庁)の指示に従い、確定申告を行う必要があります。
- 男性の兵役義務:
- 18歳から25歳までの男性は、Selective Service System(選択的兵役制度)に登録する必要があります。
- 住所変更の届け出:
- 住所を変更した場合、USCISに10日以内に届け出る必要があります。
よくある誤解
- 「グリーンカードを取得すれば、すぐにアメリカ市民になれる」:
- グリーンカード取得後、一定期間(通常5年)が経過しないと、アメリカ市民権を申請できません。また、申請には試験や面接があります。
- 「グリーンカードを取得すれば、すべての公的サービスを自由に利用できる」:
- 一部の公的サービスは、永住権取得後一定期間が経過しないと利用できない場合があります。また、低所得者向けのサービスは、所得制限があります。
- 「EB-5投資永住権は、投資すれば必ずグリーンカードを取得できる」:
- EB-5投資永住権は、投資だけでなく、雇用創出などの条件を満たす必要があります。また、プロジェクトの進捗状況やUSCISの審査状況によって、永住権を取得できないリスクもあります。
まとめ
グリーンカードの取得は、費用、期間、そして取得後の権利と義務について、十分な理解が必要です。申請方法によって費用と期間は大きく異なるため、自身の状況に合った方法を選択することが重要です。また、永住権取得後の権利と義務を遵守することで、安心してアメリカでの生活を送ることができます。
次のステップ
- 自身の状況に合ったグリーンカードの申請方法を検討する: 家族による申請、就労による申請、EB-5投資永住権など、複数の方法があります。それぞれのメリット・デメリットを比較検討しましょう。
- 弁護士に相談する: グリーンカードの申請は複雑な手続きが必要となるため、専門家である弁護士に相談することをおすすめします。
- 必要書類を準備する: 申請に必要な書類は多岐にわたります。USCISのウェブサイトなどで確認し、早めに準備に取り掛かりましょう。
- 申請料金を支払う: USCISのウェブサイトで申請料金を確認し、支払い方法に従って支払いを済ませましょう。
- USCISからの連絡を待つ: 申請後、USCISから面接の通知や追加書類の提出依頼などが届くことがあります。指示に従い、適切に対応しましょう。
免責事項: この記事は一般的な情報提供を目的としており、法的な助言ではありません。個別の状況については、必ず専門家にご相談ください。最新の情報は、必ずUSCISのウェブサイト(https://www.uscis.gov/)でご確認ください。また、投資に関する判断はご自身の責任において行ってください。テキサス州務長官のウェブサイト(https://www.sos.state.tx.us/)も参考にしてください。IRS(内国歳入庁)のウェブサイト(https://www.irs.gov/)で納税義務に関する情報を確認してください。Selective Service System(https://www.sss.gov/)で兵役義務に関する情報を確認してください。
免責事項
この回答は教育目的のみであり、法的助言を構成するものではありません。具体的な移住やビジネスの決定については、必ず認可された専門家(弁護士、会計士など)にご相談ください。情報は執筆時点のものであり、法律や規制は変更される可能性があります。