重要なお知らせ:このウェブサイトは教育目的のみです。法的助言や法的サービスを提供するものではありません。

E-2ビザ

E-2ビザの完全ガイド:日本人起業家が知るべきすべて

アラズ・ロー
2025年10月20日
14 min read
E-2ビザの完全ガイド:日本人起業家が知るべきすべて

E-2ビザの完全ガイド:日本人起業家が知るべきすべて

E-2ビザ(投資家ビザ)は、日本人起業家がアメリカでビジネスを始めるための最も実用的で人気のあるビザです。この記事では、E-2ビザについて知っておくべきすべてを、実例とともに詳しく解説します。

E-2ビザとは?

E-2ビザは、Treaty Investor(条約投資家)ビザとも呼ばれ、アメリカと通商条約を結んでいる国の国民が、アメリカで相当額の投資をして事業を運営する際に取得できるビザです。

基本的な特徴

  • 有効期間: 最長5年(更新可能、回数制限なし)
  • 配偶者: 就労許可(EAD)を取得可能
  • 21歳未満の未婚の子供: 学生として滞在可能
  • 投資額: 最低額の規定なし(一般的に$100,000-$200,000以上)
  • 滞在要件: 無制限に更新可能(実質的に永住可能)

E-2ビザの要件

1. 国籍要件

申請者は、アメリカと通商条約を締結している国の国民である必要があります。

日本はE-2条約国です

これは日本国民にとって大きなアドバンテージです。中国やインドなどの国民はE-2ビザを申請できません。

2. 投資額の要件

E-2ビザには法定最低投資額は定められていませんが、実務上の基準があります。

「相当な額(Substantial Amount)」とは?

移民法上、投資額は以下の基準を満たす必要があります:

  1. 事業を開始・運営するのに十分な額
  2. 投資家がビジネスの成功に真剣である証明
  3. ビジネスが単なる生計維持以上の利益を生む可能性

実際の投資額の目安

業種別の一般的な投資額:

  • 小売店・レストラン: $150,000-$300,000
  • オンラインビジネス: $100,000-$150,000
  • コンサルティング: $80,000-$150,000
  • 製造業: $250,000-$500,000+
  • フランチャイズ: $200,000-$500,000+

重要: 投資額が大きいほど承認率が高くなる傾向があります。

投資可能な資金

以下の資金が投資として認められます:

  • 現金
  • 在庫
  • 設備・機械
  • 不動産(事業用)
  • リース費用(前払い分)

認められないもの:

  • 借入金(担保なし)
  • 投資予定の資金(実際に投資していない)

3. ビジネスの実質性

ビジネスは単なる生計維持以上の経済的影響を持つ必要があります。

実質的なビジネスの基準

アメリカ人労働者を雇用する可能性がある地域経済に貢献する継続的な収益を生む成長の可能性がある

投資家とその家族の生計維持のみが目的受動的な投資(不動産賃貸など)

4. 能動的な関与

投資家はビジネスを指揮・管理する立場にいる必要があります。

必要な関与レベル

  • 最低50%の所有権
  • または、役員・マネージャーとしての管理権限
  • 日常的な経営への関与

受動的な投資家は対象外です。

5. 一時的な滞在の意図

E-2ビザは非移民ビザであり、申請者は「一時的な滞在の意図」を示す必要があります。

重要: ただし、実際には無期限に更新可能であり、実質的に永住することも可能です。多くの人が20年以上E-2ビザで滞在しています。

E-2ビザ申請プロセス

ステップ1: ビジネスプランの作成

目的: アメリカ大使館・領事館にビジネスの実行可能性を証明する。

含めるべき内容:

  1. エグゼクティブサマリー

    • ビジネス概要
    • 投資額
    • 雇用計画
  2. 市場分析

    • ターゲット市場
    • 競合分析
    • 市場機会
  3. マーケティング戦略

    • プロモーション計画
    • 販売チャネル
    • 価格戦略
  4. 運営計画

    • 組織構造
    • 人材計画
    • 業務フロー
  5. 財務予測

    • 5年間の収支予測
    • キャッシュフロー分析
    • 損益分岐点分析

推奨: 専門家(移民弁護士やビジネスコンサルタント)に依頼することを強くお勧めします。

ステップ2: 会社設立

一般的な選択肢:

  1. LLC(Limited Liability Company)

    • 柔軟性が高い
    • 個人資産の保護
    • 税制上の利点
  2. Corporation(C-Corp または S-Corp)

    • より正式な構造
    • 株式発行が可能
    • 大規模ビジネス向け

手順:

  1. 州での会社登録
  2. EIN(雇用者識別番号)取得
  3. ビジネス銀行口座開設
  4. 必要なライセンス・許可取得

ステップ3: 投資の実行

重要: 投資はビザ申請前に完了している必要があります。

投資の証明:

  • 銀行送金記録
  • 購入領収書
  • リース契約
  • 在庫購入証明
  • 給与支払い記録

投資の追跡可能性:

すべての資金の出所を証明する必要があります:

  • 銀行残高証明
  • 給与明細
  • 投資収益記録
  • 資産売却記録
  • 贈与の証明(該当する場合)

ステップ4: DS-160フォームの提出

オンライン申請:

  1. CEACでDS-160フォームを記入
  2. 申請料$315を支払い(2024年時点)
  3. 面接予約をスケジュール

ステップ5: 必要書類の準備

主要な書類:

