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入国・渡航

アメリカにはどれくらいの期間滞在できますか?

アメリカの滞在可能期間をビザ種類別に解説。ESTA90日、観光ビザ6ヶ月、就労ビザ、留学ビザの期間、I-94の確認方法、滞在延長手続き、オーバーステイのリスクを説明します。

Q&A

更新 2026年3月15日15 min read

回答

アメリカにはどれくらいの期間滞在できますか?

アメリカの滞在可能期間はビザの種類によって異なり、ESTA(ビザ免除プログラム)では最長90日、B-1/B-2観光・商用ビザでは最長6ヶ月、就労ビザでは最長3〜6年です。滞在期間はパスポートのスタンプではなく、CBP(税関・国境警備局)が発行するI-94(出入国記録)に記載された日付が法的な期限となります。

滞在可能期間を超えて米国に留まった場合、オーバーステイとして3年間または10年間の入国禁止処分を受ける可能性があります。

ビザ種類別の滞在可能期間一覧

アメリカのビザ種類ごとの滞在可能期間は以下のとおりです。2026年3月時点の最新情報に基づいています。

| ビザの種類 | 目的 | 初回滞在期間 | 延長可否 | 最長滞在期間 | |-----------|------|------------|---------|------------| | ESTA(VWP) | 観光・短期商用 | 最長90日 | 延長不可 | 90日 | | B-1/B-2 | 商用・観光 | 最長6ヶ月 | 延長可(6ヶ月単位) | 1年(合計) | | F-1 | 留学 | D/S(在学期間中) | プログラム変更時に延長可 | プログラム修了まで | | J-1 | 交流訪問者 | プログラム期間 | プログラムによる | プログラム修了まで | | H-1B | 専門職就労 | 最長3年 | 延長可(3年単位) | 6年(例外あり) | | L-1A | 企業内転勤(管理職) | 最長3年 | 延長可(2年単位) | 7年 | | L-1B | 企業内転勤(専門知識) | 最長3年 | 延長可(2年単位) | 5年 | | E-2 | 条約投資家 | 最長2年 | 無制限に延長可 | 制限なし(更新前提) | | O-1 | 卓越能力者 | 最長3年 | 延長可(1年単位) | 制限なし |

I-94とは?滞在期限の正しい確認方法

I-94(Arrival/Departure Record)は、アメリカ入国時にCBPが発行する出入国記録であり、I-94に記載された日付がアメリカでの法的な滞在期限です。パスポートのビザスタンプに記載された有効期限ではなく、I-94の「Admit Until Date」欄が正式な滞在許可期限となります。

I-94のオンライン確認手順

I-94はUSCBP(米国税関・国境警備局)の公式サイトからオンラインで確認できます。手順は以下のとおりです。

  1. CBP公式サイトにアクセスhttps://i94.cbp.dhs.gov を開く
  2. 「Get Most Recent I-94」を選択 — 最新のI-94を取得するオプションをクリック
  3. パスポート情報を入力 — 氏名、生年月日、パスポート番号、発行国を入力
  4. 滞在期限を確認 — 「Admit Until Date」に表示された日付が法的な滞在期限

F-1ビザの留学生の場合、I-94には日付ではなく「D/S」(Duration of Status)と記載されます。D/Sは学校のプログラムに在籍している間は合法的に滞在できることを意味し、プログラム修了後60日以内に出国する必要があります。

ESTA(ビザ免除プログラム)の90日ルール

ESTA(Electronic System for Travel Authorization)を利用する日本国籍者は、アメリカに最長90日間滞在できます。ESTA自体の有効期間は2年間ですが、1回の渡航での滞在上限は90日間です。

ESTAによる滞在には3つの重要な制限があります。

  • 延長不可 — 90日を超える滞在延長はできません。Form I-539による延長申請もESTAでは認められません
  • ステータス変更不可 — ESTA入国後にアメリカ国内でビザステータスを変更することは原則できません
  • 90日の計算 — カナダ・メキシコへの短期旅行はアメリカ滞在日数に含まれます。90日のリセットには一度日本など第三国に帰国する必要があります

滞在期間の延長手続き(Form I-539)

B-1/B-2ビザやH-1Bビザなど一部のビザカテゴリーでは、Form I-539(Application to Extend/Change Nonimmigrant Status)を提出して滞在期間を延長できます。申請はUSCIS(米国市民権・移民局)に対して行います。

延長申請の基本要件

Form I-539による滞在延長申請には、以下の4つの要件を満たす必要があります。

  1. 有効なビザステータスで入国していること — 不法入国者は延長申請の対象外です
  2. I-94の期限前に申請すること — 滞在期限が切れた後の申請は原則認められません
  3. 延長の正当な理由があること — 医療上の理由、事業上の必要性など具体的な理由が必要です
  4. 申請費用の支払い — Form I-539の申請料は$470(2026年3月時点)です

延長申請の処理期間

USCISによるForm I-539の審査には通常3〜6ヶ月かかります。申請がI-94の期限前に受理されていれば、審査結果が出るまでの間は合法的に滞在を継続できます(この状態を「authorized stay」と呼びます)。

オーバーステイの深刻な影響

アメリカでI-94に記載された滞在期限を超えて滞在することをオーバーステイ(Unlawful Presence)と呼びます。オーバーステイは深刻な移民法違反であり、将来のビザ取得や入国に重大な影響を与えます。