  1. 個人書類

    • パスポート(有効期限6ヶ月以上)
    • 戸籍謄本
    • 履歴書
    • 卒業証明書
  2. ビジネス書類

    • 会社登記証明
    • ビジネスプラン
    • 財務諸表
    • リース契約
    • 従業員雇用契約(該当する場合)
  3. 投資証明

    • 銀行取引明細
    • 送金記録
    • 購入領収書
    • 資産評価書
  4. 資金の出所証明

    • 日本の銀行残高証明
    • 所得証明
    • 納税証明書

推奨: すべての日本語書類には英訳を添付してください。

ステップ6: 大使館面接

面接場所:

  • 東京(在日米国大使館)
  • 大阪(在大阪・神戸米国総領事館)
  • 那覇(在那覇米国総領事館)
  • 札幌(在札幌米国総領事館)
  • 福岡(在福岡米国領事館)

面接の準備:

よくある質問:

  1. ビジネスについて説明してください
  2. なぜこのビジネスを選んだのですか?
  3. 投資額はいくらですか?
  4. 何人雇用する予定ですか?
  5. 資金の出所は?
  6. ビザが却下されたら、どうしますか?
  7. 日本に戻る意図はありますか?

ヒント:

  • 自信を持って明確に答える
  • ビジネスプランを完全に理解している
  • すべての数字を記憶している
  • 正直に答える

ステップ7: 承認と渡米

承認後:

  • ビザはパスポートに貼付されます
  • 通常5年間有効
  • 入国後、I-94フォームで滞在期限を確認

E-2ビザの承認率と処理時間

承認率

日本人の承認率は非常に高い:

  • 約**85-90%**が承認されます
  • 世界平均よりも高い

却下される主な理由:

  1. 投資額が不十分
  2. ビジネスプランが不十分
  3. 資金の出所が不明確
  4. 書類の不備

処理時間

タイムライン:

  • 書類準備: 2-4ヶ月
  • 面接予約待ち: 2-8週間
  • 面接後の承認: 1-2週間

合計: 3-6ヶ月

E-2ビザの更新

更新の要件

E-2ビザは無制限に更新可能ですが、以下を証明する必要があります:

  1. ビジネスが継続している
  2. 収益を上げている
  3. 従業員を雇用している(推奨)
  4. 一時滞在の意図

更新の頻度

  • 通常5年ごとに更新
  • アメリカ国内での更新も可能(I-129フォーム)
  • または日本の大使館での更新

よくある質問

Q1: E-2ビザから永住権(グリーンカード)に切り替えられますか?

A: E-2ビザは非移民ビザですが、別途グリーンカードを申請することは可能です。一般的なパス:

  • EB-5投資家ビザ($800,000-$1,050,000の投資)
  • EB-2 NIW(国益免除)
  • 雇用ベースのグリーンカード

ただし、E-2とグリーンカード申請は独立したプロセスです。

Q2: 配偶者は働けますか?

A: はい!E-2ビザ保有者の配偶者は、EAD(Employment Authorization Document)を申請でき、承認されればどんな仕事でもできます。

Q3: 子供は学校に通えますか?

A: はい!21歳未満の未婚の子供は、E-2扶養家族ビザで滞在し、公立学校に無料で通えます。

Q4: ビジネスが失敗したらどうなりますか?

A: ビジネスが失敗した場合、E-2ビザのステータスを維持できなくなります。その場合:

  1. 別のビザに切り替える
  2. 新しいビジネスを始める
  3. 日本に帰国する

Q5: フランチャイズでE-2ビザを取得できますか?

A: はい!フランチャイズは承認率が高い傾向があります。確立されたビジネスモデルがあるためです。

人気のフランチャイズ:

  • Subway
  • 7-Eleven
  • Kumon
  • UPS Store
  • Molly Maid

成功のための実践的アドバイス

1. 十分な投資額を用意する

最低でも$150,000、できれば$200,000以上を推奨します。

2. 専門家に依頼する

  • 移民弁護士: ビザ申請プロセス全体をサポート
  • ビジネスプランライター: 説得力のあるプランを作成
  • 会計士: 財務予測と税務戦略

費用: 合計$10,000-$20,000程度

価値: 承認率を大幅に向上させます

3. 雇用計画を含める

アメリカ人労働者を雇用する計画は、承認に非常にプラスです。

4. 詳細な財務予測

5年間の詳細な財務予測を作成し、現実的な成長を示してください。

5. 市場調査を徹底する

ターゲット市場、競合、顧客ニーズについて深く理解していることを示してください。

まとめ

E-2ビザは、日本人起業家がアメリカでビジネスを始めるための最も実用的で人気のあるビザです。

主な利点:

  • 比較的低い投資額(他の投資ビザと比較して)
  • 無期限に更新可能
  • 配偶者の就労許可
  • 処理時間が比較的短い

成功の鍵:

  1. 十分な投資額
  2. 詳細なビジネスプラン
  3. 専門家のサポート
  4. 徹底した準備

適切な準備と専門家のサポートがあれば、E-2ビザの取得は十分に実現可能です。アメリカでのビジネスの夢に向けて、一歩踏み出してみませんか?


免責事項: この記事は教育目的のみであり、法的助言を構成するものではありません。E-2ビザ申請に関しては、必ず認可された移民弁護士にご相談ください。

免責事項

この記事は教育目的のみであり、法的助言を構成するものではありません。具体的な移住やビジネスの決定については、必ず認可された専門家(弁護士、会計士など)にご相談ください。記事の情報は執筆時点のものであり、法律や規制は変更される可能性があります。

この記事をシェアする