3年間・10年間の入国禁止処分

オーバーステイの期間に応じて、以下の入国禁止処分(Bars to Admission)が適用されます。INA(移民国籍法)第212条(a)(9)(B)に基づく規定です。

| オーバーステイ期間 | 処分内容 | 根拠法 | |------------------|---------|--------| | 180日以上〜1年未満 | アメリカ出国後3年間の入国禁止 | INA §212(a)(9)(B)(i)(I) | | 1年以上 | アメリカ出国後10年間の入国禁止 | INA §212(a)(9)(B)(i)(II) | | 1年以上+不法再入国 | 永久入国禁止の可能性 | INA §212(a)(9)(C) |

180日未満のオーバーステイでも、ビザの自動無効化(automatic visa voidance)が発生し、次回のビザ申請時に不利な要素として考慮されます。

オーバーステイを避けるための対策

オーバーステイを防ぐために、以下の3つの対策が重要です。

  • I-94を定期的に確認する — CBP公式サイト(i94.cbp.dhs.gov)で滞在期限を確認し、カレンダーにリマインダーを設定する
  • 延長申請は早めに提出する — 滞在期限の少なくとも45日前までにForm I-539を提出する
  • 出国計画を事前に立てる — 滞在期限前に出国する航空券を予約しておく

ビザ種類別のグレースピリオド(猶予期間)

一部のビザカテゴリーでは、ビザステータス終了後に一定のグレースピリオド(猶予期間)が認められています。グレースピリオド中は合法的にアメリカに滞在できますが、就労は認められません。

| ビザの種類 | グレースピリオド | 条件 | |-----------|----------------|------| | H-1B | 60日間または有効期限まで(短い方) | 雇用終了後に適用 | | L-1 | 60日間または有効期限まで(短い方) | 雇用終了後に適用 | | O-1 | 10日間 | ビザ期間終了後に適用 | | E-2 | なし(公式規定なし) | — | | F-1 | 60日間 | プログラム修了後またはOPT終了後 | | J-1 | 30日間 | プログラム終了後に適用 |

H-1BおよびL-1ビザ保持者の60日間のグレースピリオドは、2017年1月に施行された規則(8 CFR §214.1(l)(2))により正式に制度化されました。この期間中にステータス変更の申請や出国準備を行うことができます。

よくある質問(FAQ)

ESTAで90日以上アメリカに滞在する方法はありますか?

ESTAによる90日を超える滞在は認められていません。90日以上滞在する必要がある場合は、B-1/B-2ビザを在日米国大使館で事前に取得する必要があります。B-1/B-2ビザであれば最長6ヶ月の滞在が許可され、さらにForm I-539で延長申請も可能です。

I-94に記載された日付とビザの有効期限が違う場合、どちらが正しいですか?

I-94に記載された「Admit Until Date」がアメリカでの法的な滞在期限です。ビザの有効期限はアメリカへの入国申請が可能な期間を示すものであり、滞在期限ではありません。たとえばビザの有効期限が2027年でも、I-94の滞在期限が2026年6月と記載されていれば、2026年6月までに出国するか延長申請を行う必要があります。

H-1Bビザの6年の上限に達した後はどうなりますか?

H-1Bビザの最長滞在期間は原則6年ですが、AC21法(American Competitiveness in the Twenty-First Century Act)に基づく2つの例外があります。PERM労働認定証が365日以上前に申請されている場合、またはI-140移民請願が承認されている場合は、6年を超えてH-1Bを1年単位または3年単位で延長できます。

オーバーステイしてしまった場合、どうすればよいですか?

オーバーステイが発覚した場合は、速やかに移民弁護士に相談することが最も重要です。180日未満であれば入国禁止処分は発生しませんが、ビザは自動的に無効となります。すでに180日以上のオーバーステイがある場合、自主的に出国すると3年間または10年間の入国禁止処分が発動するため、出国前に弁護士と対策を検討する必要があります。

ビザなし(ESTA)で入国して、アメリカ国内でビザに切り替えることはできますか?

ESTA(ビザ免除プログラム)で入国した場合、アメリカ国内でのビザステータス変更は原則認められていません。INA第248条に基づき、ビザ免除プログラムで入国した者はステータス変更の対象外とされています。ビザが必要な場合は、一度アメリカを出国し、日本の米国大使館でビザを申請する必要があります。

アメリカに年間何日まで滞在できますか?ESTAの場合の制限は?

ESTAには年間の累計滞在日数に関する明文規定はありません。ただし、CBPは入国審査時に渡航パターンを確認しており、年間の大半をアメリカで過ごしている場合は入国を拒否される可能性があります。一般的な目安として、過去12ヶ月間にアメリカ滞在日数が180日を超えると、CBPの審査が厳しくなるとされています。

滞在期間の延長申請中に、I-94の期限が切れた場合はどうなりますか?

Form I-539による延長申請がI-94の期限前にUSCISに受理されていれば、審査結果が出るまでの間は合法的に滞在を継続できます。この期間は「authorized stay(許可された滞在)」として扱われ、オーバーステイにはなりません。ただし、延長申請が却下された場合は、却下の通知を受けた日から速やかに出国する必要があります。

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免責事項

この回答は教育目的のみであり、法的助言を構成するものではありません。具体的な移住やビジネスの決定については、必ず認可された専門家(弁護士、会計士など)にご相談ください。情報は執筆時点のものであり、法律や規制は変更される可能性があります。

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